バキュームリーク点検&キャブレター・チョークプルオフ交換
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
今回はインテーク周りのバキュームリークを点検します。
アメリカ車に限らず、1970年代に始まった初期の排ガス規制に対応したガソリンエンジンには多くのバキュームデバイスが装着されています。
これらは多数のバキュームホースで接続されており、アクチュエータ類は樹脂製のダイヤフラムで構成されているため、製造後40年以上経過した現在、気密が完全に確保されている可能性は非常に低いと考えるのが妥当だと思います。
私のマークVではエンジン周りのバキュームホースを全てトヨタ純正品に交換しましたが(
https://minkara.carview.co.jp/userid/1199964/car/2556750/10767057/parts.aspx)、各デバイスの気密については点検していませんでした。
点検はマイティバック(写真上)で各デバイスに直接負圧を掛け、メーターに表示される値が保持される場合は正常、時間経過とともに低下する場合はリークが発生していると判断することで行います。
手始めにエアクリーナーのシュノーケル部に取付けられているホットエアインテークのアクチュエータを点検します(写真中)。こちらは負圧漏れもなく正常動作を確認。
次にエアクリーナーケースを取り外し、下記①~⑥の点検に進みます(写真下赤丸数字の場所)。
①ディストリビューターのバキュームアドバンサ
②AIR(二次空気導入)コントロールバルブ
③チャコールキャニスターのパージコントロールバルブ
④EGRのロードコントロールバルブ
⑤トランスミッションのバキュームモジュレーター
⑥キャブレターのチョークプルオフ
2
ディストリビューターのバキュームアドバンサ(写真上・2段目)とAIR(二次空気導入)コントロールバルブ(写真3段目・下)は共に正常を確認。
3
チャコールキャニスターのパージコントロールバルブ(写真上・2段目)とEGRのロードコントロールバルブ(写真3段目・下)も共に正常でした。
4
次にトランスミッションのバキュームモジュレーターを点検。こちらは床下のトランスミッション後部に装着されているデバイスですが(写真上赤丸部)、金属製のチューブでエンジン後部(写真上黄丸部)まで配管されています。点検の結果、こちらも異常ありませんでした。
最後にキャブレターのチョークプルオフ(写真3段目・下)。
こちらはエンジン始動前に全閉状態でロックされているチョークバタフライをエンジン始動と同時にリリースするためのもので、エンジン始動後は常に負圧が作用する部品です。
点検の結果、負圧を掛けてもすぐにメータの針が下がり、負圧が保持されません。
エンジンの負圧が掛かると問題なく作動しますが、ダイヤフラムにはリークが発生しているようです。
5
チョークプルオフは2本のタッピングスクリューでキャブレターに固定されていますが(写真上黄丸部)、アクチュエータ・ロッドとキャブレターのリンケージを切り離すため小さなEリングを取り外す必要があります(写真中)。
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写真上右側の新品(RockAutoで$20.89)に交換します(40年以上前の車の部品が社外品とはいえ新品で入手できるところがアメリカの凄いところです)。
取付前にマイティバックで負圧を掛け点検しましたが、異常はありませんでした(写真中)。
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元通りネジ2本で装着(写真上)。
キャブレターのリンケージをアクチュエータ・ロッドに通しEリングを装着します(Eリングは非常に小さいので飛ばさないよう注意が必要です)。
8
バキュームホースを接続して完了。
試しに排ガステスターで計測してみましたが、COが1.3%前後と若干増加しています。これはバキュームリークが止まったことで、アイドリング時の空燃比が濃くなったことが影響しているのかもしれません。
これでインテーク周りの点検が一通り終了しましたので、今後はアイドルミクスチャーの調整に進んでいきたいと思います。
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