
先週末(4/10)にスポーツランドSUGOで、マツダ ファン・エンデュランス(マツ耐)に参加した。
RX-7は燃費が悪いため、耐久レース向きではないとされているが、マツ耐のレギュレーションなら、そこそこ戦える、、と個人的には思っている。
マツ耐SUGOに参加するのは、今回で4回目。
過去3回は、総合10位、リタイヤ、リタイヤと、全く成績を残せていない。
今回は金曜日にSUGOへ入って、金曜、土曜と練習する予定だったが、金曜日でそこそこ調子が良かったので、土曜日の練習はキャンセルした。
ここ最近のマツ耐SUGOの傾向を見ると、SC(セフティカー)が入らなければ78-79周、SCが入れば76-77周が上位入賞のラインとなる。
実際はスタート前に2周(グリッド整列、ローリングスタート)、ゴール後に1周は走らなければならないので、レース周回+3周(ガソリンで1.5L)の走行が必要となる。
78周走る場合に、RX7は74.5Lで走り切る必要がある。1周あたり955ccとなる。
また、1周平均で1分52秒での走行が必要となる。
1周 955ccのガソリンを使って、1分52秒で走る。。これはなかなか難しい。
RX-7のガソリンタンクは、76L。。。
満タンで76Lのガソリンタンクは、普通に考えればぶっちぎりにでかい。NDロードスターは40Lなので、おおよそ倍!
が、それをやすやすと帳消しにする、燃費の悪さ! である。
RX7の場合に、1周 955ccと、1分52秒を両立させるために、いろいろな策で、燃費を稼ぐことになる。
<クルマのチューニング>
1.軽量化
だいたいノーマルから60キロ程度軽くなっている。シートの軽量化、内装・カーペットの撤去、バッテリー小型化、オーディオ・スピーカー撤去、etc
2.ブーストダウン
ノーマルで0.9キロくらいのブーストを、半分程度(0.4-0.5)まで落としている。当然パワーも大きくダウン。
3.タイヤの空気圧を上げる
タイムアタックの場合、RX7は前後とも温間で2.0キロ(196kPa)程度で走るが、耐久の場合は、温間で2.6-2.8キロ(254-274kPa)程度で走る。
SUGOでは正確な測定はしていないが、ホームコース(袖ヶ浦)では、おおよそ、2%程度の燃費が改善された。
タイヤの空気圧を上げると、グリップ感が下がってしまい、高速コーナーや下りコーナーが怖くなってしまう。改善のため、サスペンションのダンパーを緩めにして、リアサスの伸びしろを稼ぐため、ヘルパースプリング(2kg/mm)を入れている。
4.ブレーキパッド
初期の食いつきの良いレース用のパッドを使うと、ブレーキングでスピードを落としすぎてしまうことがあって、もったいない。
耐久レースでは、純正パッドか同様に初期食いつきの悪いパッドを使っている。
5.ミッションオイル・デフオイル
ミッションオイル・デフオイルには、できるだけ柔らかいオイルをつかっている。
計測した限り、1%の燃費改善効果も無いが、このあたりはコツコツと積み上げるしかないので、柔らかいオイルにしている。
<走り方>
6.回転数しばり
SUGOでは、4500RPMでシフトアップしている。これからパワーがでるところでシフトアップになるため、加速は結構遅い。
7.速度しばり、クラッチ切断
SUGOのメインストレート・バックストレートでは、160キロまで加速して、クラッチを切って、転がすことで燃費を稼いでいる。
アクセルオフだけだとエンジンブレーキがかかって、急激に速度を失ってしまうので、クラッチを切る方がお得だった。
クラッチを切ると、燃費で言えば20-40cc程度1周で節約ができる。
8.アウトインアウトのライン
通常は立ち上がりを重視した走行ラインで走るが、燃費を重視する場合は、できるだけ速度を失わないように、アウトインアウトのラインに徹する。
コーナーを大きく取るため、ルールの範囲内でイン側の縁石はカットする。
9.コーナーの最低速度
コーナーの最低速度を確認するため、デジタルGPS速度計を一番良く見える位置に取り付けてある。
知らず知らずのうちに、コーナーの攻め方がぬるくなっていることがあるので、すべてのコーナーで最低速度を確認しながら走っている。
RX-7のメリットは、コーナーへの飛び込みの速さだと思う。
SUGOなら1コーナーとか、馬の背への飛び込みは、ロードスターより速かったように思えた。
逆に上りながらのS字コーナーなどは、加速が悪くモタモタする。ここはかなり差を感じた。
自作した燃費計の精度が上がったことで、10ccの精度で燃料消費を計測できるようになった。走行中でも1周毎に、燃料を使いすぎたか、余ったかが分かるのが、最大の武器かもしれない。
決勝レースでは、金曜日の練習より大幅に燃費の低下が起こった。原因は全く分からないが、1周当たり40cc程度(約3%)燃費が悪化した。
1周あたり、ガソリン980-1000cc、タイムで1分51秒がやっとになった。走りながら必死に計算したが、76周がやっとだ。
これはもう、どうにもならないな、、と感じた。
レースも残り30分を切ったところで、SCの導入となった。おかげで、ぎりぎりだった燃費に少しだけ余裕が出た。
最後の数周は、ガス欠症状がひどくなったので、燃費走行に切り替えた。RX-7はコーナリング中は、ガソリンが偏って、吸えなくなってしまう。スピードを落とさないと、ガソリンを最後まで使えない。
最終的に総合2位でフィニッシュとなった。SUGOのお立ち台に上がったのは始めてだった。
トップとの差は1分だったが、SCが入らなければ、おそらく完走はできていなかったと思う。今回はラッキーだったと思う。
クルマにしても、ドライビングにしても、まだまだロードスターとは、勝負できるレベルには達していないなぁ、とため息。
ただし、またいくつもの課題が分かったので、研究してみようかな、、と思った。(元気があれば、)
RX-7のような旧車の場合、サーキットをはしれるようなコンディションを維持するのが、一番難しい。
純正パーツは欠品するか、大幅な値上がり。中古パーツも、程度の良い物は純正パーツより高価。いつまで走れるか、、という状態である。