
あまり気にしては見ていないのですが、最近はここ九州の地方都市でもModel 3やModel Y がほとんどですがTESLA車を見かけることが増えてきました。その他にも日産リーフやBYDの車もよく見かけますし、あまり目立たないですが日産SAKURAもかなり見かけるようになりました。そう言えば昨日はしばらくbZ4Xの後ろを走っていました。
このように、まだまだICE車(内燃機関を持つ車)に比べるとかなりの少数派ですが、確実にEV車が周りに増えてきています。
一方で、ネットでの評価というか意見を見てみると、相変わらずEV(BEV)車に対してネガティブな反応を持ってる人も多いみたいです。それは特定のメーカーや車種に対するものからEV車全体に対するものまで様々です。そこで、私が約1年、EV車であるTESLA Model 3を所有しての感想というか、それらのネガティブな意見に対して私が思うことを少し。
まず、EV車に対するネガティブな意見、つまり欠点と言われるものの大半は以下のようなものに集約されるような気がします。
①バッテリーの充電に時間がかかる。ガソリンの給油ように5分で終わらず何十分も待たされる。
②バッテリーの経年劣化が心配。交換には相当な費用がかかり、そのせいかリセールバリューがとても悪い。
③重いバッテリーを積んでいるので車両が重く、タイヤのライフが短くなる。
④万が一の事故の時は場合によってはバッテリーから発火して短時間で車両が炎上して乗員が危険。
⑤真冬にエアコンでバッテリーを消費する上に立ち往生が発生しての長時間の渋滞などが起こると電欠の危険がある。
と、ほとんどがバッテリーに関わるものです。
まず①のバッテリーでの航続距離と充電時間の問題について。
よくネットでは出先での急速充電を例にして時間がかかる、満充電での走行距離が短いなどと言われていますが、私はそもそも「出先での急速充電」が前提になってることがおかしいと思っています。EV車の運用の基本はあくまでも「自宅での普通充電(基礎充電)」です。
中にはアパートやマンションなどの集合住宅にお住まいでやむを得ず自宅以外での急速充電で運用している方もいらっしゃるでしょう。しかし、そのように自宅で充電できなくてもEV車に乗りたいというEV愛に溢れてる方は1割おられるかどうかという少数派ではないでしょうか。私も自宅で充電ができなければTeslaには乗っていないと思います。

もちろん、遠出の際にはTeslaスーパーチャージャーやアダプターを介してCHAdeMOの急速充電を利用して経路充電することになりますが、最近の充電設備は150kWや250kWといったかなりの高速充電が可能な充電スポットも多く、また設置箇所も急増しているので、出先でも最寄り充電スポットで30分もあれば200-300km走ることができる分の充電ができます。しかし、これとてよく遠出している人でも月に1-2回といったところでしょう。むしろ、それ以上頻繁に遠出する人にはEV車は向いていないとも言えます。

我が家は古い戸建ての持ち家ですが、約10年前に玄関周りのリノベーションをやった時に、「将来EV車の購入もあるかも」とカーポート近くの外壁にAC200Vの電源を設置しました。また、PHEVの前車を購入した時に夜間(21時-翌7時)の電気料金が安いプラン(14.59円/kW)に契約して、3kW/hの充電ケーブルで充電するようにしました。

この充電ケーブルは中古で安く手に入れた日産純正(リーフ用?)の古いものですが、前車のPassat GTEも、このModel 3もしっかり充電できています。

また、日本仕様の普通充電コネクタ(J1772)なので、テスラ用のコネクタに変換するアダプターを使っています。

Model 3に乗り換えるにあたって、この3kW/hという充電速度で大丈夫かと心配していましたが、

このアプリの通知のように、7時間弱で56%からテスラ推奨の80%まで充電できています。

充電量は17kWh、今の季節なら走行距離にして100kmから120km分くらいでしょうか。
私のこれまでの乗り方が1日平均30km位なので、
だいたい3日分くらいです。

実際、私は60%を切ったら80%まで充電することにしていますので、だいたい2-3日に1回のペースで午前0時から7時までの間で充電するようにタイマーで設定しています。アプリでは毎日充電するように設定していますが、実際は充電が必要な時に充電ケーブルを繋ぐことにしています。

このように、普段の通勤や買い物などで市内近郊を走る位なら自宅での充電すら2-3日に1回で済んでいます。しかも夜間の安い時間帯しか充電しないので、月に1,000km以上は走るペースですが、ひと月の電気料金は2.500円から2,700円くらいです。
むしろ、自宅に充電環境があればガソリンを入れるためにわざわざガソリンスタンドへ行くという手間からも解放されて、2-3日に1回、自宅で充電ケーブルの抜き差しに数秒ずつ費やすだけで済むのが快適です。私は当初、まさかこの日産製のケーブルが使えると思わず、テスラ純正のモバイルコネクターも購入して持っているのですが、この古いケーブルがまだまだ快調に充電してくれているので今だにこちらを使っています。そのうち交換しようと思ってはいるのですが…。
なお、戸建ての住宅にAC200VのEV充電用のコンセントを設置する費用ですが、私の場合玄関周りのリノベーションと一緒だったのではっきりとは分かりませんが、他の事例を見てみるとだいたい6-10万円くらいらしいです。複数の業者に見積もりを取るのが良いとか。
次に②のバッテリーの経年劣化とリセールバリューについて。
初代リーフのバッテリーの経年劣化が結構酷かったせいか、バッテリーの劣化について過剰に反応している人がよくおられます。また、そのイメージのせいかリセールバリューもどうしても低いみたいです。

これは私のModel 3の保証内容ですが、納車から4年間または80,000kmの基本的な保証に加えて、バッテリーやドライブユニットについては8年間または192,000kmもの長期の保証が付いています。バッテリーについてはこの保証期間に初期の容量の70%を切れば保証の対象になります。
Model 3については日本では2019年から販売しており、まだ年数でバッテリーの保証が切れた個体はないはずですが、当然走行距離で超えた車両はあると思います。Youtubeなどでも⚪︎年経っての劣化具合は⚪︎⚪︎%とバッテリーの劣化具合を報告する動画がいくつもありますが、どの動画についても今のところ70%はおろか80%にまで下がっている報告は見たことないので、そう心配する必要はないのかと思います。
試しにGrokさんに海外の事例も含めて教えてと聞いてみたところ、以下のような回答でした。
"Tesla Model 3の駆動用バッテリーの劣化は、使用条件(充電習慣、走行距離、気温など)によって変動しますが、複数の調査や所有者報告から、非線形なパターンが一般的です。初期の1-2年で劣化が比較的速く進み(5%前後)、その後緩やかになる傾向があります。」
「3年経過で約6-8%の容量劣化(残存容量92-94%)、5年経過で約10-12%の容量劣化(残存容量88-90%)"
ですので、バッテリーは確かに劣化していきますが、急激に容量が減ってくる心配はしなくてよさそうです。
また、私は車両の基本車両限定保証を2年間40,000kmまで延長しています。政府からもらったCEV補助金は「4年間車両を保有していること」が条件なのと、ちょうどTESLA社のキャンペーンで「5年間スーパーチャージャーでの充電が無料」なため、少なくとも6年くらいは乗るつもりです。
6年も経てばリセールバリューも他の輸入車やEV車と比較してもあまり変わらないくらい下がってると思いますし、バッテリーの劣化については少なくとも自腹で交換すべき事態にはならないと思います。むしろ2-3年で手放してしまう方が補助金の何割かは返納になる上にリセールの悪化も目立つでしょう。
個人的にはリセールを気にして車を買ったことはないので何とも言えませんが。
次に③の車両が重くてタイヤのライフが短くなるということについて。
一般的にEV車は重いバッテリーを積んでいるから車両重量も重いと言われています。確かに同じくらいのサイズのICE車やハイブリッド車に比べると重いと思います。しかし、タイヤの劣化を気にするほど重いとも思いません。
そこで、Model 3 の重さをBEVの他車種と比べてみました。ほぼLongRange AWD相当のグレードとの比較です。
TESLA Model3 LongRange 1,840kg
TESLA Model Y LongRange 1,990kg
BYD Sealion 7 AWD 2,340kg
BYD Seal AWD 2,210kg
BYD Atto3 Limited 1,750kg
VW ID.4 Pro 2,140kg
Hyundai IONIC 5 AWD 2,170kg
日産 アリア B9 e-4ORCE 2,180kg
日産 リーフ B7 G 1,920kg
トヨタ bZ4X Z 4WD 1,990kg
このように、重いと言われるBEVの中ではModel 3はどちらかというと軽い方ですかね。
また、ICEハイブリットの他車種と比べても、クラウンやアルファードは2,000kg超えのものが多く、特にミニバンはEV車より重い車種が多いです。セダン同士で比べるとクラウンよりは軽く、スカイラインよりは少し重いくらい。
ですので、車重だけを見ればクラウンやアルファードの方がよほどタイヤのライフは短くなりそうです。ですので、EV=タイヤが早く減るということにはならないと思います。
次に④の事故の時に炎上しやすいのではないかということについて。
別に車両火災の統計データでEV車かどうかを調べた訳ではありませんので、チャッピーに聞いてみました。すると、いろんや統計データを示した上で、結論は以下のようにまとめてくれました。
"現時点で 「EVは事故による車両火災が起きやすい」ことを示す信頼できる統計データは存在しません。むしろ複数の大規模データでは、内燃機関車(ガソリン車等)の方が火災を起こす頻度が高いことが示されています。統計の取り方や対象によって数字は異なるため、「EVの火災リスクがゼロ」というわけではありませんが、一般的な走行・事故状況においては EVの火災リスクが特に高いとは言えないというのが専門家の立場です。"
もしかしたらEV車が炎上しやすいという話はそういう事案が起こったらニュースになりやすく、また拡散されやすいということかも知れません。
そして最後の⑤の真冬の渋滞や立ち往生で電欠が心配になるということについて。
私は北部九州在住でいまだにそういう場面に出くわしたことはないのですが、こればかりは「そんな事態になりそうなところへは行かないようにする」としか言いようがないです。
ニュースを見ていてもバスやトラックなどの業務用車両はスタッドレスタイヤなどの装備がしっかりしているようですが、EV車であるかどうかに関係なく一般の乗用車に雪道や凍結路にノーマルタイヤという無謀な車両が多く、そんな車が立ち往生や渋滞を引き起こしているように見えます。ですので、いくら自分の車がスタッドレスでも先を走ってる車にそんな無謀な車がいたら結局は渋滞や立ち往生に巻き込まれることになります。
ただ、もしそんな事態になっても、EV車には雪が深くなってマフラーを塞いでしまい車内で一酸化炭素中毒になってしまう危険はありません。
EV車に乗り換えて1年、愛車TESLA Model 3は今日も元気に走ってくれています。
私は別に「意識高い系」ではなく環境問題を考えてEV車に乗っている訳ではないので、政府の補助金をいただくのに若干の後ろめたさはありましたが、補助金はありがたく頂戴しましたし、年季が明けるまでの4年間はしっかりと所有しようと思います。
車は単なる移動手段ではなく、所有したり運転したり弄ったりする喜びがあります。このみんカラもそんな車の所有を「カーライフ」として楽しむ人の集まりだと思っています。
ですので、もちろんICE車よりEV車が優れているとか進んでいるとか言うつもりはありません。ガソリン臭い車が好きとか、MT車を操る楽しさとか、エンジン音がたまらんとかは十分理解できます。ただ、EV車に対してあまりにネガティブな見方や意見が多いので「1年乗ってみたけどそんなことないよ」と言いたかっただけです。まあ、みんカラ界隈の皆様はよくお分かりのことばかりかとは思いますが。

最後に、特に自宅に充電環境が準備できる方には強くEV車をお薦めします。PHEV車もいいですが、給油やオイル交換など、内燃機関の維持に必要な経費や手間を考えるとEV車の維持管理の方が楽だし部品点数が少ない分故障も少ないと思います。
一方、集合住宅などにお住まいで自宅に充電環境が準備できない方には積極的にはお薦めしません。EV車を所有するメリットの一番大きな部分を享受できないからです。しかし、EV車特有の静かさ、圧倒的なパワー、低重心によるハンドリングの良さなどに魅力を感じられるならば、それは充電の不便さを上回るかも知れません。
いずれにせよ、EV車をまだ運転したことのない方はぜひ一度試乗されることをお薦めします。できれば長時間乗ってみて自分の好みやライフスタイルに合うかを見定めることができるといいですね。