
カペラ・ロータリー・クーペ S122A(1970)
大衆車ファミリアの上位に位置して、ブルーバードやコロナと張り合っていたマツダのミドルサイズ乗用車シリーズがカペラだった。そして、他社のファミリー・セダンとこのクルマとの決定的な違いは、スカイラインGTにも対抗できるスーパースポーツをそのラインナップに持っていたこと。それが新開発の12Aロータリー・ユニットを積む「ロータリー(RE)クーペ」である。
1960年代後半に“羊の皮を被った狼”を名乗ったのはスカイラインGTだったが、しかし「スカG」の場合はロングノーズ造形で、6気筒エンジン搭載であることは見た目でも知れた。一方、このクルマはルックス的には地味なクーペで、“羊と狼”、つまり外観とリアル性能とのギャップ、そしてそのインパクトの強烈さでは、このカペラ・ロータリーはスカGをしのぐものがあった。このクルマは輸出名に「RX-2」という名を持ち、このコードネームが後年のロータリー・ピュア・スポーツ、サバンナRX-7(1978年)につながっていく。
(ホリデーオートBG 2000年3月より加筆修整)
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2016/07/08 22:23:30