
11月29日、九州旅7日目です。
今日は鹿児島から九州西側の海岸線を北上して熊本へ向かいます。
車中泊した「道の駅いぶすき」は海のすぐ近くで展望休憩所まであるので晴れていれば魅力的な道の駅だと思いますが、昨日は真っ暗、今朝は雨なので全くそれどころではありませんでした。
トイレはそれほど広くはありませんが新しくきれいでした。
車中泊の人はちらほらでしたが、トラックのスペースは混みあっていました。
道の駅を8時前に出発し薩摩長崎鼻へ向かいました。
ここは薩摩富士とも呼ばれる開聞岳がきれいに見える岬です。
朝まで雨が降っていましたが、開聞岳に着くころには晴れ間が出てきました。
岬に行く途中、開聞岳が近くに見えてきたので、ちょっと道をそれて近くまで行ってみました。
開聞岳は非常にきれいなフォルムをしているのでランドマークとしてもわかりやすいです。
どの方向から見てもきれいな形で美しいので大好きになりました。
長崎鼻は薩摩半島最南端の岬で、浦島太郎伝説の地とされていて龍宮神社もあります。
この岬から見る開聞岳も、まるで海の上にそびえ立っているように見えてとても絵になります。
正直開聞岳が見たくて来たようなものです。
この長崎鼻灯台の辺りを見て回り、開聞岳の写真も何枚も撮って、さあ帰ろうとトイレに寄って出てくると、急に雨がザーと降ってきて慌てて走って帰ってきました。
龍宮神社はお参りできませんでしたが、なんとか開聞岳を晴れ間に見ることができて良かったです。
俺って晴れ男だったっけ?
後から来ていた団体さんは来てすぐに雨が降り出してUターンでなんだかかわいそうでした。
開聞岳の牧場にも寄ろうと思っていたのですが雨なので止めて、南さつま市の「万世特攻平和祈念館」へ行きました。
ここは太平洋戦争時に万世陸軍飛行場として本土防衛、沖縄決戦の第一線基地になっていた場所だそうです。
そして戦争末期にはここから特別攻撃隊として南方へ出撃して行って、201名の方が亡くなられたそうです。
1階は吹上浜沖の海底から引き揚げられた零式水上偵察機や、機銃や計器類などが展示されていました。
また、2階には特攻に行って亡くなられた方々の遺影や遺品、遺言状などが展示されています。
ここは歴史的に後世に伝えていかなければならない貴重な施設だと思いました。
気分的に非常に重苦しい状態になりましたが、何の疑いもなく純粋に「お国のために…」自らの命を散らしていった若者たちの姿に感動して、その場で動けなくなってしまいました。
「お父さん、お母さん、行ってきます。必ず敵艦を撃沈してみせます。還りません。お父さん、お母さんは長生きしてください。」
こういった内容の遺書がたくさん並んでいました。
昔なら戦争に行く人間の立場として感情移入しましたが、ちょうど同じ年頃の子供2人を持つ立場になって、完全に親の立場で考えるようになっていました。
そんな自ら命を落としに行く遺書を親の立場から見てしまって、本当に悲しくて涙が止まりませんでした。
どういう気持ちで親御さんはこの遺書を読んだのでしょうか。
親御さんたちの気持ちを察するに余りあります。
改めて戦争がいかに残忍非道なものか考えさせられました。
これから長崎にも行くので、戦争の爪痕に触れることもあると思いますが、ここの衝撃は正直参りました。
でも命の重さを感じることのできるとても有意義な時間でした。
祈念館を出て海岸線を1時間ほど走り「道の駅阿久根」に着きました。
相変わらず雨は降っているし、道の駅から見える海は大荒れでした。
食堂横の売店の日替わり弁当をテイクアウトして車で食べました。
オーダー後に食堂のキッチンで調理してすぐに出してもらえるので暖かいし、やっぱり海が近いので海の幸がおいしいです。
まだ頭の中では万世祈念館のことがぐるぐる回っていました。
道の駅から海岸線を外れ、鹿児島県伊佐市の「曾木の滝」へやってきました。
幅210メートル、高さ12メートルの滝は東洋のナイアガラと称されている名瀑です。
今日は雨で川の水量も多く、水煙が上がるほど激流になっていて大迫力でした。
途中雨が強くなって視界が悪くなりましたが、それはそれでいい景色でした。
傘をさして雨の中、名瀑を見る…いいですね。
曾木の滝の辺りはちょうどいい具合に紅葉していたので、いいタイミングで訪れることができて良かったです。
同地内に縁結び・安産・文筆の神様、清水神社があって、ここがいちばん紅葉が盛んでした。
新しい仕事と縁を結んでもらえるかもしれないので、一生懸命参っておきました。
曾木の滝からひたすら走って鹿児島県から熊本県に入り人吉市までやってきました。
人吉市では「相良路の湯おおが」で温泉に入りました。
受付は無人で、券売機で入泉券を買いボックスに券を入れて入ります。
もちろん管理人の方はいると思いますが、用件がある時だけ対応してもらえるのかな?
浴場はちょっとレトロっぽさを感じるいい雰囲気の温泉でした。
湯加減もちょっと熱いかなって感じる程度で気持ちよく入れました。
出た後もポカポカでよく温まりました。
温泉を出て人吉市から熊本市へ向かいましたが、国道219号が途中通行止めで迂回したり、いくつも交互通行の区間があり大渋滞してすっかり夜になってしまいました。
挙句の果てに仕事終わりの工事車両の後ろを超低速で走らされて踏んだり蹴ったりでした。
熊本市に入るととても都会なので車が多く混んではいましたが、わりと道は流れがいいのでストレスなく走れました。
熊本でどうしても「あか牛丼」が食べたくて、熊本城のすぐ近くの商業施設「SAKURAMACHI kumamoto(サクラマチクマモト)」の「熊本市場 肉食堂よかよか」へ行きました。
熊本で食べたかった2大グルメ、あか牛丼と馬刺し、「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということで、あか牛丼にターゲットを絞りましたが、とても美味しゅうございました。
もう少しボリュームがあったらうれしかったけど、和牛ですから贅沢言えないですね。
「サクラマチクマモト」・・・この施設はデカすぎて複雑でまるで迷路でした。
バスターミナル直結なので街から人もいっぱい流れてくるし、本当に熊本の中心みたいなところなので人が多すぎて人の波に酔ってしまってフラフラ。
館内移動するのにわけわからなくなってフロアガイド片手にインフォーメーションで聞く始末でした。
なんとかお店について食べた後に店を出て駐車場になかなか戻れないし、戻っている途中で駐車券をお店で提示するの忘れていたのに気がついて、また店に戻ろうとして迷うし…もう最悪で自分が嫌になって結局諦めました。。。
うちの奥さんにその話LINEしたら、あんたショッピングモールとか行かなさ過ぎだからって呆れられました。
うるさいわ、人ごみが嫌いなんじゃい。
熊本の中心部には道の駅がないので、ちょっと離れていますが宇城市の「道の駅うき」まで移動して車中泊です。
明日朝一で住吉海岸公園に行きたいのでここの道の駅にしました。
道の駅に21時到着で、今日はちょっと遅くなってしまいました。
ま、食事は済んでいるので寝るだけですが…。
トイレはコンクリート打ちっぱなしでおしゃれできれいです。
車中泊の車も多く感じますが、駐車場が広いのでストレスなく泊まれそうです。
本日の走行距離は342kmでした。
今日はかなり走ったなぁという実感がありました。
九州も7日目なので少しだけ焦りのようなものが出てきたような気もします。
期間無制限の旅とはいえ、何でもありではないですからね。
明日は熊本城に行ってから長崎を目指します。
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