どうも!ご無沙汰しております。カワサキです。
実はあまりいい報告ではないのですが、86廃車となりました(T_T)。
原因は僕のせいであり、某サーキットでセッティングを出しているときにかなり手応えを感じ、タイム自体もかなり良い感じで出ている中、気持ちが先走りすぎてアンダーステアを誘発し、そこから立て直すことができず時速140キロで壁に激突してしまいました。
車は当然ペシャンコ/(^o^)\ナンテコッタイ。
体も衝撃に耐えられず肋骨にヒビが・・・。
オサムファクトリーにとりあえずレッカーで運んでもらい、診てもらったところ、
・フレームが内側に食い込んでおり多額の板金費用が必要。
・ラジエーター、オイルクーラーも当然全損しており、またエンジンも衝撃で押されているためエンジン載せ替え、ミッション載せ替え。
・後ろに押されていることから、プロペラシャフトが衝撃でねじ曲がっている。リアのサブフレームも押されている可能性もあり、修正が必要の可能性大。
という結論でした。
全然直せる範囲だと言ってくださったのが、流石だなと内心かなり感動したのですが、残念ですがそこまでの予算をつぎ込むのは厳しいが現実。
いつまでもオサムファクトリーの駐車場に置くわけにもいかないので、廃車を決断したのでした。
思えばこの86と出会ってから5年。いろんな経験をさせてくれました。
買った当初、FRに乗ったことがなかった僕は86を使いこなせず難儀していましたが、昨年辺りから自分で車をコントロールすることができるようになってきつつあり、京都での林道競技会でも1SSで全日本ラリードライバーの8秒落ちほどまでタイムを刻めるようになっていました。
自分のウデがみるみる上がっている実感もあり、それに乗じての今年にかける思いは強く、来年再来年には地方選ラリー出場、将来全日本ラリーへの参加も考慮していました。
ですが結果として壊してしまい今に至ります。
この86は最初で最後の競技車両だと買った背景がありました。
ゆえに自分の全てを注ぎこみました。金も情熱もすべて、です。
全日本ラリーで戦える車を作り、車の性能のせいにしない、自分に言い訳ができない状況に追い込んでいきました。
上手くなりたい。
特別になりたい。
みんなが見ているその上の景色を見てみたい。
その思いでひたすら86を走り、そして何度も打ちのめされて、苦渋を舐めてきた過去が今でも頭に甦ってきます。
ですが・・・それが楽しかったの?といえば言葉を濁してしまう自分がいるのもまた事実でして・・・。
86に乗るときは必ず100%集中力を求められ、86自身に自分が試されているかのような錯覚を感じていたのです。
どうした?
もっと踏め!
俺はこんなものじゃないぞ!!」
と86は自分に訴えるかのように走る。
これが楽しいのかといわれると、本当に厳しいし辛い。
実際86が衝突したとき、壊れたラジエーターからの水蒸気が上がるのを感じた時、強烈な安堵感を感じたことがその裏返しでした。
壊す最後まで、僕は86に乗るのがすごく苦行であり、修行のような辛さを伴っていた事をこの時強烈に自覚したのでした。
自分は86に乗っていたこの5年間、楽しさというものが見出すことができなかったです。
もちろんモータースポーツというにはスポーツと謳う分には楽しさもあると思うのですよ。
ですが自分は完全にドツボにはまってしまい、86で楽しむということを放棄していた事が今となって悔やまれています。
FRでコントロールする楽しみ、頭がスッと入っていき、トラクションがシートから伝わる。
今にして思えば86は本当に素晴らしい車でした。
でも辛かった。
しんどかった。
これ以上の性能を出すことができるのかという苦悩と恐れ。
それこそが自分が乗ってきた86の全てでした。
もう辞めようか・・・。自分は86を壊したし、もう向いていないのではないのか・・・。
そんな腐った思いがチラホラと芽生えたこともありました。
ですがそれを止めてくれたのが、友人でした。
彼に辞めようか悩んでいることを伝えたとき帰ってきた言葉、
「全損ではなかったのですね!!
以下中略
レッカー代は僕が出します!少しでも次につなげていただければ嬉しいです。
ともに切磋琢磨し、夢と速さを追いかけた車がなくなった今、僕が払うレッカー代なんて買う予定をしていたタイヤをあと送りにすれば済む話です。
なのでレッカー代は僕が払います!あと86バラシも一緒に行きます!
ヤフオクで売れるものは全て売りに行きましょう!!」
とLINEで返事が来たとき、荒んでいた心が熱く燃え、目頭を熱くさせたのを今でも覚えています。
やろう!!
今度こそやろう!!
楽しみを見つけるために、嬉しさを感じれるように!
86とともに走った8万キロが決して無駄ではなかったと証明するために!
辞めてなるものか!!
「やめない勇気こそ強さ」
まさにこの言葉通りだった。
そうと決まれば迷いはなかった。
次の日に中古車サイトを仕事中ですら徹底的に見回った。
86もバラせるところはバラシて、知り合いやオークションで可能な限り売却、車体スッカラカンにして売却を募り、無事引き取ってくれた。
オサムファクトリーの社長でもある福永さんからも励ましの言葉もいただいた。
そうだ、自分はここから始めるんだ、と心からそう思えた。
お金はアレだけど、程度のいいベース車両を見つけることができた。
僕は静岡県御殿場まで足を運び、車体の状態も確認してきた。
いい車だ!!
これなら戦える!!
そう感じた。そしてこの車なら自分は楽しさを見出すことができるかもしれないという不思議な感覚も味わった。
買え!!
とこの車が叫んでいる。そう感じた。
その車を契約して、今週末にようやくやってくる。
車検も構造変更を行い、競技車両に仕上げていくつもりだ。
また1からのスタート。でも不思議とワクワクする。
これは86を買ったとき以上のものだ。
自分は辞めない。
辞めたくない。諦めたくない。
もっと上手くなりたい!!
その思いを思い出させてくれたかけがえのない友人Kさんに感謝。
ポエムみたいになりましたがこれで。長文失礼いたしました。