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soundproの愛車 [アルファロメオ ジュリア]

整備手帳

作業日:2021年5月9日

ジュリアをDSPとブルームーンスピーカーでサウンドアップ♪

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目的 チューニング・カスタム
作業 ショップ作業
難易度

中級

作業時間 12時間以内
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アルファロメオ・ジュリアの事例ご紹介です。

アルファロメオは1910年に創立されたイタリアの自動車メーカーです。
第二次大戦前から高性能車メーカーとして知られ、戦後もイタリアの自動車産業の一角を担う存在でしたが、経営的には必ずしも盤石とは言えず、戦前には国有化されていた時期もありました。
1986年にフィアット傘下に納まり、155、145・146、166といった有名モデルで信用を積み重ね、2000年頃には156、147と飛躍。近年ではMITO・第3世代ジュリエッタを発売しています。

ジュリアは、1950年代に発売開始されて(今に続く)ジュリエッタの後継として1962年から発売され、小型セダンにDOHCエンジンを積んだ、アルファロメオを代表するスポーツモデルとして認知されている車です。複数の派生車種を生み出しながら1977年まで生産された後、40年ほどの時を隔てて、2016年に現行の2代目がバトンを継いでいます。

アルファロメオの現在のラインアップは、そのジュリア、ジュリアのハイパフォーマンスモデルのクアドリフォリオ、5ドアハッチのジュリエッタ、SUVタイプのステルビオというラインアップになっています。

今回お迎えしたジュリアは、以前当店をご利用いただいたお客様のお車です。
基本的には新車に新品のコンポーネントをインストールするお仕事ですが、箱入りサブウーファーだけは(全車を手放す際)降ろしておいていただいたので、合流させることができました。

施工の様子をどうぞご覧ください♪
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システム概要としては、純正オーディオシステムの出力をプロセッサーアンプに入れて、フロント2way+サブウーファーを鳴らすシンプルな構成です。
ただ、元のオーディオがハーマンカードンの多チャンネルアンプ・スピーカーのシステムでしたので、DSPの条件に合うようにチャンネル数を減らしてフルレンジ信号を獲得するための機材(チャンネルミキサー)も含めている点が、その他多くの事例と異なっています。

各コンポーネントの内訳は以下です。
○ヘッドユニット
「Connectシステム」と呼ばれるアルファロメオのインフォテイメントシステムに、ハーマンカードンのプレミアムオーディオが加わったものが元のシステムです。

お察しの通り、アンプはセパレート式になっていて、チャンネル数は12。スピーカー数も12あります。(フロント3way、リヤ2way、センター、サブウーファー)
スピーカーとアンプのチャンネル数が同じなので、出力信号は当然に帯域分割されています。よって、これらを兼ね合わせてフルレンジ信号を合成することになります。

○DSPアンプ+チャンネルミキサー
DSPアンプはaudisonのprima AP5.9bit(税込83,600円)を使いました。
前述のように、元が12チャンネルもあるわけで、ここからフルレンジ(上から下まで全帯域を含んだ)の信号を取り出すには、フロント3way+サブウーファー=7ch分を取り込めるようになってるのが理想です。
この条件に合う製品だと、8chまで入力できるヘリックスのV-EIGHT DSP MkⅡ(税込187,000円)が挙げられます。これだとちょっと値段は張りますがすっきりワンボディで済みます。

ここからコストダウンを図ってみたのが今回の案です。最低7chは入力しないといけないけども、出口の方はフロント2way(4ch)+サブウーファー(1ch)で鳴らす前提ですので、内蔵アンプは5chあれば足りるわけです。そこで、8chまでの入力信号を1chから4chに集約することができる「チャンネルミキサー」という機器でまとめておいて、相対的に安価なAP5.9bitを組み合わせようという発想です。(AP5.9bitの入力は6chまで)

機器名はAUDIO CONTROLのLC8i(税込67,100円)といいます。これは8chまで入力できるので、前述の「フロント3way+サブウーファー=7ch分」にセンター出力の1chを足した8chを入力して、左右のフルレンジ(2ch)を出力し、AP5.9bitに入力して、最適化した信号を各ユニットに出力するという格好です。

○スピーカー
フロント2wayはBLUE MOON AUDIOのSX165(税込48,400円)を使いました。
DSPからは2way(4ch)それぞれの信号が出力されてきますので、付属しているネットワークは使わずに、個々に直接つなぎます。

サブウーファーの方は、以前ご用命いただいた際(2014年)に取り付けたJBL GTO 1214です。
ユニットは30センチ口径で、40センチ角ほどのボックスに入っておりますので、トランクルームに設置して、第2の人生を謳歌してもらいます。(暗いところで恐縮ですが)

この他、最新のレーダー・レーザー探知機COMTEC ZERO608LV(オープン価格)も追加して、身だしなみもバッチリ整えました。
途中、見込み違いで計画変更した点もありましたが、オーナー様にご満足いただける状態に仕上がりました。
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フロントドアの外観です。

今回は純正スピーカーの位置での差し替えとなりますので、仕上がり後も外観は変わりません。
ハーマン・カードン仕様車はフロント3wayなので、右下の定位置がウーファー、シルバーの丸がスコーカー、ダッシュボード両端奥がツイーターという配置になります。
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ツイーターユニットはほんとにほんとにダッシュボードの奥にあり、ガラスと接触する角にツイーターグリルが付いています。
おそらく、ダッシュボードを取り付ける前の段階で、ツイーターユニット並びにグリルが取り付けられているようです。そのため、この標準の位置で差し替えるには、一旦ダッシュボードを降ろす必要があります。

ここで懺悔m(_ _)mなのですが、実は見積もり段階では、ダッシュボードを外さずとも、上側からのアプローチでなんとか差し替えられるのではないかと見込んでおりました。
しかしながら、脱着を要する構造であることが明らかになったため、お客様と協議させていただいた結果、相応のコストがかかる脱着は行わず、もともと鳴らす予定のなかったスコーカーの位置に社外ツイーターを入れる方向で着手することになりました。

最終的には、音像の位置を持ち上げるために、社外ツイーターと純正ツイーターの両方を鳴らすことで調整を加え、ご納得いただける音に納まりました、いわゆる結果オーライではありますが、当店の見極めが甘かったために、計画変更を申し入れる経緯をたどってしまったことは大反省しております。
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ドアトリムを外したところです。

金属製の枠組みに、パーツを散りばめたモジュールパネルを組み付けてあります。
最新の構造ですね。

右下のウーファーは16センチ相当で、樹脂製のバッフルと一体構造になっています。
このネジ穴に合うようにMDFでバッフルを作って、ブルームーンオーディオのウーファーを取り付けることになります。

右上が標準の状態のままで放置する予定だったスコーカーです。ここにツイーターを取り付けます。
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アウターパネルの防振が終わったところです。

今回は制振力の強いデッドニンググレードで防振を行いますので、短冊状にカットした防振材を等間隔に配置しています。
このカットをご覧いただく限り、他のエントリと大差ない、平凡な作業風景に見えると思いますが、、よく見るとガラスが無いのにお気づきでしょうか?

この車のモジュールパネルを外すためには、アウターハンドル、ガラス等、一切合切を外す必要があるので、そこそこ手間がかかります。
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インナーパネル(モジュールパネル)側が終わったところです。

アウターパネルの防振が終わった後、スピーカー配線を引き込んでモジュールパネルを戻します。
その後、MDFで制作したバッフルをボルトで留めて、SX165のウーファーを取り付けます。

もともとスコーカーが付いていた右上は、ツイーターに差し替えてあります。
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今回はアルファロメオ・ジュリアのサウンドアップ事例のフロントスピーカー編を御覧いただきました。
次回は、サブウーファーとDSP関係をご案内いたします。

ベース車は、昨今の高級車によく見られる多チャンネルアンプ・スピーカーを備えたオーディオシステムを装備していました。
こういった車の音質改善を図る場合、スピーカー出力をDSPに取り込んで、聞こえ方を最適化するというアプローチが主流です。

DSPを機能させるために必要な情報は、ステレオのフルレンジ信号(2ch)だけあれば足りる(※)のですが、今回のようにあらかじめ帯域分割された信号が出力されている場合は、①全帯域分の情報を揃えるために必要なチャンネル数を考慮しなくてはなりません。
また、これと並行して、求める音像を得るために②鳴らすべきスピーカーの数も考え、DSPまわりのシステムの姿を総合的に判断することになります。
(※)警告や案内等のシステム音声が出力される特定のチャンネルがある場合は含めて考える必要があります。

①入力チャンネル数については、今回のようにフロントで3帯域、それに低音域のサブウーファーと几帳面に分割されている場合、最低7チャンネル必要になりますが、ボルシェやBMWのようにツイーターとスコーカーが1系統になっている場合は、その分、減算してよいことになります。
②出力数については、一番受け入れやすいのは全スピーカーを鳴らして総合的に制御するという方向だと思います。この場合は出力系統数に応じたプロセシングチャンネル数ならびに内蔵アンプ数(不足分は外部アンプも動員)を有したDSPである必要があります

以上が検討に必要なファクターになります。

①の方は、全チャンネル分の情報が揃わないことには話が始まりませんので、それだけのキャパのある機種を選ぶことになります。6ch対応が主流で、それで足りる車がほとんどですが、8ch対応、12ch対応(ヘリックスのV-TWELVE DSP・税込264,000円)といったハイスペ機もあります。

②の方は悩みどころです。「全スピーカーを鳴らして総合的に制御」というフレーズは銀河系の支配者のような甘美な響きがありますが、今回のベース車を支配しようという場合、12チャンネル対応のDSPが必要になります。
しかしながら、前席の搭乗者を前提とすれば、フロント2wayあるいは3wayと、サブウーファー(5ch or 7ch)が鳴れば十分ですので、この線が検討の目安になります。それを踏まえて、今回のように、後部座席系のチャンネルにはDSPを介在させず、純正のままにしておくという手もあります。

今回のようにスピーカーたくさんの高級車だと、ちょっと頭を悩ませることになりますが、判断の基準をうまく設ければ後悔なく納得できる線を見出すことはできます。
なお、大方の標準オーディオ車ではフロント左右4chまででフルレンジが確保できますのでもっと気楽です。

機種ごとの入出力チャンネル数や、内蔵アンプのスペック等については、こちらのDSPデータベースページでまとめてありますので、必要に応じて御覧になってみてください。

また、DSP導入に関するご相談についても、お気軽にご相談ください。

メールフォームはコチラです。
https://www.soundpro.jp/contact/index.php
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!

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