
──ワゴンRのあとは、どんなクルマに?
A「いろいろと(笑)。……いや、そんなにたくさん(の機種)は乗ってないです。あ、さっき言ったキューブは、実は短期間だったけど乗ってましたね」
──ワゴンRとキューブは、さっき言ったヒップポイントで見ると「620ミリ」付近で同じなんですよ。
A「そうなんですか! だから、何にも気づかずに乗れたんだな」
──いわゆるセダン・タイプ、スリーボックス型のクルマは?
A「買ったことはないですね。言われてみれば、ずっとハコ系というか、ワゴンRと共通するようなクルマにばかり乗ってた」
──セダンには興味がない?
A「……というか、小型車がないじゃないですか。クラウンじゃ大きいし、そもそも買えないし(笑)。あと、ディーラーなんかにあったとしても、背(全高)が低いと、かがんで乗り込まなくちゃいけないんだ……と思っただけで、足が止まっちゃう(笑)」
──クルマの中に潜り込むように座るのはイヤ?(笑)じゃ、ワゴンRより(ヒップポイントが)低いクルマには、基本的には乗りたくない?
A「まとめて言っちゃえば、そういうことになるかもしれないですね、はい」
──ヒップポイント、略して“HP”とも言いますが、ここからクルマを見てみるのも、けっこうおもしろいですよ。
A「そうですね。ワゴンRとキューブが同じだとかいうのも。そういえば、ミニバンも小さいのに乗ってた時期があるんですが、これはそのHPがちょっと高かったですね」
──よじ登るみたいな感じになって?
A「そうです。ラクなというか、適当な高さがあるんですね、やっぱり。でも、(ミニバンには)乗れましたけど、ちょっと高いなと思っただけで」
──ワゴンRより(HPが)高くても、それは許容範囲で?
A「あ、そうです。まさしく“許容”できてました。乗ってしまえば、もう、眺めもよかったし」
──先ほど、競走はしないとおっしゃってましたが?
A「はい、(クルマに)速さは要りません。自分のペースで走るだけなんで。もちろん、(トラフィックの)流れは見ますけど。一応、(交通の)邪魔にはなってないつもり」
──高速道路でも?
A「はい、“景色も見ましょうよ派”です(笑)。気持ちよく(時速)100キロ・マイナスくらいで走れれば、それでいいです」
──ドイツ人のエンジニアは、200キロ向こうの目的地に行くとして、時速100キロで2時間走るよりも、時速200キロで1時間で目的地に着いた方が安全だ、と。ドライバーの集中力とか、そういうのを考えても。こういう考え方をするようで。
A「えーっ! 凄いこと考えるんですね。うーん、大変だなあ、ドイツっていう国は(笑)。ああ、だから彼らは、何かと“闘う”ため、みたいなクルマを作るのか」
──冬とか、季節もけっこう厳しいし、アウトバーンもあるし。ドイツ車は、そういう“戦場”で闘うための“武器”なのではないか。そういう見方をする人もいますね。……というか、私も時々そう思いますけど。
A「そうすると“武器”を操るんだとすれば、運転手はソルジャーですかね?」
──兵士たちよ、心して戦場に出よ!(笑)
A「ヒエー、それはキビしい! 自分はやっぱり、一般市民で(笑)」
──じゃ、市民の立場で(笑)、このクルマ、走ってみての感想を?
A「乗り心地がいいなと思いました。滑らかというか、しっとりというか。そういう感じで走ってくれる」
──街乗りを考えても?
A「ええ、(時速)50キロより下とか、そのへんで何かした時の動きがキレイというか、何をしてもスムーズで。トンガったところが何にもなくて、いいなと思いました」
──そういえば、リヤビューがお気に入りとか?
A「はい、そうです。リヤの斜めというのか、ドカッと踏ん張っていて、でも威張ってなくて(笑)。大きくは見えないけど、寂しくもなくて、いい感じ」
──あと、何かあれば?
A「……唯一の欠点は、あの、名前、何でしたっけ、このクルマ?(笑)四文字はわかってるんだけど。イマイチ憶えにくくないですか、これ?」
──『イグニス』ですよ(笑)。イグニッションからの造語だそうで、そう言われれば忘れないのでは?
A「イグニッションから? おー、それなら憶えられます。はい、どうも失礼しました」
(了)
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New Car ジャーナル | 日記
Posted at
2016/02/23 21:58:31