【真夜中のROMチューン道場】何故エアフロの最適化が必要なのか?
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***ご注意***
以前からROM変更の具体的な方法をここで書く事を避けていました。
これはエンジン制御の根幹部に当たる部分なので熟慮が必要です。
安易に真似をしてお車を壊さぬようしっかりと内容を把握してから、データを変更するかご自分で判断してください。
この実験は現時点で効果・安全性が確認できていません。
走行実験はサーキットなど十分に安全を確保出来る場所で行なって下さい。
車の制御系を変更する行為により、故障、火災、事故に及ぶ可能性が有ることを自覚して行う必要があります。
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今までインジェクタやエアフロメータを交換して実験してきました。
ROMを書き換えることで車は問題無く走ります。
でも街乗りとサーキットで全開走行する事は大きな違いがあります。
アイドル付近で何等問題無くとも、大負荷・高回転で燃焼が希薄な状態を継続したらエンジンは壊れてしまうでしょう。
エアフロ交換と吸気量リニアライズMAP(VQ-MAP)の変更はそういった危険を孕んでいます。
ROMチューンを楽しむ上でもう一度再認識頂ければ幸いです。
2
最初に危惧したのはLM-2でロギングした時でした。
Q45エアフロにVQ-MAPを変更しアイドル付近でK定数を設定すると、FB範囲は安定します。
そして最大負荷時の空燃比も大体目標値になりましたが、FBする範囲を外れると一瞬希薄になります。
そしてブースト圧がピークを迎えているのに、A/Fはまだ12~13台。これじゃ薄すぎるでしょう。
こういったデータは単独で表示するA/F計では確認出来ないと思います。
これが怖いのです;;
3
これがVQ-MAPの特性グラフです。
本来ならメーカーがその車のサクション配管に特性を合わせているモノなのですが、エアフロ交換と同時にデータを書き写しただけですからマッタク特性が合っていない訳です。
それに当時は気付いていませんでしたが、吸気量によっては最大風量でも最大負荷にはならず、折角の口径拡大なのにインジェクタは全噴射出来ません。
上のビデオを見てもらうと判りますが、&H0080から始まるVQ-MAPの最後の行を読んでいません。
8格子分FFFFhで埋め、データを詰めることで現状のサクションの最大負荷を認識させる事が出来る訳です。
#当時理解出来てなくてウダウダ講釈たれていたのがハズカシイ;;
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やっぱり継続して数値を観察できる環境が欲しいですね。
でもそれが無理ならメーター類をまとめてビデオに撮れば出来ない事も無いですw
それにSSMを利用出来る環境が用意できれば、同時に空燃比をログしてグラフ化すれば・・・
何とか回転数、空燃比、エアフロ電圧、過給圧を採取出来る環境を作りましょう!
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その上で「全域ストイキMAP実験」を始めます!
燃調MAPは全部128にして最大負荷の部分だけ濃い部分を残します。TP格子は標準に戻しておきます。
そうする事でMAPアクセスモニタが無くともパラメータが最大負荷まで届いているか判ります。
出来れば純正状態で一度データを取っておきましょう。
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私は純正時のデータが無かったのでZ32エアフロで安定した時のデータを基準にしました。
アイドルを基準にエアフロ電圧が2v、3v、4vと上がっていく点で「ストイキ(A/F=14.7)」に近くなるようにグラフを調整していきます。
アクセル全開で最大負荷になるエアフロ電圧を確認し、(例として4.1V)そこで風量が最大65535になるように方程式の係数を調整していきます。
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出来たデータをEXCEL上でHEX2DEC関数で変換し、テキストファイルで出力します。
メモ帳で2バイト毎に改行しておいて、予めVECTERでダウンしておいたTXT2BIN.EXEに落せば128バイトのバイナリーファイルに変換してくれます。
それをバイナリーエディタでROMイメージの&H0080~00FFにペーストすれば出来上がり。
私も何度も書き直しました;;
何度も、何度も・・・
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簡単に書きましたが、こうして出来たVQ-MAPで意図した空燃比曲線が描ければ完成です。
微調整が必要な時にTP格子を1Bitずつ動かしましょう。
miner師匠に言われた事ですが、
「K定数やVQはいじっても燃調MAPを触る事は殆んどないよ。」
燃調補正MAPは文字通り回転数と負荷に応じて目標空燃比を書いてあるだけです。
基本はVQ-MAPとK定数で決まってしまう訳ですねw
是非頑張って実践してみましょう!!
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