検証実験：ウィポジ回路・安心回路編

「検証実験：大丈夫？このウィンポジ回路」では、動作が怪しかったので、ここでは安心してい使えるウィンポジ回路を示します。

さらに、シミュレーションを通してきちんと使えることを実証していきます。

ポジションに 13.8V をかけて、ウィンカーにかける電圧を 0V～14.4V まで変化させてみます。

ウィンカーの電圧が 3.5V のところで、ポジションの電圧が 0V におちています。
つまり、ウィンカーの電圧が 3.5V 以上かかっていれば、ポジションは消灯するということです。

ウィンカーに 13.8V かけてきちんと動作するのは当然なので、前の回路できちんと動作しなかった 12V よりもさらに低い 9V で確認します。

ポジションに 13.8V をかけて、ウィンカーには 9.0V のウィンカー信号を送ります。

ウィンカーが点滅中は消灯し、最後の点灯が終わってから 0.3秒後にポジションが点灯しています。

ウィンカー電圧が 9.0V でも問題なく動作していることが確認できました。

ポジション消灯の境界線付近である電圧で実験します。

ポジションに 13.8V をかけて、ウィンカーには 3.6V のウィンカー信号を送ります。

この電圧になると、ウィンカーとポジションが交互に点滅してしまいます。
実際、ウィンカーがこの電圧まで下がることはあり得ません。もし下がっていたら、別の問題があるということになります。

ポジションに 13.8V をかけて、ウィンカーには 3.0V のウィンカー信号を送ります。

この電圧になると、ポジションの電圧はほとんど変化しません。
つまり、ずっと点灯しているということになります。
ここまで電圧が低くないと、消灯しない領域にならないことになります。


以上のように、ウィンカーの電圧が 9V でも十分にウィポジ回路として機能することが分かりました。

回路に流れる電流を確認してみます。
回路のアース部に流れる電流を測定します。

ポジション・ウィンカーともに 13.8V をかけています。
ウィンカー動作中は 14ｍAぐらいの電流が流れていますが、ウィンカー消灯後は 1.8mA 程度の電流です。

ポジションの電圧を 0V （消灯）したときの電流量です。
ウィンカーが点灯した時、コンデンサーに流れ込んだ分だけしか流れていません。
ウィンカーが点灯していない時の電流は 0mA といってよいかと思います。

以上の検証実験により、この回路ではウィンカーの電圧が接点抵抗や球切警報装置の影響を受け低い状態になってもきちんと動作することが確認できました。
また、ポジションにかけた電圧がそのまま出力されていることも確認できました。

ウィンカー電圧が多少変動しても確実に動作をする”安心ウィポジ回路”となっています。