2011年10月08日
やっぱりいいなあ。
客車列車ってのは、いいわ。普段の電車やディーゼルと違うからね。
客車列車っていうのは、いまはもう、ほとんど数がないもので、先頭に機関車がついて、後ろに客車が何両もついた列車。
北斗星やトワイライトエクスプレス、カシオペアなんかが該当します。
動力は先頭の機関車ですべてまかなうので、走ってる時にモーターやエンジンの音がしないわけです。
ただ、客車に電力を送るためのディーゼル発電機の音はどうしてもしてしまうのですが、速度で変わることなく終始一定ペース。これ、上であげた列車だと、1両にまとめてついているけれど、違うタイプになれば客車数量ごとに1機という感じで分散してついている。直上はうるさいので、おすすめできませんが、1両以上離れるとある程度良い感じのノイズになります。。
そして、ドアが閉まっても延々動かず、30秒くらいたって、やおら、ガクっという音と共にのっそり動き出す車窓。これも今となっては客車ならでは。
そんな客車列車に、約3年ぶりに乗って来ました。
ただし、新札幌まで、たった1区間。
※乗車券+急行券300円別途。
急行 はまなす
札幌と青森を結ぶ急行列車で、今となっては珍しくなった「急行」の種別を持ちます。
昔の国鉄、JRには、どこにでも急行という種別はあったわけですが、時代の流れというやつなのか、特急に格上げされたり快速に格下げされたりして、急行を名乗る列車はどんどん少なくなって来ました。
先頭に機関車が1両、後ろに7両の客車を牽引して走ります。
途中の函館までは、国鉄製のDD51型ディーゼル機関車1両、
函館~青森は、国鉄製のED79型電気機関車1両。
客車は終点までそのままで、国鉄製14系客車と、寝台のみ国鉄製24系客車を使い、寝台、指定席扱いのカーペット車、指定席扱いの座席、自由席扱いの座席で構成されています。
車内販売、ロビーカー、シャワー室など、一切ありません。
JR発足後約25年(来年で25周年)を経たのに、未だに国鉄時代の車だけで運転される、そんな時代に取り残された感もある列車が、はまなすです。
さて、ドアが閉まっても30秒くらい動かない。
と書きましたけども、この30秒間は別に、JR側も遊んでるわけじゃなくて、運行に必要な作業をしているわけでして。
電車やディーゼル車(気動車)だと、ドアが閉まったあと、運転席にあるランプが点灯しますが、これだけで動いてはいけないことになっていて、ドアが閉まったていて出発に支障がないことを確認した車掌は、運転士にブザーを使って合図を送ります。
ただし、東京周辺では、車掌のブザーすら省略されていて、運転席のランプがついたら即発車してよいことになっています。
けれども、客車列車は両方共しません。
とても面倒くさい手順(でも、これが正当な取り扱い)を踏んで出発するので、15~30秒程度の時間を食うわけです。
車掌は、ドアを閉めると、挟まりなどがないか確かめたうえで、機関車にいる運転士に無線で連絡を入れます。
例:「こちらは(上り・下り)○○列車車掌です。運転士さんどーぞー」
運転士は聞こえたら、車掌に返答します。
例:「こちら(上り・下り)○○列車運転士です。車掌さんどーぞー」
車掌は、その返答を待って、発車してよいという指示を送ります。
例:「(上り・下り)○○列車 ◎◎(現在停車中の駅) 発車」
その後、運転士から復唱(同じ事を言い返す)があって、それで初めて運転士は加速操作を始めます。
○○列車、というのは、時刻表にも載っている「列車番号」のこと。
普通から特急まで、電車、気動車、客車、貨物列車関係なく、各列車に1個ずつ番号が付与されています。
JRの会社が変われば、同じ列車番号をつけた列車が別区間を走っている、ということは普通にあります。
付番にあたって大まかなルールがあって、末尾に何もつかなければ客車か貨物、Mが付けば電車、Dが付けば気動車というもの。ただし、それだけで捌き切れない場合は、別のアルファベットがついたり、電車でもアルファベットがつかないということもよくあります。
たとえば、気動車の「スーパー北斗2号」には「5002D」という番号が当たっていたり、電車の「スーパーカムイ1号」には「3001M」という番号が当たっています。
青森ゆき、はまなすは1日1本しかないけれども、「202」という番号が与えられています。
札幌ゆきのはまなすも1日1本しかないですが、「201」という番号です。
これは、はまなすが独特なわけではなくて、例えば北斗星なんかでも同じ手順を踏んで出発していきます。
ま、そんなわけで、ドアが閉まっても延々動かないっていうのは、客車列車の独特なポイントだったりします。
実際の発車シーンは、こんな感じ。この時は機関車の回送をかねてか、機関車が2つ付いてます。
だいたい、50秒~55秒あたりでドアを閉めたものと思います。
実際に動き出すのは1分23秒あたり。
あとは、始発の後の車掌のアナウンス。
客車列車ならではのオルゴールがあって、それがまたいいんだよね。珍しくて、なつかしくて。
10年前の春休み、青森にあった下北交通が廃線になるというので、友人に引っ張られてついていった記憶とか、その数カ月前にも同じ理由で引っ張られてついていった記憶とか、その前の中学の修学旅行で初めて海峡に乗った記憶とか、思い出します。
あの時は、快速ミッドナイトもあり、快速海峡もあったので、今よりはかなり楽に本州入りできたんですよね。
初回の下北旅行は、2000年の暮れだったと思う。
オッサンの遅刻で、オッサンだけ当初の計画より大きく狂ったルートになりました。
当初は、18きっぷを使っていく気満々で、
札幌→快速ミッドナイト→函館→快速海峡→青森→普通列車→野辺地→快速しもきた→下北
の予定だったのですが、快速ミッドナイトに乗り遅れてしまい、翌朝
札幌→スーパー北斗→五稜郭→はつかり→野辺地
で、オッサンが野辺地に3分遅れて着くことがわかったので、そこで落ち合うことにして強引にやりましたっけ。
18きっぷは友人が持っていますんで、同一経路にならない場合は使えませんし、そもそも特急で18きっぷは乗車券としても認められないものなので、札幌→野辺地は、当然自腹、まぁ自業自得です。
オッサン、スーパー北斗にも乗り遅れそうになって、改札の駅員に無理を言って通してもらい、乗ったあとで車掌さんから切符を買ったんですが、全部自由席で、特急⇔特急の乗り継ぎ割引が効いても、総額で1万2千円くらいになったかな。
車掌さんのホクホク顔が印象に残った時でもあります。
まあ、みんな切符持ってるだろうし、スタンプを押して歩いてればいいんだろ?と思ってた車掌さんに突然飛び込んだ、変なガキからの、12000円の売上。
車掌さん方にもノルマ的なものはあるっぽいので、ホクホク顔になるのも少しわかったりして。
遅れてきたクリスマスプレゼント的なものに見えたかもしれません。えぐえぐ。
オッサンの黒歴史的なものでもあります。
帰りがミッドナイトではないルートで
下北→普通→(野辺地)→快速しもきた→青森(フェリーターミナルで休憩)
青森→快速海峡→函館→普通→長万部→普通→小樽→普通→札幌
でした。
2回目、10年前の春休みは、遅れずに行けたので、予定通り18きっぷフル活用で、
札幌→快速ミッドナイト→函館→快速海峡→青森→普通列車→野辺地→快速しもきた→下北
下北→普通→(野辺地)→快速しもきた→青森→快速海峡→函館→快速ミッドナイト→札幌
というルートでいったっけ。
原曲は、オランダの作曲家ハイケンスの「セレナーデ」という曲。下の動画でいうところの。、34秒あたりからの数秒分を使っているようです。
たぶん、ある程度サマになっている人ならば、食堂車やロビーカー、さらには車内販売すらない、はまなすであっても、窓際に缶ビールでもおいて、ちびっと飲みながら…なんてこともあるんでしょうが、オッサンにそれは無理。
下戸だしなんだし不細工だし。
うん(何)
※JRの運行する急行に乗る場合は、定期券や乗車券のほかに、急行券が必要です。指定席をとる場合は、指定席券も必要です。
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Posted at
2011/10/08 01:57:10
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