純正メータの調査 その2(やりっぱなし トコット編015b
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前々回は「キャストのメータ」との交換が上手くいかず・・・。
前回は「トコットのメータ」の調査でCAN通信が壁になっていることが
分かりました。
そこで、トコットのCAN通信について調べてみました。
CAN通信システム図から分かるのは・・・、
・今の車はECU間の通信による制御で成り立っている。
・CAN通信をしているメータユニットを
仕様が違う物に交換してもまず上手くいかない。
※特に制御系の機器の交換はリスクしかない。
ただし、このままでは引っ込みがつかないので、
色々実験してみることにしました。
2
今回のチャレンジは、
「トコットのメータはそのままに、
キャストのメータを追加で接続してみる」・・・です。
「キャスト」メータ取付け案(2)
「制御系バスに追加接続する」
利点
・メータはエラーが表示されつつも、動作する可能性あり。
方向指示表示、ライト連動イルミ減光などもOK?
欠点
・制御系に異なるメータが2個存在することになるので、
最悪の時は制御異常となり危険。
・「キャスト」のメータで表示されているエラーが、
メインの「トコット」のメータにまで表示される可能性あり。
当然、エラー表示される機能は正常動作しない。
・・・ということで、この案は却下。
次に・・・
「キャスト」メータ取付け案(3)
「DLCに接続する ⇔ 外付けタコメータと入れ換え」
※DLC:Data Link Connector。OBDコネクタとも呼ばれています。
利点
・DLCは制御系バスとは切り離されているので、
接続したメータのエラーは制御系に影響しない・・・かも?
・CAN接続なので、とりあえず接続する配線は4本でOK。
・CAN接続なので、方向指示器やライト連動イルミ減光も
正常動作する?
欠点
・「キャスト」のメータで表示されているエラーが、
結局は制御系に悪影響を与える可能性は否定しきれない。
・DLCには、CAN機器を並列接続できないので、
外付けタコメータとの交換となる。
・・・この案を実験してみることにします。
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まず、DLCとメータ用40ピンコネクタを接続するハーネスを作成します。
配線配列は以下の通りです。
・+12V :DLC_16番 ⇔ メータコネクタ3番+5番
・0V :DLC_ 4番 ⇔ メータコネクタ7番
・CAN_H:DLC_ 6番 ⇔ メータコネクタ9番
・CAN_L:DLC_14番 ⇔ メータコネクタ8番
ダイハツのCAN通信の仕様によれば、
CANのHとLの配線は”ツイスト”する・・・とあるので、
ひたすらねじっておきます。
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DLCにコネクタを接続して・・・
メータ側にもコネクタを接続します。
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車の電源は切っていても
DLCの+12Vはバッテリー電源なので、
コネクタを接続した時点で
メータ自体は立ち上がります。
そして、いよいよ車のエンジンを掛けてみると・・・
・・・
・・・・
・・・・・
メータの表示が全く変わりません。
アクセルを踏んでも
タコメータは全く動きません。
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もしかして、作ったハーネスに問題があるかも?
ということで、
ハーネスの動作確認を行います。
「DLC」と「pivotのタコメータ」の間に
製作したハーネスを割り込ませてエンジンを掛けます。
・・・タコメータが動作したので、
ハーネスに問題はありませんでした( ゚Д゚;)。
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念のため、
年式がトコットよりも古いですが
「コンテ」のメータも接続してみましたが、
メータは動きません( ゚Д゚;;)。
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さらに年式が古い
「ミラ ココア(前期)」のメータも接続してみましたが、
メータは動きません( ゚Д゚;;;)。
※写真は別の時のものです。
結局、実験は全く上手くいかなかったのですが、
考えられる原因は以下の通りです。
1.DLC経由のCAN通信バスでは、
「回転信号」のアドレスが制御系バスとは違う可能性がある。
2.DLC経由のCAN通信バスには、
制御系バス本線に接続されている各ECUの情報が来ていないから?
※特にメータと「ボデー統合ECU」や
「EFI/トランスミッションコントロールECU」が繋がらないと、
メータが動作しないようになっている?
3.制御系バス本線に接続するはずの「メータ」をDLCに接続しているから?
4.終端抵抗の扱い。
結論としましては、
トコットに別車種のメータを取り付けることは不可能・・・と言えます。
※兄弟車の「ミラ イース LA350S」の場合でも、
サイドカーテンエアバッグの有無で仕様が違うので、
エアバッグエラーは出るのではないかと思います。
・・・今の車は本当に扱いにくくなったと思い知らされました(T_T)
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