マツダ(純正) SKYACTIV-X SPIRIT1.1 アップデートプログラム
私のMAZDA3は前期型の最終モデルで、2020年11月6日に納車された片落ちモデルです
MAZDA3は同年11月19日に商品改良されましたが、マツダがMAZDA3の商品改良を発表した直後の2020年11月23日、国土交通省は「自動車の特定改造等の許可」に関する省令を新たに制定。「自動車の使用過程における適切なソフトウェアアップデートを確保する環境」が整備され、前期型のSKYACTIV-X搭載車ユーザーにも後期型と同様のソフトウェアプログラムのアップデートを行えることになり、時期は国交省の許可待ちの状態でしたが、この度2021年2月19日にマツダより既存オーナーに対しての無償プログラムアップデートを行う旨の発表がありましたのでご報告いたします。
私のMAZDA3の改良ポイントは次の通りです
SKYACTIV-X SPIRIT1.1の概要
①エンジン出力とレスポンスを制御の見直しのみで改良
最高出力は180ps(132kW)/6000rpmから190ps(140kW)/6000rpmに、最大トルクは224Nm/3000rpmから240Nm/4500rpmに向上、従来型の最大値である224Nmを約2100rpmで発生させ、同時に最高出力190PSを発生する6000rpmでもほぼ224Nmを保つ。改良型は従来型比で出力5.5%、トルク7.1%の向上に留まっているが、前期型の最大トルク224Nmを2100rpm~6000rpmの全域で発生することができるようなり更なるレスポンスアップが更なる人馬一体の走りをもたらします
改良型はアクセルペダルを踏み込んだ際の加速応答時間が従来型よりも50ミリ秒(0.05秒)早い。
アクセルペダルを踏み込んでから約0.2秒間の加速応答は2.0リッターエンジンを搭載する欧米仕様のソフトトップのロードスターよりわずかながらも勝つレスポンスだそうです
②ATの変速制御の変更によるダイレクト感アップ
前期型のSKYACTIV-Xでは、全体のトルクの立ち上がりレスポンスが足りなかったので、ATのシフトアップの際、次のギアにつながる時に、エンジントルクが足りないために起こる変速の違和感を感じさせないようにするために、わざと変速してギアを繋ぎクラッチを固定する一連の作業の時間を長く取ることで誤魔化していました。
SPIRIT1.1では、エンジンレスポンスが上がったためその様な誤魔化しが必要なくなったので、SKYACTIV-DRIVEのダウンシフトに必要な時間も200ミリ秒(0.2秒)早くなり、結果としてトランスミッションの加速応答もそのまま0.2秒分早くなっていまます。過回転制御回転数の変更もなされて高回転まで気持ち良く回るエンジンと合わせるとレスポンスアップは今回の改良で最も手応えを感じる部分となっています
③GVCアクティブエアシャッター協調制御の追加
前期型でもエンジンの暖気状態によってフロントのアクティブエアシャッターが効果的に機能してCd値の低減などに寄与していたが、SPIRIT1.1ではアクティブエアシャッターの開き具合で変化するフロントのタウンフォースの増減によるステアリング特性の変化を最小限にするために、GVCのかかり具合を変化させることで、エアロダイナミクスの変化を抑えて、違和感のないステア特性を提供します
④スポーツモードにGVC追加
前期型のスポーツモードは、より走りを楽しむためのシフト回転数の高回転維持方向への制御が主な点でしたが、今回はレスポンスアップしたエンジンと共に、更に踏み込んだ制御として、スポーツモード時のGVC制御をよりダイナミックに行うことで、更なる回頭性や安定性の向上を行います
⑤エンジン出力向上に伴うi-ACTIV AWDの進化
実はAWDの制御は大きく変わっていませんが、絶対的なトルクが全域で向上しレスポンスが上がったことで、更なる後輪トルクを利用することが可能に成ったことで、より回頭性が更に向上するようなAWD制御に進化します。まだ、同様に、車両安定化のAWD制御も向上していると思われます
⑥急制動時のエアシャッター協調制御
フルブレーキ時にフロントの沈み込みを少しでも減らし、車体を安定させフラットな状態に近づけるために、0.3Gを越えるフルブレーキ時にはエアシャッターをフルオープンにすることで、ボンネット内に気流が入りフロントがリフトアップする方向に力がかかるため、結果としてノーズダイブ量を低減する制御を追加しています
⑦予防安全性能の進化
追従走行機能とステアリングアシスト機能で、車線の中央を走行するCTS(クルージング&トラフィックサポート)の作動を高速域まで広げた(商品改良前は55km/hまで)。MRCC(マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール)も初期型の前期車両では違和感の少ない追従走行ができる制御に変更されているが、私のMAZDA3は初期型の後期のため、納車時から新型同等制御のプログラムのため今回の更新では変化無しです。
●後期型の商品改良後の車両は、車両ダイナミクス性能の進化として、フロントのサスペンションのスプリングレートと減衰力、リアのダンパーの減衰力にも手を加えて、乗り心地を向上させながら運動性能も向上するような改良が施されていますので、改良後に購入された方はラッキーだと思います
上記改良点は様々な情報網からの情報を統合したまとめとなっていますが、その他にも改良点や秘密が有るかもしれませんので、気がついた方は教えてくださいね
マツダさんにはほんとに頭が下がりますが
、細かい改良点等も全て開示して頂きたいのが本音ですが、今回のプログラムアップデートはお見事でした😃
以下改善内容のまとめです
エンジンにはできることが、まだまだある。
世界初、唯一無二。
環境に優しいのに、走りが良いエンジン
それがe-SKYACTIV Xエンジンです。
初期型モデルにお乗りのお客さまに、最新モデルと同じ「走る歓び」をご提供
~ MAZDA SPIRIT UPGRADE ~
*納車済みの初期型MAZDA3、CX-30に、商品性向上を目的とした制御プログラムなどの最新化サービス(無償)を開始します(2021年2月19日発表)。詳しくはマツダニュースリリースをご確認ください。
●SKYACTIV-Xの現行車同等への性能改善
・エンジン:トルク・出力の向上、制御の最適化
・動力伝達装置:AT変速機制御の最適化、過回転制御回転数の変更
・アクティブエアシャッター開閉の精密制御化(ダイナミクス性能の進化)
→GVCアクティブエアシャッター協調制御の追加・・・GVCとアクティブエアシャッターを協調制御し一貫した応答を維持
→スポーツモードGVC追加・・・スポーツモードにした際にGVC制御量を変化させよりダイレクトなステアフィールを実現
→エンジン出力向上に伴うi-ACTIV AWDの進化・・・駆動トルク増加と応答性に伴い、より回答性が向上
●MRCC/CTSの制御改善
◆昨年11月の道路運送車両法一部改正に伴い、使用過程の車両に対して、ソフトウェアアップデートによる性能変更や機能追加(改造)が可能になる許可制度が開始されます。本アップグレードはその制度適用の第1号となります。
(参考URL)自動車の特定改造等の許可制度について
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_003789.html
出力変更値
最高出力:180PS/6,000rpm → 190PS/6,000rpm(+10PS)
最大トルク:224N・m/3,000rpm → 240N・m/45,000rpm(+16Nm)
SKYACTIV-Xの特徴である応答の良さや伸びの良さがさらに向上しより幅広い場面で走りの楽しさを実現。
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SKYACTIV-X SPIRIT1.1とSPIRIT1.0のトルク曲線比較図
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SKYACTIV-X 新旧エンジン特性表
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急制動時エアシャッターオープン制御説明図
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GVCアクティブエアシャッター協調制御 狙いと進化ポイント 説明図
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GVCアクティブエアシャッター協調制御 背景と課題 説明図
入手ルート | 実店舗(その他) ※マツダ店舗にて無償プログラムアップデート |
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