米子~東出雲~雲南~日南のエリアは、いわゆるアンダーグラウンドな「あの世」である「根の堅州(ねのかたす)国=後にスサノオが住んでいた」「黄泉(よみの)国=死者の国」が地下に広がっていたと言われ、その出入口が東出雲の揖屋にある「黄泉比良坂(よもつひらさか)なわけなんですが、今回は揖屋周辺であの世とこの世の入口付近を回ってみました。
まずは、「阿太加夜(あだかや)神社」へ。米子にも同じ読み方の「阿陀萱神社」がありますが、同じ神様(アダカヤヌシタキギヒメ)を祭っているからです。
出雲の多伎町の名前も、タキギヒメに由来しているんでしょうね。たぶん。タキギヒメはオオクニヌシの娘なので。
昔から9号線を松江方面に走っていると大きな鳥居が見えていたのですが、初めて訪れました。
広い境内の立派な神社です。ここは日本三大船神事「ホーランエンヤ」で有名な神社だったんですね。境内に船小屋があり4隻が収納されていました。
神木2本に龍が巻きついて睨んでます…
続いて、黄泉比良坂から近い揖屋神社へ。
日本を生んだ母神「イザナミ」が祀られています。イザナミは火の神を生んだ時に陰部に大やけどを負って亡くなり、死者の国である黄泉国へ行ってしまいました。その黄泉国の入口近くに揖屋神社があるわけです。
想像以上に広くて大きい!こんな神社があるなんて知らなかった!
本殿は、拝殿と切り離されていて、屋根なしの階段を上った高い位置に鎮座しています。
拝殿の正面に立つと鏡に自分が写ります。何となく不気味…(笑)
参拝を終えてから揖屋神社の掲示板で「意宇六社めぐり」というものを知りました。
意宇(おう)とは、現在の松江市周辺の古い地名。なぜ「おう」かと言うと、神様が島根半島の土地を引っ張ってきた後、満足して「おう!」と叫んだ場所だから。ホントに。
書き物の記録では「おえ!」と叫んだみたいだけど、「おえ!」だと嘔吐しそうだから「おう!」にしといたんじゃないかな(笑)
しかも、神様が「おう!」と叫んで杖を立てた場所まで特定されてて、今でも大事に守られてます。
それが「意宇の杜(おうのもり)」…田んぼの中にひっそりとしっかりとありました。
で、意宇六社とは、昔の出雲国意宇郡にあった六つの神社。
具体的には、熊野大社、神魂(かもす)神社、揖屋神社、眞名井神社、八重垣神社、六所(ろくしょ)神社。
となると、当然巡ってみたくなるわけで。いずれもいつかは行くつもりの神社だし。
六社のうち未踏の神社に向かいました。
まず、眞名井神社へ。ここは雰囲気イイです。田園地帯の中にぽっこり浮かぶ山の中にありました。
日本の国生みの父、イザナギが祀られています。やけどで死んだ国生みの母、イザナミの旦那さんです。
お約束の薄暗い長い階段。でも今回鳥肌は立ちませんでした。
こんな所にもこんな立派なのが昔からあるんだねぇ…
続いて八重垣神社へ。ここはメジャーですね。
スサノオとイナタヒメの夫婦が祀られているので、縁結び目的の女性に大人気。あまりにメジャーすぎて足が向きませんでしたが、早朝なので人も少ないはずと思い、行く気になりました。
行ったことがある人はご存知でしょうが、縁結びに加えて「子授け」の祈願も熱心にされており、怪しい椿があるほか、境内にはスサマジな男性器、女性器を模したものが鎮座してます。
化粧品の資生堂は、昔から八重垣神社の「椿」を大事にしてお参りしているという話は有名ですが、本当かな?TSUBAKI売れてるもんね。
なお、男女のシンボル写真は撮影をやめときました…見たい人は現地で好きなだけ無修正でお楽しみください(^^)/
健康な男女なら、これを見るだけで気分が燃え上がって子授け行為に及びそうな効能があるかも(笑)
オレ、早朝から変な気分になった(*^^)
結局、子孫繁栄は命のリレーとして当然必要だし、古代から根源的に望まれてるんですよね。でも、当然に授かることができないこともあるから、神様に祈って祈って、子供を望んだんでしょうね。
大昔から現代まで、子供を望んで一生懸命神様に縋って祈ってきた大人たちに思いを馳せたら、ちょっと目が潤んでしまった…
せっかくなので、鏡の池も覗いておきました。婚期占いの紙は浮かべてませんよ。
もう今さら婚期なんてどうでもいいけどね~^_^;
いや、もしかしてまだ次があるかも!?\(゜ロ\) (/ロ゜)/
今回はここで時間切れ。
近いうちに未踏のあと一社「六所神社」を訪問する予定です。
あらためて言うけど、何度でも言うけど、1000年以上前の神話に記された場所、地名、神社が現在もほぼ残ってて、黄泉国の入口まで残して封じて鎮めてて、今でもその歴史を人々が大事に伝えて守って引き継いでいる出雲国界隈…とんでもない場所だ!
黄泉国が地下に広がるこんな場所に住んでりゃ、妖怪や水木しげるだって生まれるだろうよ!小泉八雲だって怪談話したくなるだろうよ!
そんな場所で生まれ、そんなことを知り、そこに根を生やし、葉を茂らせて暮らす自分も幸せなんだろう。
「人生おいしくなってきた♪」~SUNTORY OLD~
Posted at 2015/05/31 16:38:12 | |
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神社めぐり | 日記