「なんだありゃ?」「あれは丸太か?流木か⁉」
その光景を目の当たりにして、状況が理解出来るまでに時間が掛かりました。
今日も引き続きヘラブナ釣りにやって来ました。
一昨日·昨日と、2度に渡って釣り竿を持って行かれてしまったからね。今日、戦える竿を買いに、昨夜20kmも自宅から離れた上州屋まで行ってきましたよ。さすがに今日までも竿をダメにされたくはない。
朝方にまだ雨がパラつき、路面が陽に照らされて乾き出したのは10時ころ。天気は回復傾向にあるため、11時くらいからの予定で釣り場に向かいました。
本日も実家からほど近い、越路河川公園の中にある、浦の池。ここは魚沼漁協が管理し、毎年、放流を行っている池です。ヘラブナ釣りをする人口が極端に減ってしまった昨今でも、稚魚放流や管理をしてくれているのはありがたい。淡水の魚は海の魚と違って増やす事が難しかったりするんだ。
この浦の池では、管理人が常駐していて、さらには万一の落水事故があっても浮き輪の設置が池の周辺になされているほど管理されています。
さてさて…
今日は少し遅い時間にやって来たこと、昨日·一昨日と釣り竿を2本もやられちゃった事もあって、同じ釣り座につく事はさすがに躊躇してしまい、離れた場所に陣取りました。今日は僕の他に鯉狙いであろう親子と、年配の釣り師さんがふたり。良かった、ヘラ人口は減ったとはいえ、こうして淡水の釣りを楽しむ人がまだいてくれる事に感謝です。
釣り座について1時間ほどエサ打ち。全くアタリはありません。魚がいないわけではない。離れた場所で派手に水面を叩いて跳ねる音がします。さらに時間が過ぎ…次第に焦りが出てきました。
今日、自分は日向ぼっこに来たわけじゃない。釣りに来たんだ。連チャンで釣り竿をオシャカにしちゃったけど、怖気付いてどうするんだ?
思い立って、エサを作り替えるタイミングで釣り座を移動。その先は竿を2本も持って行かれてしまった「あの場所」です。
陽はさらに高くなり、日差しが肌を焼いてきました。
エサ打ちを続けるも、アタリらしいアタリはまだ現れません。昨日釣り上げた尺上ヘラの感触が懐かしい。甘美な記憶と今日の現実。苛立ちを感じ始めたその時、ふと水面近くに何かが浮いているのに気が付きました。
「なんだあれは?」
釣り座を移動して来てから1時間ほど経っていましたが、その時にはなかった何かが水面近くをユラ〜リと漂っています。丸太か流木かと思いましたが何やら違う。目を凝らしてよく見てみると、それはメーター超えはあろうかという、とてつもなくデカい巨鯉でした。
たまらず竿をあげて立ち上がり、そっとその巨鯉の近くまで近寄ってみました。昨日の尺上ヘラもそうでしたが、近くで見るとその巨体に目を丸くしてしまいます。こんな巨鯉がこんな池に潜んでいたのか。
その巨鯉は僕の釣り座の近くをユラ〜リ、ユラ〜リと、30分くらい漂うようにたたずんでいました。
あんな巨鯉をこのヘラ竿で掛けても捕れるわけがない。そればかりか、対処する間もなく竿を折られてしまうだろう。釣り師の本能が辞めろとブレーキを掛けてきます。しかし、それと同じくらい不思議な高揚感が込み上げてきます。「ワンチャン、イケるだろうか?」
巨鯉が僕の釣り座から少し離れてくれるとホッとし、釣りを開始出来ますが、再び近寄って来る素振りを見せてくると、気が気でなりません。あんな巨鯉とは戦っちゃいけない。
ヌゥ〜と、すぐ目の前を通り過ぎると、薄濁りのある水中に姿を消し、二度と水面近くまで上がってくる事はありませんでした。
今日は結局、アタリが全く無いまま、あんな巨鯉を目撃しただけで納竿となりました。
なんかね、もう、頭ん中がパニクって釣りキチ三平の世界なんだよ。よくあんな大きさになるまで病気やケガすらせずに生きて来れたなぁ。鯉は100年生きると言われるけど、本当にビックリしたよ。そりゃ、霞ヶ浦や琵琶湖の巨鯉とは比べちゃいけないんだけどね。
ヘラブナ釣り復帰した今年のゴールデンウィーク。この3日間のうちにたくさんの貴重な経験が出来ました。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2025/05/05 23:20:11