かなり長いので興味が無い方はスルーしてください(汗
私は個人でITエンジニアとして働いているため「孤独との勝負」?な感じもあるわけですが、音楽を聴きつつ仕事をすることで集中力を高めています。
これまではオーディオアンプ→スピーカーという構成で音楽を流していたのですが、外音を気にせずもっと集中して仕事を進めたい、深夜でも音楽を聴いて仕事をしたい、といった理由からヘッドフォンが欲しいと思い購入に至りました。
ヘッドフォンのメーカーは我が家から近場の企業であるオーディオテクニカに絞って選定して購入しています。最初に購入した一台で満足できればそれで済むはずだったのですが・・・。
オーディオテクニカ ATH-SR9
コロナで試聴出来る環境もなく未試聴のまま購入。リケーブルが出来る機種のため、同じくオーディオテクニカから販売されているA2DCの4.4mmケーブル(HDC114A/1.2)も同時に購入しました。
開封してリケーブルした上で聴いた途端「買って失敗した」と思いました。というのも中音域の下の方から低音域にかけてスカスカで、中音域と高音域がガッツリ精細に鳴るため「ガチャガチャうるさい」という印象しか持てず。一聴後は俗に言うエージングでなんとかならないかと200時間程度鳴らしっぱなしで放置し、若干緩さは出たのですが若干でした。解像度が高く細かく聞こえる点は素晴らしいのですが、全体で聴くとこういう方向性のヘッドフォンなんだと諦め、別途ATH-WS1100を購入し放置されることに。
オーディオテクニカ ATH-WS1100
こちらも試聴しに行けない状況でしたが、数年前に前機種(ATH-WS1000)を試聴したことがあったため、その音の記憶から後継として販売されているATH-WS1100を購入してみました。
前出のATH-SR9で不満だった部分を補えるかと思いSOLID BASSシリーズのこの機種にしましたが、個人的に期待する解像度という意味ではATH-SR9の方が上で、それがまた不満になってしまいました。個人的には全体的にボワついて籠もったように聞こえてしまい、低音が濃く収録されている曲を聴くと疲れを感じてしまいます。私が良く聴くTM NETWORKの楽曲でYOU CAN DANCEという曲があり、この曲は収録時の低音が弱いため低音が強調されるこのヘッドフォンで聴くと凄くバランス良く聴けたりします。
オーディオテクニカ ATH-R70x
前出の2機種でどうしても満足できなくてオープン型のヘッドフォンにも手を出しました。
全体的にもの凄くバランス良く鳴り、本体も軽く特殊な「新3D方式ウイングサポート」のお陰で付け心地も良いため長時間でも疲れを感じない点が仕事向き。オープン型なので少し音漏れもありますが思っていたほど漏れませんでした。オープン型のため外の音が聞こえる点も場合によっては利点です。全体的なバランスは取れていると思うのですが、全ての音の解像度がハッキリしているかと言われるとATH-SR9の方が細かい音を聞き取りやすいです。低音はATH-WS1100ほど出ませんが、全てがバランス良く出ているので不満は少ないです。
ここまでの感想は「EQを一切使わずに聴いた結果」です。スピーカーで聴く際はフラットのままでEQをかけることは邪道という考えだったのですが、世間一般の方々が評するATH-SR9の印象と私の印象がだいぶ異なるため、せっかくならEQをかけて聴いてみることにしました。
結論から述べるとATH-SR9購入後直ぐにEQをかけて聴いておけばそこでヘッドフォン探しは終わっていたかもしれない、そう思うくらい印象が変わりました。
低音域~中音域(低音域寄り)を少し持ち上げ、中音域(高音域寄り)~高音域を若干下げといったEQで調整し、個人的な「フラット」としてみたところバランス良く聴けるようになりました。これだけで全く以て「買って失敗した」という印象はなくなり、「ある意味でベストなヘッドフォンでは」という印象に変わりました。ベースラインはタイトに鳴り、低音域で変な余韻が残らない点も好印象です。ハイレゾ音源向きという中高音域は当初ガチャガチャうるさく聞こえていましたが、EQでバランスを整えたことにより落ち着きました。
最終的にこの3種類のヘッドフォンの評価は、
・仕事で長時間使うのであれば「ATH-R70x」。
・楽曲の音をじっくりと吟味したいときは「ATH-SR9」。
・EQをかけず低音域が弱い楽曲を聴くのであれば「ATH-WS1100」。
といったところに落ち着きました。
ATH-R70xはプロ用途も謳っているだけあるのかなという印象で、低音~高音に至るバランスの良さもあり長時間使うことに向いていると思います。
ATH-SR9は解像度が高いため長時間には向いていないのと、なにか作業をしながら使うには出てくる解像度の高い音を聴こうとしてしまうのか集中力的なところでは邪魔されてしまう印象です。しかしリラックスしてその一曲を集中して聴くときにはそのポテンシャルが活かされると思います。
ATH-WS1100はどっちつかずな印象になってしまいますが、ドンシャリのドンが好きな方には向いていると思います。ドンシャリ好きな方ですとEQ無しで聴いていると中音域(高音域寄り)~高音域が少し物足りないかもしれませんので、EQをかけるとベストなヘッドフォンになるかもしれません。
音は聴く人それぞれで感じ方が違いますので、こんな意見もあるんだな程度で参考になれば幸いです。
ではまた。