AGO & SPOON製 BMW MINI リジットカラー(R50~R56)
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
関東のMINI乗りにはおなじみの埼玉県上尾市にあるMINIのガレージ「AGO」がレースチューンで有名な「スプーン」と共同で開発した「リジットカラー」なる物を付けてみました。
この商品は、車両のフレームとエンジンメンバー(サブフレーム)の間に挟みこみ、面精度を上げ、なおかつ車両の生産台数を増やす目的でボルトの入り口にあるネジ山までの隙間を埋める物だそうです。
私はあまりチューンナップのパーツって半信半疑で見てしまうのですが、今回はモニター募集中という事と、飛ばさない私でも、街乗りで体感出来るという事から、まあこの程度の予算なら試してみても良いかなと思い取り付けてみました。
BMW-MINI(R50~R56)用リジットカラー 1台分 24150円(税込み)
工賃は別です。
作業時間は、雑談しながら1時間30分程度。
どんな部品かというと、写真に写っている物がR56の場合8個です。
形状は取り付け場所により2種類あるようでです。
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何を狙ったパーツかというと、まず写真をみるとわかる通り、サブフレーム(写真の黒い部分)は、サスペンションの多くの部分と、エンジンマウントの1カ所など、かなり重要な部分を支えています。
それが主に写真の丸で囲んだ部分のボルトで車体と結合されている訳です。
ボルトは赤丸の6カ所と、黄色い丸は、サスペンションの奥の方にボルトがあります。
この見るからに走りに影響しそうなサブフレームですが、取り付けられているボルトには、ちょっと事情があるそうなのです。
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言葉で説明しにくいので図解にしてみましたw
サブフレームは、メインフレームと完全に固定されていた方が良いに決まっています。
レーシングカーなどは、修理の事を考えなくていいので、この部分を溶接する程だそうです。
しかし量産車は、生産性を上げる為に、組み付けやすいよう図のような構造になっています。
図の左から見てください。
ボルトを受ける穴の入り口から、約4cm程ネジ山が無いんです!
こうする事で、ラインを流れる車にサブフレームを取り付ける時に、穴に多少斜めにボルトが入っても、奥からネジが切ってあるので、ボルトが山に届く頃にはまっすぐになり、気を使わず短時間にボルトを締められる訳です。
しかし生産性の為に犠牲になっているのは精度です。
それだけボルトの周りに隙間がある訳ですから、足回りを支えているフレームにかかる負荷で、真ん中の図のように隙間の分サブフレームは動いてしまいます。
しかもR56の場合で8箇所も動いている訳です。
そこで、この隙間を出来る限り無くすのが、このパーツという訳です。
一番右の図のように、ボルトの根元、サブフレームとメインフレームの間に挟みます。
こうする事で、ボルトがしなるという事は、ほぼ無い訳です。
メーカーも設計上では、完全に隙間が無いようにしたいはずです。
でも生産上やむを得ずこうしている訳です。
という事は、この部品は、設計上の精度を出すパーツなので、本来メーカーの意図していた性能が引き出せるという理屈です。
その部分に共感出来たのが、今回このパーツを試してみようと思った理由です。
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そして実際にリジットカラーを当てて見ている写真です。
まあ、こんな部品が間に入ってしまう程の隙間があるって事です。
リジットカラーを当てている2つ隣の穴を見ると、入り口付近にネジ山が無いのがわかります。
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この2本のボルト。
左はリジットカラーを付ける部分のボルト。
右は社外品によくあるロアーバーを付けたりする部分に使われているボルトです。
左のリジットカラーを付けるボルトの方が太いです。
という事は、メーカーはこちらの部分の方が、より強度を出したいと思っている重要な部分という訳。
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そして、ただ組み付けるだけではなく、ちゃんと精度を出せるように組み付けるのがポイント。
写真の左がボルトを外した図。
こんなにずれてます。
このまま角が当たった状態では組付けで来ません。
そこで、ずれが酷い穴は、サブフレームを削って、まっすぐボルトが入るように調整します。
右が削った穴。
結構手間がかかってます。
私のMINIは、幸いなことに精度が出ている方らしく、加工した穴は1カ所でしたが、数カ所加工する車も少なく無いそうです。
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そして、リジットカラーを組み付けるのですが、なんとボルトをハンマーで叩きます。
こうしないと入らない程、隙間が無いという訳です。
そして、1カ所ずつ入れて、少し締めてみては、位置を確認し、また別の部分に入れては確認を繰り返して行きます。
それだけ遊びが無くなるので、一度にバーンとは入らない訳です。
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ネジを完全に締めていませんが、こんな感じに入ります。
これで完全にネジを締めて完成です。
さて、理屈は良くわかりましたが、問題はこれがちゃんと体感出来るかどうかという事です。
早速走ってみました。
私は飛ばさない人なので、MINI自体ドレスアップ以外は99.9%ドノーマル。
足回りもホイールも純正です。
まず最初に「あれっ?」って思ったのはハンドリングです。
交差点を曲がる感覚が、いつもと若干違う?
そして曲がった後に、ハンドルから手を緩めて、惰性でハンドルを戻しつつ加速しますが、その時にハンドルがいつもより少しクイックに戻ったような気がしました。
直進している分には、違いは正直よくわかりません。
しかしハンドルを切ると、いつもより反応が早い気がします。
若干ですが、より細かく操れる感じです。
それと、もう1点体感出来たのは、路面の段差を越えた時です。
クーパーSなので、Sサスなのですが、みなさんおっしゃる通り、段差を越えた時に「パン!」というか何というか、跳ねるような感覚がありましたが、それが大分低減した気がします。
サブフレームにはサスペンションががっつり取り付けられてますから、土台が安定したので、サスペンション本来の動きに集中しているって事ですかね?
これから走り込んでいけば、また色々発見があるかも知れません。
さて、このリジットカラーですが、私的には体感も出来たし、値段も手頃なので、コストパフォーマンスは高いと思います。
何より、膨大な資金をかけて設計しているメーカーの理想に近づけるパーツという事で、装着する事での弊害(街乗りしにくくなるとか)が無い所が良いです。
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