MOTERHELIX CIVIC TYPE R（FL5）チャンピオンシップホワイト  

エンジンモデルとエンジンクレーンなどの小物が付属し、ボンネット/前後ドア/リヤゲートなどがフル稼働する精密な1/18モデルを次々発売しているMOTERHELIXから、「FS-M85301 CIVIC TYPE R（FL5）チャンピオンシップホワイト」が発売されました。付属品が付いているとは言え、1/18としては高額な約¥50,000という価格設定ですが、ディティールの良さやボディカラーの再現度の高さ、AUTOartにも負けない開閉ギミックなどもあって、マーケットでは人気があるようです。昨年末頃にFL5のブルー/レッド/ブラックが先行発売されていましたが、一番人気のチャンピオンシップホワイトは約半年遅れての発売でした。チャンピオンシップホワイトはミニカーでの色の再現が難しい色調なので、発売が遅れたのはそれが原因かもしれませんね。なお、実車のカラバリ5色のうち未だソニックグレーパールが発売されていませんが、同様に色の再現性の問題なのかもしれません。

フル稼働製品なのでAUTOart製品のような樹脂主体かと思いましたが、本体はレジン製のため手で持つとずっしりとした重量感があります。レジン製の1/18ミニカーは、全体的に角が丸くシャープさが足りなかったり、陶器のような不自然なテカテカした塗装だったりしますが、この製品にはそのような印象はありません。チャンピオンシップホワイトの色の再現性は、AUTOartのFK8など色の再現度が高いモデルに比べるとやや白っぽい気がしますが、2年前に発売されたTOP SPEEDの1/18モデルに比べるとアイボリーホワイトの色味は良く再現されていると思います。（TOP SPEED製はかなり真っ白に見えます）

フロントのピアノブラックの部分と一体になったヘッドライトや、フロントバンパー周辺の開口部のメッシュもリアルに再現されています。前後の「H」マークやテールゲートの「CIVIC」「TYPE R」エンブレムも細かくシャープな造形で取り付け位置も正確です。ビッグサイズの1/18でもエンブレムの彩色が滲んでいたり、斜めに取り付けられたりといった雑なモデルはたくさんあるので、こういった基本部分がしっかりしている点には好感が持てます。エンジンルーム内や室内、トランクルーム内のディティールも細かく、各パーツの塗装も綺麗です。ステアリングと前輪がAUTOart製品のように連動して動くのも珍しいのではないでしょうか。また、各開口部の剛性感がしっかりしていて壊れるかもしれないと思ってビクビクしながら操作する必要がないのは良い点です。

TOP SPEED製と比べてフロントの車高が低く見えてカッコいいのは良い点ですが、逆にリヤ側の車高が高く、腰高に見えてしまうのは少し残念です。また、FL系シビック特有の立体的なノーズ周りの造形など、全体的に実車の雰囲気をうまく表現していると思いますが、開閉ギミックを備えているボンネットフードや前後ドアパネル、リヤゲートの開口部のパネルラインの隙間がやや大きく均一でない点も少し気になりますね。

細かい部分で少し気になる点はありますが、全体的にそつなくまとまっているため、AUTOart製が未発売の現状では、1/18モデルのベンチマーク的な製品になるのではないかと思います。（付属のK20Cのエンジンモデルについては、以前単品発売されていた同製品をレビューしていますので今回は割愛します）エンジンモデルが付属するとはいえ、約¥50,000という1/18としては高めの価格であることを除けば評判通りのとても良い出来でした。すでにマーケットでは欠品してしまっているようですが、FL5の1/18サイズのミニカーに興味がある方にはぜひおすすめしたい製品です。