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2018年4月20日、22時頃、僕が帰宅した時にはもうすでに息はありませんでした。


お散歩が大好きな彼は窓の外を眺めるようにリビングに置かれたベッドを枕に横たわっていました。
動かない彼を慌てて抱き上げると「クゥー」と声を出した気がしたので、まだ息がある…と思ったのですが、今思うと僕が抱き上げた事で口に溜まっていた空気が鼻から漏れただけだった様です。

少し残っていた体温を感じながら冷たく硬くなってしまう前に少し開いていた瞼を閉じ、いつもの寝姿に身体を丸め保冷剤を敷き詰めた彼のベッドに寝かせてあげました。

受け入れられない現実と対峙しながらベッドに寝かせた彼を撫でていた僕は気がつくと涙が溢れていました。
自分が泣いている事に気がついた事で目の前の現実を認識できたのです。


自己免疫不全と診断され一進一退を繰り返していたのですが、当日の朝はまだ僕の後をついて歩くいつもの彼でした。

まさか逝ってしまうなんて。

あの時もっと遊んであげれば、あの時病院へ連れて行ってあげれば、あの時無理にでも薬を飲ませていれば…あの時もっと…もっと…今は後悔する事しか出来ません。

震える声を必死に抑えながら外出していた妻とペット葬儀社に電話を入れ、送り出す段取りを整えました。

キミとの生活は突然終わる。

家族として受け入れた時から先に逝ってしまう事は覚悟していましたが。

忙しい日常の中でキミに割ける時間を目一杯捻出しているつもりでいましたが終わってしまえばこう思います。
「後悔のない愛犬との生活なんて無理なのかもしれない。」
でも、少しでも、可能な限り精一杯可愛がってあげればよかったな。

ありがとうセヴ。
優しいお兄ちゃんだったね。火葬前に身体のまわりを飾った花びらも三枚だけ風に運ばれ、残された僕ら家族のために一枚づつ置いて行ってくれました。最後まで優しいね。


悲しんでも戻らない…だから僕はもう前を見るよ。ナナちゃんも居るしね。

僕らもいずれ行くから、も少し待っていてね。
そして、もし生まれ変わりがあるのなら次もまた家族になろう。

愛しているよセヴ。