ボンネットダンパー取付け
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
MAROYAのボンネットダンパーを取り付けました。
今回もみなさんの整備手帳を参考にさせてもらっています。ありがとうございます。
2
モノの方は,すでに多数の記事がありますので,この記事では今回の作業で当方が気がついた点などを中心に書いておきます。
●ボンネット側純正ボルト外し
きつく締まっていることもあるらしいので,当方はL寸 380mmのスピンナーでゆるめました。これで手応えがありましたので,L寸 200mm程度のソケットレンチでは難儀したと思われます。ゆるめの一発目で「バチン」と鳴りましたので,締付けというより塗装(や腐食)による固着でしょう。
●ボンネット側ブラケット装着
ダンパー取付け口の関係上,ソケットレンチは入りにくいことが多いと思われます。
事前に,手持ちの12mmボルトで仮合わせを試みました。9.5sqのソケットはダメで,6.35sqのソケットだと入るには入りました。ただ,中心線よりやや外れますので,取付け面の関係上,無理があると判断しました。なお,両口スパナ,めがねレンチは入りました。
今回はトルクレンチの関係上,本締めはクローフットというカニの爪のようなレンチを使いました。
●フェンダー側ブラケットのボルト
ダンパー付属の10mmボルト(M6X20)には「4.8」の刻印がありました。これは(JIS規格での)強度区分4.8の一般用ボルトで,標準的締付けトルクは5.07N・mになります。
マツダ整備書の締付けトルクは7.9~10.7N・mになっていますので,純正ボルトは強度区分8.8程度の車両用ボルトと思われます。
従って,ダンパー付属の一般用ボルトは強度が弱いので車両用ボルトのつもりで締め付けるとボルトを切ってしまう可能性があります。この場合,ボルトの方も規格値ギリギリとは限らず,少しの余裕はあると思われますが,強度がある車両ボルトと思い込み,かつややオーバートルクぎみに締めると切れるのは容易に想像出来ます。実際,みなさんの整備手帳を拝見すると切ってしまった方がいましたので,それはそういうことなんだと思います。
自分も含めてアマチュアが(10mm,12mm程度の)比較的小さなボルトを締める時にオーバートルクになってしまうのは,よくあることですから,一般ボルトが付属していることに,やや疑問に感じます。(もっとも,けちんぼトヨタは純正で一般ボルトを使っていたりするからそういうものかもしれない。笑)
そういうわけで(さらに寸法も変える必要があり)当方は付属ボルトは使わずに,別途,強度区分8.8の10mmボルト(鋼製)を調達しました。
なお,ステンのボルトは強度の心配,車両側のサビを誘発する可能性があるので使っていません。
(誤解のないように書いておきますと(ワッシャーを追加しなければ)付属の一般用ボルトはそのまま使えて,その場合でも(引張りの)強度が不足するとは考えにくく,実用上は問題ないと思います。当方が申し上げたいのはボンネット側は車両ボルト・フェンダー側は一般ボルトと違ってしまい自動車整備の慣例的なものからいくとオーバートルクになるポテンシャルになるということです(=ネジを切る可能性あり)。付属の一般用ボルトを使う場合は,5N・m程度で締め付ければよく,10N・mを超えた辺りから切れる可能性が高まると思われます)
●フェンダー側ブラケットのワッシャー
ダンパー付属のワッシャーだけでは,内側のふちに当たってしまうので,下側に3.2mm厚(1枚)を追加しています(この箇所は当たって斜めになっても機構的に実用上支障ないと思われます)。
また,ブラケットの穴径(8.5mm程度。当方調べ)がボルトより全然広いので,締め付けでオーバートルク気味になると(上側の)ワッシャが歪んでしまう可能性があります。10mmボルト同様に高強度のワッシャーを使いたかったのですが,付属ワッシャーは(一般形)JIS規格品とはサイズが異なっており,そこらのホームセンターには同じサイズはありませんでした。(幅広ワッシャーが付属しているのは座面確保のためと推察)
そういうわけで,仕方なく付属ワッシャー(小)を使いました。なお,ワッシャーを追加している関係上(ダンパーに付属していたM6X20は使わずに)ボルトはM6X25にしました。
取り付け順は,上から順に,こんな感じです↓
・10mmボルト 強度区分8.8(M6X25)
・付属ワッシャー(小) (M6,6.5X16X1.0)
・ブラケット
・付属ワッシャー(大) (M8,8.5X22X1.6)1枚目
・ハイテンワッシャー (M10,10.5X22X3.2)1枚
・付属ワッシャー(大) (M8,8.5X22X1.6)2枚目
(寸法は当方調べによるおおむねの値)
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ボンネット側ブラケット(助手席側L用)を仮組みして,12mmソケット(6.35sq)を入れてみたところ。(ソケットはKo-ken製スタンダードタイプ)
(ワッシャー2枚なのは,本番のフランジボルトを想定したため)
エクステンションを使っているのは,そのままではラチェットハンドルの頭が入らなかったためです。極限まで薄くしてあるKo-Ken Z-EALなら大丈夫かも?
4
12mmソケットが入る位置で,装着側(ボンネット側)から見た様子。
中心線より少し外れます。繰り出し量は外側に2mm程度ですが,ボンネットのリブとの位置関係上,これでは無理と思われます。
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フェンダー側のナットは(小さな鏡で覗いたところ)ボディに溶接で付いていますので,取り外しの際,落ちることはありません。
強度区分8.8のボルトと言っても,外観は同じです。刻印が異なるのみ。
3枚重ねたワッシャーは,こんな感じです。
整備書記載の締付けトルクは,ボンネット側12mmボルトが18.6~25.5N・m。フェンダー側10mmボルトが7.9~10.7N・m。
当方の場合,ボンネット側12mmボルトは,クローフットの有効長30mmを勘案して20N・mでトルクレンチを設定しています(この値は有効長により変わります。補正は約0.9なので,どのみち公差内です)。
(参考)
標準的締付けトルク(強度区分8.8。並形の場合)
・M8(12mmボルト) 22.1N・m
・M6(10mmボルト) 9.12N・m
(公差は±20%が多い)
ブラケットとボンネットのフチのラインが平行になっていません。10N・mの締め付けではダンパーが縮む際の力で動いてしまいました。本人以外は,気が付かないと思いますので,見なかったことにします(笑
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作業の方は1時間程度かかりました。写真を撮ったり,位置合わせを慎重にやり過ぎたせいもあります。
一番難儀したのは,ダンパーの慣らし作業。なかなか最後まで縮んでくれませんでした。
勘コツとしては,脱落防止クリップを外す際は,タオルで覆うようにして,どっかに飛んで行くのを予防しました。
みんカラで作業をやっている方ならば,要領よくやれば30分程度の作業だと思います。
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最初に閉める際には,干渉等当りがないことを確認しています。
また,ボンネットの浮きがないことも確認しています。
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今回使った主な工具。
380mmスピンナー(12.7sq)+アダプター+12mmソケット(9.5sq)。どういうわけか?アダプター持ってました。いつ買ったんだっけ?何に使ったんだっけ?
トルクレンチは6.35sqなのでアダプターを介して9.5sqのクローフットを使っています。
なんか,アダプターばっかり。
って,いうか,今回のは,なんか変則的なことばかり。難易度は高くありませんが,な~んも,考えないでやろうとしたら頓挫するので,ちょっと調べたり,確認してから作業にかかった方がいいでしょう。
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