crucruさん
2026/08/08
意外と知らない?その34 トレンドカラーは流行ではない?
毎年のように耳にする「トレンドカラー」。自然にみんなが選び始めて「流行」したと思われがちですが、実はそうではありません。
トレンドカラーは偶然生まれるものではなく、「2年前」から国際組織や専門機関によって計画的に仕掛けられています。
1. 世界のトレンドを決める「国際会議」
中心となるのは、国際流行色委員会「インターカラー」です。
世界各国の代表が実際のシーズンの約2年前に集まり、以下の背景を踏まえて会議を行います。
・世界情勢や経済の動き
・ライフスタイルの変化
・環境問題やテクノロジーの進化
・デザインやアートの流れ
これらを分析し、提案された色から「世界的なカラーの方向性」を示します。「流行の予想」ではなく、「これから世界はこの方向へ進もう」という指標を作っているのです。
※製品を企画し、糸を染め、生地を織るというモノづくりの現場には、2年という準備期間が必要なためです。
2. 日本向けに選定する「JAFCA」
世界で方向性が示された後、国内での選定が始まります。日本では、日本代表として参加している「JAFCA(日本流行色協会)」がその役割を担います。
JAFCAは国際会議の内容をベースに、日本独自の市場、文化、国民性を考慮し、約1年半前に国内向けのトレンドカラーを選定・発表します。
3. 「予測」ではなく「仕掛け」である理由
世界中のメーカーが、この共通のトレンドカラー情報をもとに商品開発をスタートします。
・家電
・洋服、バッグ、靴
・家具やインテリア雑貨
あらゆる業界が同じ色を目指してモノづくりをするため、シーズンが来ると店頭には自然と同じような色の商品が並びます。消費者がそれを何度も目にすることで「今年っぽい」と感じ、選ぶようになります。
つまり、トレンドカラーは当てるものではなく、「市場へ提案し、多くの企業が採用することで流行を作り出す仕組み」なのです。
4. 米国「PANTONE」の影響力
もうひとつ世界に影響を与えるのが、アメリカの「PANTONE(パントン)」社です。毎年12月に発表される「カラー・オブ・ザ・イヤー」は、ファッションだけでなく、Webデザイン、広告、パッケージなどデジタルやグラフィック分野へ瞬く間に広がります。
5. 自動車業界にも独自の「仕掛け」がある
実は自動車のボディカラーも、ファッションとは別の系統で計画的に仕掛けられています。
世界的な塗料メーカー「BASF」は、新車のボディカラーに対する提案として、数年先を見据えたカラートレンド予測を毎年発表しています。以前は5年先を見据えていましたが、自動車塗装の開発サイクルが早まったことで、直近では2年先の予測に短縮されました。このトレンドは実際に各自動車メーカーが新型車のカラーデザインを行う際に活用されています。
インターカラーのように一つの国際機関が業界横断で方向性を統一するのではなく、BASFや日本ペイント、関西ペイントといった塗料メーカー各社がそれぞれ独自にトレンドを研究・提案し、自動車メーカーがそこから採用色を選ぶという、やや分散した仕掛けになっている点がファッション業界との違いです。
実際、アクサルタの世界自動車人気色調査でも、近年グレー系の増加が確認されており、これも複数の塗料メーカーがほぼ同時期に近い方向性のカラーを提案してきた結果と考えられます。
■ まとめ
「流行色」は、消費者が偶然選んだ結果ではありません。
1. 2年前に国際機関が方向性を示し、
2. 1年半前に国内機関が日本向けに選定・発表し、
3. 多くの企業がそれに合わせて商品を作る。
このリレーによってトレンドが作られます。自動車業界にも、塗料メーカーが数年先を見据えて提案するという、独自の仕掛けが存在します。仕掛けの裏側を知ってから街や売り場を見てみると、いつもと違った視点で楽しむことができるかも。
とはいえ、好きな服や車は、流行に流されず自分の感性で選びたいですね!
トレンドカラーは偶然生まれるものではなく、「2年前」から国際組織や専門機関によって計画的に仕掛けられています。
1. 世界のトレンドを決める「国際会議」
中心となるのは、国際流行色委員会「インターカラー」です。
世界各国の代表が実際のシーズンの約2年前に集まり、以下の背景を踏まえて会議を行います。
・世界情勢や経済の動き
・ライフスタイルの変化
・環境問題やテクノロジーの進化
・デザインやアートの流れ
これらを分析し、提案された色から「世界的なカラーの方向性」を示します。「流行の予想」ではなく、「これから世界はこの方向へ進もう」という指標を作っているのです。
※製品を企画し、糸を染め、生地を織るというモノづくりの現場には、2年という準備期間が必要なためです。
2. 日本向けに選定する「JAFCA」
世界で方向性が示された後、国内での選定が始まります。日本では、日本代表として参加している「JAFCA(日本流行色協会)」がその役割を担います。
JAFCAは国際会議の内容をベースに、日本独自の市場、文化、国民性を考慮し、約1年半前に国内向けのトレンドカラーを選定・発表します。
3. 「予測」ではなく「仕掛け」である理由
世界中のメーカーが、この共通のトレンドカラー情報をもとに商品開発をスタートします。
・家電
・洋服、バッグ、靴
・家具やインテリア雑貨
あらゆる業界が同じ色を目指してモノづくりをするため、シーズンが来ると店頭には自然と同じような色の商品が並びます。消費者がそれを何度も目にすることで「今年っぽい」と感じ、選ぶようになります。
つまり、トレンドカラーは当てるものではなく、「市場へ提案し、多くの企業が採用することで流行を作り出す仕組み」なのです。
4. 米国「PANTONE」の影響力
もうひとつ世界に影響を与えるのが、アメリカの「PANTONE(パントン)」社です。毎年12月に発表される「カラー・オブ・ザ・イヤー」は、ファッションだけでなく、Webデザイン、広告、パッケージなどデジタルやグラフィック分野へ瞬く間に広がります。
5. 自動車業界にも独自の「仕掛け」がある
実は自動車のボディカラーも、ファッションとは別の系統で計画的に仕掛けられています。
世界的な塗料メーカー「BASF」は、新車のボディカラーに対する提案として、数年先を見据えたカラートレンド予測を毎年発表しています。以前は5年先を見据えていましたが、自動車塗装の開発サイクルが早まったことで、直近では2年先の予測に短縮されました。このトレンドは実際に各自動車メーカーが新型車のカラーデザインを行う際に活用されています。
インターカラーのように一つの国際機関が業界横断で方向性を統一するのではなく、BASFや日本ペイント、関西ペイントといった塗料メーカー各社がそれぞれ独自にトレンドを研究・提案し、自動車メーカーがそこから採用色を選ぶという、やや分散した仕掛けになっている点がファッション業界との違いです。
実際、アクサルタの世界自動車人気色調査でも、近年グレー系の増加が確認されており、これも複数の塗料メーカーがほぼ同時期に近い方向性のカラーを提案してきた結果と考えられます。
■ まとめ
「流行色」は、消費者が偶然選んだ結果ではありません。
1. 2年前に国際機関が方向性を示し、
2. 1年半前に国内機関が日本向けに選定・発表し、
3. 多くの企業がそれに合わせて商品を作る。
このリレーによってトレンドが作られます。自動車業界にも、塗料メーカーが数年先を見据えて提案するという、独自の仕掛けが存在します。仕掛けの裏側を知ってから街や売り場を見てみると、いつもと違った視点で楽しむことができるかも。
とはいえ、好きな服や車は、流行に流されず自分の感性で選びたいですね!
Posted at 2026/08/08 02:48:16
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