キャラバンをフロント2wayスピーカーとパワードサブウーファーでサウンドアップ♪
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
12時間以上 |
1
日産・キャラバンの事例紹介です。
キャラバンは日産が製造するキャブオーバー型(エンジンの上に運転席)の箱形乗用車/商用車です。
トヨタ・ハイエースの競合車種で、物流系・職人さん系・趣味系と、幅広い分野で活躍しています。
初代モデル(E20型)は、(ハイエースの6年後の)1973年の発売で、2代目(E23型)が1980-1986年、3代目(E24型)が1986-2001年、4代目(E25型)が2001-2012年とモデルチェンジを重ね、2012年からのE26型が現行です。
発売当初から、ハイエースと同様の1BOX型を採用していましたが、4代目のE25型からは、衝突安全基準の見直しによりクラッシャブルゾーンを設けた1.2BOX型に変更されており、少し顔面が前に出たデザインになっています。
モデル名の留意点としては、現行のE26型に切り替わるタイミングで、一度「NV350キャラバン」へと改称されています。
このNVなんとかというネーミングは、当NV350のほか、NV200バネットと、NV150AD(いわゆるADバン)のビジネス計3モデルに与えられています。こうくると、ビジネス系で統一されたコードのように、かっこよく推測してしまいますが、キャラバンに対しては特に資料がないものの、バネットのNVはニュージェネレーションビークルの略で、ADバンのNVは日産バンの略だそうで、明確なブランド計画があったわけじゃないようです。(日産:車名の由来)
なお、NV350へと改称後、9年経過した2021年(ガソリン車)と、翌2022年(ディーゼル車)のマイナーチェンジをもって、NVの冠を降ろすことにしたようで、旧姓キャラバンへと回帰し、現在に至っています。
モデルラインアップとしては、バンとワゴンの2系統があり、いずれもロングとスーパーロング(ハイルーフ)が設定され、バンにのみワイド幅が用意されています。
今回ご登場いただくのは、キャラバン・バンです。
古くからお付き合いいただいているお客様のお車で、2024年02月に納車されたばかりのピカピカの新車です。前車のエルグランドからの乗り換えですが、オーディオシステム一式の載せ替え、、、という訳じゃなく、使い慣れたパワードサブウーファー以外は、新規のご購入・取り付けとなりました。
スピーカーはデモボード試聴の結果、ブルームーンオーディオのAX165にお決めいただき、アルパインBIG-Xの11型フローティングナビをヘッドユニットとしたフロント2way+パワードサブウーファーという構成になりました。
ナビと連携させるユーティリティ機器として、前後2カメラドラレコと、ETC2.0も盛り込みました。これに加えて、暗がりでの駐車時の輔助灯としてアンダーカーネオン!の取り付けもご依頼いただき、なかなか楽しい仕様になりました♪
バイアンプ接続については、実はそんなに期待されてなかったようでしたが、そのクリアな音に大変ご満足いただけたご様子でした。さらに足下を明るく照らすネオンにも期待通りの感動があったようで、オーナ様にとって大変価値のあるグレードアップとなったようです。
ナビ・ナビ関連機器・オーディオ・ライティングと方向の違う施工がてんこ盛りになっちゃってますが、総額で91万円程度の予算となりました。
それでは施工の様子をどうぞご覧になってください。
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以下、コンポーネント紹介です。
○ナビ
アルパインのナビ、ALPINE XF11NX2です。
大型モニターナビでおなじみのBIG-Xシリーズの、11型フローティングモデルです。
BIG-Xはビルトイン交換型/フローティング型の11・10型と、ビルトインの9型・8型とスキのないラインアップを誇り、さらにほぼ同じ画面構成のままディスプレイオーディオ製品(BIG-DA)もキッチリ揃えるなど、カーAV市場で我が世の春を謳歌しまくっている製品です。
当店でもご指名の機会が多い製品で、車種専用キットが発売されていない製品でも、フィッティング事例が複数ありますが、今回は売れ筋車両ということで、NV350キャラバン専用取り付けキットが付属した製品(KTX-XF11-CV-26-AM)を選びました。
アンプは一般的なナビと同等の4ch分を内蔵しており、そのうち2chをツイーターに、残りの2chをウーファーにと、すべてフロント側に割り当てるバイアンプ方式で接続しました。
○ナビ周辺機器
ドラレコDVR-C320R(税込45,100円)と、ETC2.0車載器HCE-B120V(税込53,460円)を取り付けました。
当然ながらいずれもアルパイン製品で、BIG-Xと連携して動作します。
○スピーカーとパワードサブウーファー
スピーカーは国産ブランドBLUE MOON AUDIOをお選びいただきました。
製品としては、フラッグシップのRX165、ミドルグレードのAX165、ベースグレードのSX165とあり、今回はAX165(税込93,500円)をお選びいただきました。
ただ、今回のオーダーで仕入れたAXが実質的に最後となってしまい、廃盤となりました。以後は後継品(未発表)での対応となります。
AX165と上位のRX165に付属するネットワークは2系統の入力が可能なバイアンプ対応モデルです。
今回は、ヘッドユニットの4chアンプすべてをフロント側に割り当てるバイアンプ接続方式をとりますので、このネットワークが役に立ちます。
○スピーカーインストール
ウーファーの取り付けは、MDFのリングバッフルを介して、インナーバッフル形式でしっかりと取り付けました。
ツイーターについては、キャラバン全車がツイーターレスのため、砲弾型のツイーターマウントを使って、ダッシュボード上に配置しました。
・バッフル・スタビライザー・ウエイト
ドア全体、並びにドア周りの振動は、スピーカーの振動板の正常な動作を歪めたり、打ち消したり、非常に大きな悪影響を与えます。伝統的な対応策であるドア全体のデッドニングに加えて、更なる改善のために、バッフル・スタビライザー・ウエイトを取り付けました。
これはスピーカーバッフルの裏側(ドアの中)に取り付けるウエイトで、スピーカーの振動板が前後に動作する際、その反動によってスピーカーバスケットが逆方向にブレて、振動板の振幅の一部が相殺されてしまう現象を防ぐことを目的としています。
一つ320グラム程度のウエイトを、スピーカーバッフルの固定ボルトに共締めし、スピーカー固定部周辺の質量を増加させることで、振動板の動作により生じていた反動を吸収し、振動板の安定した動作を可能にします。
車室内のサウンドの基調を決定する低音域の規律がキチッと整うことで、低域は伸びるのは当然のこと、基音が低くなることで倍音効果の厚みがでて、中高音域のディテールがきれいに表現され、音場は広くなり、音像がクリアにまとまるといった目覚ましい効果が得られます。
○新市場を切り拓くアンダーカーネオン!
車両両サイドと後方にアンダーカーネオンを取り付けました。
アンダーカーネオンというと、完全に装飾を目的とした遊びのための装備で、実用性とは無縁の印象を持たれると思いますが、今回のは完全に実用目的です!
使用の本拠となる事務所付近(のあぜ道)は非常に暗くて、前照灯だけでは危うさを覚えていたそうです。当店にご来店の際、たまたまインストーラー江口君の80スープラの明るいアンダーカーネオンが目にとまり、「これだ!」と思い立ち、ご相談いただきました。
検討の結果、車両両サイドと後方に白色ネオンを取り付けることにしました。(光源が見えると違法なので公道走行中は点灯させない条件です)
以上を持って、日産キャラバンのナビ交換&サウンドアップ&実用ライティング施工が完了いたしました♪
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堂々の11インチフローティングモニターが主張する、アルパインのBIG-Xです。
オーナー様の心はあらかじめ決まっていたようで、当初からコレ一択でした!
別途購入したオプションは、上述のドラレコとETCのほか、HDMI接続ケーブル(iPhoneミラーリングのために使用)、音声信号取り出しハーネス、純正バックカメラ映像入力用変換アダプターです。
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ドアトリムの外観です。
商用バンといえば、飾りのない殺風景な内装がデフォルトのはずですが、それなりの質感に仕上げられていますね。
ファブリック素材がおしゃれです。
キャラバンのスピーカーレイアウトは、全車ツイーターレスの4スピーカー(フロント/リヤ)です。
ドアの下部に目をやると、一見、ただのヒダヒダ装飾に見えなくもないですが、ちゃんと定位置にスピーカーがついています。
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それでは作業開始です。まずはドアトリムをはすします。
ドアトリムを外すと、いつも通り、インアーパネル前面がビニールシートで覆われています。
しかしながら、よく見てみると、シートの上面はブチルゴム接着剤が付いておらず、オープンになっています。
j考えてみれば、室内側のこの高さから水が侵入することは無いはずですから、これでいいんですよね。
仕様変更のきっかけはコストカットなんでしょうけど、今後はこれで標準化しちゃっていいんじゃないでしょうか。(当店の作業が楽になるので是非お願いします)
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アウターパネル側の作業が終わったところです。
インナー/アウター両パネルの清掃と脱脂を済ませたら、短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
サービスホール越しに見える、アウターパネルとの距離感からお察しいただけると思いますが、トヨタのハイエース同様、ドアがかなり薄いです。
サービスホールが無い部分に手を入れ込んで、防振材を貼り込むのが大変でした。
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カスタム制作したインナーバッフルです。
この車は、スピーカーホール周囲の鉄板に凹凸がある(向かって左側が大きくへこんでいる)ため、きれいな形に制作するにはちょっと手間がかかります。
平らな板材でベース部分を切り出した後、パテで手前のへこみ部分を形成する2ステップで制作することになります。
純正スピーカーは13センチクラスと小さいのですが、スピーカーホールはそこそこ大きいので、今回の165ミリのウーファーを入れるにあたって、直径を拡大する必要はありませんでした。
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最近ご紹介の機会が多くて恐縮です(^_^;)。当店オリジナル商品のバッフル・スタビライザー・ウエイトです。
バッフルボードの真裏にウエイトを取り付けて、スピーカー周辺の質量を増加させることで、振動板の動作によって生じていた反動を吸収し、スピーカーバスケット、バッフルボード、ドア鉄板のブレを抑制することで、振動板の安定した動作を可能にしてくれます。
キャラバンのスピーカーホール周りの形状は起伏が大きいため、3つのウエイトのうち2つについては、鉄板に直接あてて固定できませんでした。こういった場合は、写真のように取り付けボルトの足を長くして、宙に浮かせるようにして取り付けます。
直接くっついてないと効果がでなそうに感じるかもしれませんが、バッフル部(スピーカー固定部周辺)に重みを与える目的は達成されているため、これで十分効果が出ます。
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インナーパネル側の作業が終わったところです。
前工程で引き込んでおいたスピーカーケーブルにウーファーを接続してバッフルに固定し、インナーパネル全面を覆うように防振材を貼ります。
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