(長いのでサーキット走行、FSWにご興味ある方だけじっくり読んでみてください。M2のレビューも含みます。データもたくさん取りましたので、次走る方は是非ご参考ください。)
会社の休みをとって、富士スピードウェイにカミさんと2台で走りに行ってきました。
久しぶりのレーシングスーツです!

ありがたいことに、ディーラーの営業の方もわざわざお越しいただき、写真撮ってもらいました!ありがたや。
この日は、NS-4かS-4のみの走行枠。初めての車なので今日はNS-4の「ラップタイム2分より遅い」走行枠にしました。結果から申し上げると、ベストラップは
1分59秒77でした!もちろん過去最高です。
レーシングドライバーの荒選手がG87をポン乗りで1分57秒2でしたね。(リミッター効いて。さすがです)
もちろん越すことはできませんが、2秒落ちなら良い方だと思いました。
では、実走行のレビューとデータを書いていこうと思います。

1本目はこんな感じです。
前半はMトラクションコントロールを「10」の安全方向にしてみました。(たくさん介入)
アンダーもオーバーも出ない、オンザレールという感じ。ただ明らかに、コーナー出口が遅いです。取扱説明書にも書いてありましたが、この手の介入は”減速方向”での制御ですので、そりゃそうですね。
昔のドッカンターボのようにブーストかからない時は全く出ないのと一緒なくらいの感覚。
「10」だと、ラップ平均はだいたい2分10秒前後。
後半はMトラクションコントロールを「5」にして少しオーバーステアが出る設定に。
「5」なので舵を入れながらのブレーキングはいい感じでリアが出るのと、コーナー出口はアクセルワークにシビアに反応しオーバーステアがピクピク出ます。その代わりコーナー出口はトラクションが掛かり、ポンとベストラップが出ました。しかし、終始オーバーステアに悩まされた感じです。
「5」だと、ラップ平均は2分5秒前後。FRのドリドリが慣れている人はもっといけるはず!
シフトはDモードで行いました。ヘッドアップディスプレイにもシフトタイミングゲージが出ますが、全く気にする事なく、ハンドリングとペダルワークに集中できました。
シフトタイミングは「3」にしてあります。

ブレーキング時には落ちる回転を計算し、レブリミット寸前の領域まで減速したら次のシフトにダウンしてくれます。加速もギリまで引っ張ってくれます。なかなか優秀。
車両アプリのM LAPTIMERを使いましたが、M235GCよりもお馬鹿さんになっています。ラップが刻めません!最高速だけはちゃんと記録できました。従って、”デカいラップ計”にすらなりませんでした。スマホアプリが正確で良かったです。
BMWさん、なんとかしてください!何のためのアプリじゃ〜!
全体ラップが遅かったのとすぐにパドック戻って温度計測したらどうなるだろうと、クーリングラップも取らずにパドックイン。サーキットライフ2度目のブレーキパッドから煙が立ち上る。1度目は20代のころ、ツインリンクもてぎで自分の車にレーシングドライバーの菊池靖さんに乗ってもらった本気走りの時に、パドック戻ったら発煙していたことがありましたが、それ以来。そりゃそうか、冷やしてないので。。。FSW場内をクーリング走行してことなきを得ました。

2本目はこんな感じ。
路面の温度をすっかり測り忘れました。おそらく50℃くらいかなと思います。
1本目の結果を踏まえ、Mトラクションコントロールが「5」だとお子様のじゃじゃ馬って感じなので、もう少しグリップ感を出しながらも弱オーバーにしたく、「7」にしました。
Mの公式ページだと、「6」からオーバーステアが顕著に出始めるとの事です。
「7」が自分としては正解のような気がしていて、コーナー進入時も出口も弱オーバーが非常にコントロールしやすい。
まだハイパワーFRに慣れてないので、少し修正舵を当てるくらいが心情的にもグリップ走行的にも良い。慣れてくれば「6」でも良いと思う。
2本目前半は、シフトモードをS3(マニュアルシフト)にしたが、気が散って仕方ないのと、レブを当ててしまってタイムロス。
後半はD3(オートマ)一本にして走りに集中することができました。
ブレーキは非常に優秀で、この猛暑でM235GCなら5周でフェード&エア噛みが顕著でしたが、M2は最後まで安定そのもの。
ストレートエンドの1コーナーのブレーキングは180m手前でも余裕で止まってくれます。(M235GCだと230m〜250m手前だったかな・・・)
G87は片押しで非力そうですが、それでも非常にブレーキバランスが良いです。ブレーキを残しリアを少し出すこともコントロール性良くできます。粘りが良いという感じでしょうか。
そしてフロントブレーキも余裕そのもの。こんだけ重い車ですが、しっかり受け止めてくれます。”あの”冷却ダクトも効いているのでしょう。「DOT幾つが入っているの?!」と思うくらいエアーは全く噛みません。純正パッドも交換しない方がいいくらいサーキットには向いています。M235GCでつけていた社外のPFC製パッドよりも優秀です。耐熱温度は800℃?っていうような純正部品。ブレーキディスクのジャダーもなく、相当真っ赤に熱せられたと思わせるような赤錆。(久しぶりに見た!)

フロントパッドはこんな感じ。

燃えていますね。
リアはこんな感じ。

まだ余力はありそうです。ブレーキバランスは結構フロント寄りにしてあるのでしょうね。
シートも当然ですが、優秀でした。体を預けることができるシートです。ただ、あのお股の突起、街乗り程度では腿のホールド性が良いとお伝えしましたが、サーキットでは左足でブレーキを煽るときにちょいと障害になります。。。
あと、エアコンOFFで走ったら汗ダラダラ。途中エアコンONに戻しましたが、それでBestだったのでエアコンはみなさん入れて走りましょう!
タイヤは純正のP-ZEROで走っています。M235GCででは同じくP-ZEROでタイヤのスキール音を出しながら走り、やっとの思いで2分7秒だった記憶です。「それだけ使い切っている!」とかみさんがその時言ってくれたのを思い出しますが、M2の今回の走りでは、スキール音は全く出してません。いや、出ていません、初回ですから。。。
2本走り終えてのタイヤの状況。

フロントはこんな感じ。

リアはこんな感じ。使いきれてないような。。。
いい感じで溶けてくれていますが、タイヤが鳴ってないのでまだまだ行けます。熱ダレもなく9周目くらいのグリップ感は非常に良かったです。2〜3周目のグリップは低かった。個人的ですが、P-ZEROはミシュランPS4Sより向いていると思います。
燃料は相当減ります。偏りも発生しますので、30分ワンクール走ったら、満タン給油をお勧めします。
サーキット走行を終えて感じたこと、成果など。
・まだ慣れてないし、まだブレーキもコーナーもアクセルもラインも、詰めれるところがいっぱい!
・Mトラクションコントロールは、まず「7」からがお勧め。
・タイヤの走り始めは、圧を低くしすぎない。思ったほど上がらない。そうしている間に警告が出て気になって仕方ない。

・トルクはそのままで良いが、パワーは460馬力も不要で、40馬力くらい落ちた方が踏める。(アクセルワークはかなりシビア)
・ブレーキは大丈夫!社外品も必要なし。タイムアタックも連続5周以上はいける感じ。
・やっぱり4点以上は欲しい。
・最終コーナーの処理をもっとよくすれば最高速は270kmは確実いける。そういう意味でこの車に慣れていって、冬場はノーマルタイヤで1分57秒くらいは行きたい。当面の目標。
ということで、備忘録も兼ねて色々書きました。
G87でFSWをぜひ走ってみてください。この車のポテンシャルが堪能できます。
上手く撮れなかった車載カメラの模様は後日!