どんよりと曇った平日から一転、
青空が広がった土曜日。
ダムが好きだという中学の友人、その奥様、おなじみ友人Tで栃木の山奥へ行く計画。
ダムに興味がない、私と友人Tは温泉という付加価値をプランに加えて出発した。
9:30 東北道 下り 浦和IC
岩槻~羽生、佐野藤岡~館林でそれぞれ20kmオーバーの渋滞。
外環から浦和ICで下道に逃げるも、こちらも混雑している。
下道から高速を眺めると、どうやら断続的な渋滞らしい。
「断続的渋滞なのか、ほとんど動かない渋滞かわかればいいのにな」
友人Tは、そうつぶやく。
渋滞にどっぷりつかり、宇都宮ICで有料道路に乗り換え、今市ICで降りる。
”日光たまり漬け”の看板が並ぶ道、トンネル一つで200円もかかる有料道路をとおる。
予定より1時間強、押している。合流してから近くに来るまで5時間ってどういうことだ。
当初、川場ダム・川俣ダムを見るつもりだったが、川場は今回は省略。
川俣ダムと温泉、そしてゲテモ・・・郷土料理が食べられる店に絞る。
峠道をぬけ、川俣ダムに到着。
私だけがトイレに行きたくなって、そこにあったレストハウスがダムへの入り口と気づいたのは秘密だ。
駐車スペースが少なく、路駐となったが、ここまできて駐禁はとられまい。
併設されている串焼きの看板を見ると
”熊” ”猪” ”山椒魚”の文字が。
そう、これらゲテモ・・・ご当地B級グルメこそが目的の一つ。
だが、それらを食べる目的地はここではない。もう少し先なのだ。
想像していたよりも壮大なスケールのダム。
ゲームやアニメの世界の巨大な飛行船・飛空挺が地中に埋まっているかのような錯覚さえ起こす。

私は某ジブリ作品やファイナルファンタジー7あたりを想像した。

気分が高揚してきた私とTは、
⊂二二二( ^ω^)二⊃ BoooooN!⊂二二(^ω^ )二二⊃
とアップダウンの激しい道を走ったり、
バイオハザードやMGSの主人公を操作するようにカクカクキビキビ動いたり
動いてる途中で画面が切り替わった時のように、いきなりあらぬ方向に向かったり。
とにかく、その場の勢いとアイデアで険しい道中を盛り上げていた。
息を切らしながら、つり橋に到着。

某かづら橋ほどスリリングではありませんが、想像以上に揺れる。
川面との高低差は70m~くらいか。

なお、つり橋の先は行き止まり。何のための吊り橋かと問われれば、
ダムを正面から見据える観光スポットのためであろう。

すでに体力が切れた我々だったが、なおもバイオハザードごっこに興じ
完全に燃え尽きる。
時間を確認すると、16時過ぎ。
目的の日帰り温泉はもう営業時間終了\(^o^)/
渋滞ェ・・・
すぐ近くに、温泉の公衆浴場があり、ここまできて温泉に入らないわけがない。
というか汗だくになったし疲れているということで入浴。
小さいながらも露天風呂がある。
若干の硫化水素臭、ぬるっとして半透明な泉質。
運転とダムの疲れをほぐし、目指すは熊肉定食だ。

ほどなく峠道に入り、基本的にすれ違えない道路幅のため
ペースダウンを余儀なくされる。
17時を回った頃だろうか。
あたりは夕暮れを過ぎ、ゆっくりと暗くなり始めた頃、目的地の一つ。
川俣またぎの里に到着。
”営業中”の看板がでており、3人を先に行かせ、駐車したところ
「「「今日はもう終わりだって」」」
悔しいので写真だけとって、さらに峠道を進む。

友人の奥様は、車酔いしやすい体質なので、
ここまではずっとジェントルに、時にイタズラな運転をしてきたが
悉く予定通りにならなかった憤慨から、峠道で鬱憤を晴らすことに。
どことなくヤビツの雰囲気漂う山◎林道。
1.7車線くらいか。ミニバン同士だとミラーが吹っ飛ぶ程度の道幅。
路肩は大量の落ち葉で使えず、1.3車線くらいに。
かなりバンピーで、ところどころ水が流れているような場所です。
やたら窓が曇ると思ったら、外気温6℃。湿気のある寒さなので
身を裂くような寒さではなかったことは僥倖だったのかも。
タイマー式信号で前車に追いつく。
変哲のないFit RS。
ストレス溜まるだろうけど、車酔いされるよりはマシだ。
などとタカをくくる。
信号が青に変わり、煽ってると思われない程度にくっついていようと思ったら
こいつっ・・・できるっ!!!
4名乗車というハンディがついていても、追いつかない、だと・・・!
バンピーな部分を避け、スムーズなラインで進むFit。
火がついてしまった私は、
「ちょっとつかまっててねーできるだけ次のアクションは伝えるからー」
と伝え、シフトダウン&アクセルオン。
荒い運転ではあったが、すれ違い待ちで動けないFitを再度視界に入れる。
本日二度目のハイテンションで林道をそこそこのスピードで走る黒と青。
Fitの正体は、どうやら峠を抜けたところにあるリゾートホテル関係者らしい。
どおりで走りなれてる感じがしたわけだ。。。
峠道もおわり、クールダウンし始めたとき
「ちょ・・・もうちょいペースダウンしてくれる?」
友人(夫)が申し訳なさそうに言う。
ん?もう峠は終わって・・・?
・・・口元押さえた奥様が。
あの峠道で寝ていたとか、どれだけ兵(ツワモノ)なんですか。奥様。
勢いに任せた運転も、気分を悪くさせた一端。猛省。
窓全開で、新鮮で冷えた空気を取り込みながら、戦場ヶ原のレストハウスに駆け込む。
酔い止めを飲み、謝罪を済ませたところで、本日初のまともなご飯。
それぞれ、
ヒゲ :山菜そば+チマキ定食
友人T :地酒飲み比べ3+2種 那須豚のしょうが焼き+宇都宮餃子
友人(夫):うなわさ丼+宇都宮餃子+アイスクリーム
↑の妻 :トマトカレー+アイスクリーム
(私以外、なにかしら変な注文しているのは気のせいにしておこう)
お土産と、
ネタドリンクを調達し、真っ暗な中禅寺湖畔を抜け、いろは坂突入。
自重している私は、たとえステラに煽られてもゆっくりペースで。
すると、やたら前方がまぶしい。
どうやら前から車が上ってきているようだ。
前・・・から・・・?
頭文字Dの読者や、いろは坂に来たことがある人は、お気づきになったであろう。
いろは坂は、第一(下り)/第二(登り)に分かれていて、それぞれが一方通行であることを。
このことをネタに、友人Tは
「あ れ は 本 当 に 車 だ っ た か ?」
と、怖い話が苦手な奥様をからかって。
眠気に負けまいと、ガムとコーヒーとテンションのあがる曲を流しながら帰路をひた走るのだった。
(某カロイド、某弾幕シューティングゲームBGMがインストールされました)
~日曜日編には続かない?~