やはり偉大ですよね、イチロー選手は。
記録こそ200本安打が10年で途絶えてしまいましたが、下記の記事ではイイ紹介をしてくれている良記事ですので紹介させてください。
イチロー選手の偉大さをより実感できる内容ですよw
但し、記事は長いのでお気をつけてww
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200安打ならずのイチローを、アメリカの記録マニアがデータでフォロー――日米の“数字”に対する関心の違い
10年連続200安打は
文句なしの偉業
イチローのシーズン200安打記録がついに途切れた。
日本プロ野球史上初のシーズン200安打記録達成者という実績を引っさげて、メジャーリーグ(MLB)に挑戦したのが2001年。以来10年に渡って200本安打を記録し続けてきた。日本で210本を打った1994年は130試合だった(現在は144試合)が、MLBは162試合。その分、打席が多くなり、200安打到達の可能性は高くなるわけだが、それには不動のレギュラーとして試合に出続けなければならない。
MLBには各国から才能ある選手が、成功を夢見て集まってくる。そんな強力なライバルに勝ち、11年間レギュラーとして試合に出続けたことがそもそもすごいし、そのうえで2004年にMLB史上最多となる262安打を記録したこと、8年だった連続シーズン200安打記録を10年まで伸ばしたことなど数々の偉業達成は日本の誇りといえる。
184安打、打率2割7分2厘で今季の日程を終えたイチローは「200安打を続けることに対して区切りがついた。ようやく続けることに追われないで済むようになったので、ちょっとホッとしている」と語った。さすがのイチローも200という数字は相当なプレッシャーになっていたのだろう。そこから解放されて臨む来季は、バットマンとしての新たな境地を見せてくれるのではないか。
とはいえイチローも37歳。パフォーマンスに年齢の影が忍び寄っていることは否めない。これまでのイチローは内野ゴロを足でヒットにしてしまう内野安打が多かった。200本安打を達成した10年間を見ても、内野安打が50本を超えた年は7シーズンもある。
だが、今季の内野安打は38。体のケアには人一倍気を使い節制しているイチローだが、年齢を重ねればどうしても筋肉の疲労は取れにくくなり、瞬発力も落ちてくる。内野ゴロがヒットになるかどうかは紙一重の差。内野安打が減ったのは、そうした微妙な筋肉の変化が影響しているのではないだろうか。
米ESPNのサイトで
データに基づくイチロー擁護記事が
ところで、今季のイチローの不振はアメリカでも高い関心を持たれていたようで、11年連続の200本安打達成に黄信号が灯り始めた8月下旬、米スポーツ専門テレビ局・ESPNのホームページに「イチローのヒットが減った原因は、ファインプレーに阻まれる確率が高いからで不運なのだ。年齢的な衰えとはいえない」という主旨の記事が載った。
書いたのは、MLBのデータを分析する愛好家組織「ベースボール・インフォ・ソリューションズ」のロブ・バークハード氏で、彼の分析によると「8月末時点で規定打席に達しているバッターの打球をチェックすると好守に阻まれてヒットにならなかった数は1人平均16本。ところがイチローは倍近い31本と突出している。平均より15本も損しているのだから、ヒット数が少ないのも無理はない」というわけだ。
イチローの場合、なぜ好守に阻まれるかについての言及はなく、「不運」として片づけられている点に不満は残るが、データ分析の専門家なのだから仕方ないだろう。ともあれ、面白い見方だ。
このようなデータ分析をしている人たちがアメリカにいることには、ある種の驚きがある。まず、ヒットを量産するイチローの実力を素直に認め、内野安打も正当に評価していることだ。日本のメディアは、日本人選手が彼の地でどのように評価されているのか気にする習性があり、とくにネガティブな評価にはすぐに反応する。
イチローの場合は、「豪快な打撃は見せず、チマチマとしたヒットを重ねるだけで面白くない」とか「チームの成績より個人記録を優先している」といったものだ。だが、アメリカのデータ愛好家は内野安打も含めてヒットを量産するイチローを正当に評価しているのだ。むしろ不振に陥ったイチローを「本当の実力はそんなもんじゃない」と擁護している。
加えて、イチローの不振をこれだけの手間をかけて分析し論じる姿勢にも頭が下がる。数々の記録を打ち立てているのだから当然ともいえるが、野球の本家アメリカでイチローが超一流の選手として認められている証拠だ。
プロスポーツ大国
アメリカならではのデータ分析
それにしても、すごいデータ分析である。このデータを出すには、ボールがバットに当たらずに終わる三振やフォアボールを除いて、イチローの全打球をチェックする必要があるわけだ。それだけではない。イチローと比較するには他の全打者の全打球をチェックしなければならない。まあ、このデータ愛好家組織は分析したデータを球団や代理人、ゲームソフト会社などに提供するビジネスもしており、専門のデータ収集スタッフがいて、コンピュータで管理するシステムもあるようだが、それでもこんなデータ分析をやろうという発想はプロスポーツ大国アメリカならではだろう。
野球はプレーをデータ化しやすい競技だが、アメリカでは他の競技もデータ込みで楽しむ人がたくさんいる。書店のスポーツ書籍コーナーに行けば、各競技の記録を網羅した分厚いスポーツ年鑑が何種類か並んでいる。MLBのシーズンが始まる春先には平積みになっているほどだから売れ行きもいいに違いない。
そこへいくと日本は記録には冷淡だ。プロ野球では毎年、各選手の全成績や過去の記録が掲載された「ベースボールレコードブック」(ベースボールマガジン社刊)が発行されているし、Jリーグでも公式記録集が出ているが、購入するのは業界関係者か一部のマニアのようだ。
プロ野球では「記録の神様」といわれた故宇佐美徹也氏が監修した「プロ野球全記録」という記録集が1978年から刊行され、ファンに愛されてきたが、宇佐美氏が体調を崩された後に廃刊された。2000年には日本のスポーツ界の現状や記録を網羅した「WINNERS2000」という年鑑が新潮社から発行され、筆者も執筆を担当したが、売れ行きが芳しくなかったのか、一冊出ただけで終わってしまった。
スポーツの記事を書く機会が多い筆者は過去の記録やデータを調べることもよくある。だが、ひと昔前まで競技によっては記録が残っていなかったり競技団体も把握していないことも少なくなかった(IT化が進んだ現在はそんなことはなくなったが)。日本にはスポーツの記録やデータをチェックして楽しむ人がどうも少ないようだ。「記録」より「記憶」を重視する国民性なのだろう。
記録に関心を持つということは、スポーツを心から楽しむ感覚が根づいているということでもある。日本とアメリカのプロスポーツに対する熱気の差は、その辺にあるのかもしれない。
イチローは記憶にも残るプレーを見せているが、どちらかというと記録の人だ。多くのファンに記録に対する関心を持たせ、達成できるかどうかの楽しみを教えてくれた。200本安打の連続記録が10年で途切れたのは残念だが、これをきっかけに、より多くの人が記録に関心を持ってくれるようになればいいのだが…。
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Posted at
2011/10/04 19:26:27