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イイね!
2008年07月02日

モンスターペアレント 

今日から題名の社会派ドラマが始まりましたね。


職場で話題になってたので、とりあえず見てみました。

なるほど、1話ではられた伏線を見た限り、安易な一方的な批判ではない真面目な作りになっているようで、それなりに見応えがあるかなと思いました。


僕は、母親が教師という家庭に生まれつつ、僕自身はけっこう目立つ言動をする人間だったので、中学生の時はいわゆる不良に目をつけられ、比較的他の生徒よりも標的にされる事が多かったという思春期を過してきました。

だから・・・

 「自分や他に力の弱い者が理不尽な暴力を受けているのに、根本的な解決は何もしてくれない頼りない学校と教師への不満・失望・嘲り」という、生徒やその保護者といった学校教育を享受する側が、多かれ少なかれ持つ感情。
 その感情を一生徒として持ちつつも、最も大切な肉親である母が、たった一人で様々な家庭環境・性格を持つ子供たちを何十人も相手に、教育を教授する側であったことで、まるで教師の事を「全ての子供(少なくとも自分や自分の子供だけは)を必ず幸せにしてくれる(しなければいけない)スーパーヒーローか聖徳太子か何かと勘違いしている保護者や生徒」に対し、彼ら(当然その中に、一生徒である自分も含まれる)は何でこんな簡単な事も解らない馬鹿なのだろうという、二律背反の中で育ってきた。


 モンスターペアレントという社会問題は、客観的にはモラルの無い親が諸悪の根源であるかのように見えてしまうが、ではそのモラルの無い親を罰して排斥すれば解決するのかといえば、答がNoであることも皆なんとなく解っているんじゃないかと思う。モンスターペアレントは突然変異ではなく、現代社会で育った普遍的な意識が凝縮し、純度の高い結晶になっただけではないか。

 学校教育側に悪い点が沢山あるのは間違いなく事実だ。教師の能力や素質に差があるのは、客観的に考えれば当たり前の話なのだが、比較的に駄目と見られる教師に子供を預けることとなった親の主観から見れば、それは由々しき事態であるのも当然の事。
 でも、そんなことは義務教育というシステムができた大昔から、存在していた問題ではなかったか。
 では何故、昔はそれほど問題が起きてなかったかといえば、そりゃ当然今の親の世代は、昔の親には無い「権利者意識」を持っているからに他ならない。
 学校は社会の縮小図だ。そして社会なんてものは決して平等な世界じゃない。でも、今の僕たちは「平等に権利を主張する」という意識を持った。だから、平等じゃない社会には反発する。世界や日本という広大な社会相手では、不満をぶつける相手が大きすぎて、神様に愚痴を言うくらいしかできないが、学校という小社会なら教師という(保護者視点で)合理的に不満をぶつけられるターゲットがいる。

 これがモンスターペアレントが発生する構図だ。

 しかし、「平等に権利を主張する」という事が間違っているのか? といえば、そんな事は無いとも言える。だって、こういう意識が正しい意識として浸透したからこそ、人は民主主義という考えをもてたし、理不尽な差別を憎む心も持てたはずなのだから。モンスターペアレントは、それがちょっと暴走してしまっただけの事。

 しかししかし、だがしかし! 現実的な問題として、事あるごとに(それが当事者にとってどれだけ正統な理由でも)、30人いる生徒のうちの一人だけの為に、担任教師が1日何時間も時間を割かれていては、学校教育というシステムは破綻するのだ。それは、残り29人にとって大迷惑な話となるわけである。
 昔は「理不尽」に対し「我慢」することで、学校教育は保たれてきたが、今の僕たちは「理不尽」には「抗う」のが当然となった。だけど、悲しい事に、その選択は既存の学校教育の崩壊を呼んでしまった。


 「良い」「悪い」という倫理的な問題ではなく、人々の意識が変わった為に、既存のシステムには物理的な問題が生じてしまったというだけの話である。


 結局、この問題を根本的に解決するには、二通りの手段しかない。一つは、僕らが昔の考えに戻ること。もう一つは教育システムを変える事。
 前者は無理なことが解ってる。覆水盆に返らずである。だから後者しかないのだけど、今のところ既存の学校教育の問題点を全て解決した、新たな教育システムなんて当分出てきそうに無い。





 ・・・とまぁ、このように複雑な環境で育ってきた僕が、大学に入って下した一つの選択があります。
 それは、皆が当たり前のように取ってる教職免許を取るのに必要な単位をいっさい履修しなかったこと。(苦笑)
 
 今から教職を目指す人を、僕は本気で尊敬します。だって、聖徳太子になれなきゃ、ネットで罵倒される職業なんて、それ何の修行ってもんだよ。(皮肉


 とりあえず、HDDレコーダーのシリーズ録画に、モンスターペアレントを登録しときました。



 今にして思えば、学校というところは、勉学を学ぶだけではなく、その小社会の中で「世界は決して平等ではない」ということを学ぶ場でもあったんじゃないかなと思う。今の僕たちはそれを肯定するわけにはいかないけど。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2008/07/02 02:24:53

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この記事へのコメント

2008年7月2日 11:33
え~と、どこを立て読み?(爆

ウチの周辺ではまだそんな「化け物親」な話は聞かないけど、居るんだろうなぁ。
年齢的にオイラと同じ世代だよね。
そんな親は自分の同級生や友人には居ない(居て欲しくない)と思うけど(^_^;

>教員免許
「先生と呼ばれるほどのバ○じゃない」
と、ウチのじいちゃんが言ってましたw
コメントへの返答
2008年7月3日 21:28
45度で斜め読みです。(爆


どこにでもいると思いますよ~。

程度の大小はあるにせよ、保護者の考え方そのものが昔とはまるっきり変わってますから。
ここに、「学校不信」というエッセンスが加われば、誰もがモンスターペアレンツになる土壌はできあがってるんじゃないでしょうかね。
2008年7月2日 22:43
ワタクシの母親は保育士でした。んで、以前いろいろと話したとき、
「子供が好きだったんだけどね。実際自分の子供が生まれた時、もうね、愛情が違うのよ。全然。それ以来、接し方が微妙に変わったかもしれない。でも、手をぬくとかそういうことはなかったよ。今の時代は、『自分の子供と同じように接しろ!』って厳しく要求されているのよね。」
と言ってました。そんなの無理だと。

病院関係なんかのモンスター話を聞いていても思うのですが、平等というよりも‘特別扱い’されたい人が増えてきたのだろうねぇ。アクシデントに弱いのかもしれない。

ワタクシは、いじめられっこでしたが、教師やまわりの大人にどうにかして欲しくても、まずは何からしていいのかがわからないだけかもしれないと思ってます。だけど、要求する側は待ってはくれないし、要求されている側は知識がないし・・・

そんな空回りが続いた結果なのかもなぁ、と思ったりしてます。

ただ一つ。
傍観者にはなりたくない、とは心がけています。
コメントへの返答
2008年7月3日 21:42
教師生活三十ン年のうちの母が、前にポツリといった言葉。
「子供は昔も今も変わっていないけど、親が変わった」

特別扱い、自分だけは得をしたい、そーいう意識も増えてきたんでしょうね。僕も心の中ではそう思ってる事を否定できませんし。(^^;

うちの兄貴は新米医師ですが、最近「空いてるから」というだけの理由で、重症でもないのに夜間診療に訪れる人が少なく無いようです。
救急車のタクシー代わりもそうですが、こーいう人達は負担額倍額とかでいいと思うんですが、制度ってのはなかなか変われないものですからね。


教職に関しては、僕は傍観者になることを選びました。
他の職業はともかく、教職だけは損得勘定を持込んではやっていけない場所だと思いましたし、僕にそれは無理だったので。
毎日30人の生徒を相手にすることよりも30人のお客様を相手にすることを選びました。

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