
Model3(Highland)には、セキュリティと運転支援のため、全部で8個のカメラが車内外に設置されています。フロントのルームミラー裏に前方の望遠/広角用が各1個、左右のフロントフェンダーから側後方向けが各1個、左右のBピラーからやや前寄りの側方向けが各1個、リアナンバープレート上の後方用が1個、それに室内のルームミラー上のキャビン撮影用が1個です。用途としてはAutopilotなどの運転支援、後退時や右左折時の死角表示、それにセントリーモードの記録やドライブレコーダーとしての機能があります。
このうち、普段の運転時には後退時のバックカメラや右左折時のウインカーと連動した死角表示を主に使いますが、ドライブレコーダー(ダッシュカム)としての機能もどのようなものか気になっていました。私はこれまでオフ会のブログを書く時によくドライブレコーダーの動画から静止画を切り出して使っていましたので、先日の阿蘇/別府オフのブログを書く際もこのダッシュカムの映像を使ってみようとドライブを車から下ろして調べてみました。

Model3には標準状態ではダッシュカム/セントリーモードの記録用として128GBのUSBメモリ(左)がグローブボックス奥のUSB端子にセットされていますが、私は手持ちの500GBのSSDを外付け用ケースに入れて(右)運用しています。ダッシュカム用にドライブの1/2、外部から音楽ファイルを再生するための保存用としてドライブの1/4を2つ、合わせて3つのパーティションを切っていますので、ダッシュカム用としては約240GBあります。

ダッシュカムの映像については、直近約1時間分は常に録画されていますが、それ以前の分はどんどん上書きされてしまいますので、特に記録に残しておきたい場合はメニューのダッシュカムのアイコン(⚪︎印)をタップすると、タップしたタイミングから約11分間遡った分の動画を保存用フォルダに残すことができます。

走行中は見られませんが、停車(パーキング)中は車内からも6方向の動画を確認できます。納車時は前後に加えて左右後方の計4方向の画像でしたが、2025年5月末のソフトウェアのアップデートで左右のBピラーカメラの画像も保存して見ることができるようになりました。

車内での再生ではこのように画面を4分割した4方向の動画も見ることができます。

また、ダッシュカムの画像は車両を離れていてもテスラアプリから確認したりスマホに保存したりできます。

スマホに保存する際はそれぞれの方向を30秒ごとに区切ってできますが、2025年6月現在、アプリからはBピラーの画像は見たり保存したりできません。今後のアップデートに期待したいところです。ただ、テスラアプリからの保存はお世辞にも画質が良いとは言えず、この点は残念です。車内のモニターで見るとそこそこ良い画質なので、スマホへ転送するファイルサイズを軽くするために画質を落としているものと思われます。せめて設定でファイルサイズが大きくなってもいいから高画質で保存できるようにならないものかと思います。

ダッシュカムの映像をPCに直接取り込む為には、まず車からドライブを外してPCに接続します。

するとこのSSDはパーティションを3つに区切っていますので、ドライブが3個追加されます。TESLADRIVE(F:)ダッシュカム用、POPS(G:)音楽ファイル用、CLASSIC(H:)音楽ファイル用です。ドライブレターは使用するPCの環境によって変わります。このPCではC,D,Eが既に使われていたので、自動的にF,G,Hが割り当てられました。音楽用のパーティションの名前は適当に付けていいのですが、ダッシュカム用のパーティションは"TESLADRIVE"という名前にする必要があるみたいです。OSはWindows11です。

TESLADRIVE(F:)を開くと、直下はTeslaCamというフォルダとLockChime.wavというファイルがあります。LockChime.wavはModel3のロック音にオリジナルの音源を使う際に決められているファイル名です。このファイル名にしないと車両側で認識できません。

TeslaCamというフォルダを開くと、さらに3つのサブフォルダがあります。"RecentClips"には直近約1時間分の走行時の映像が、"SavedClips"にはモニターパネルのダッシュカムアイコンをタップした時や緊急時に保存された映像が、そして"SentryClips"は駐車中に接近する人などがいた場合に保存された映像が収められています。

RecentClipsのフォルダを開くと、372個のmp4形式の各1分の動画ファイルとサムネ用?の1つの静止画ファイルが入っています。前後、左右フェンダー、左右Bピラーの動画がありますので、1分×6方向×62分で372個になりますね。最後のファイルは1分より短くなっている可能性もありますが、直近約62分間の動画ファイルは全部収められています。

SavedClipsのフォルダを開くと、走行中にダッシュカムのアイコンをタップした日時ごとにサブフォルダが作られています。

それぞれの日時のフォルダを開くと、66個の動画が入っていました。1分×6方向×11分間で、アイコンをタップした時から約11分間遡って保存しているようです。こちらも最後のファイルは1分より短くなっていると思います。

SentryClipsのフォルダを開くと、SavedClipsと同じように保存された日時のフォルダがあり、それぞれのフォルダを開くと66個のファイル、つまりセントリーモードが発動したイベントの前後が6方向分、約11分間保存されています。
また、画質については最新のドライブレコーダーのように高画質ではありませんが、スマホへ直接ダウンロードした動画に比べると解像度も十分あり、近づいて来た他車のナンバーも十分確認できるものです。ただし、室内外とも音声は一切記録されていません。

この画像は先日のオフ会の時、長崎道を並走していた自衛隊の軽装甲機動車が写っていた右フェンダーカメラの動画から切り出した静止画ですが、これくらいのクオリティがあれば記録用として十分使えると思います。欲を言えばドラレコのように撮影日時を画像に写し込む機能もON/OFFで出来るようにしてほしかったと思います。
しかし、納車前はオフ会などの記録用に別にドライブレコーダーやアクションカムが必要かもと思っていましたが、これくらいのクオリティがあれば私には十分です。
最後に先日のオフ会の時に、タイミングは少しずれていますがほぼ同時刻に撮影した、6方向の動画から切り出した静止画を紹介します。動画から静止画の切り出しにはいろんなソフトウェアが対応してると思いますが、私はお手軽なWindows標準の"フォト"アプリで動画を開き、「フレームの保存」機能を使いました。

前方

後方

右前方

右後方

左前方

左後方
ちょっと天気が悪かったので暗めの画像ですが、晴れた日はもっと明るく色乗りも良く写っていたと思います。ブログに使用する際は少し明るさなど修正して投稿しますが、今回は切り出しただけで画像処理は行なっていません。
それにしても、そこそこの画質で同時に6方向の動画を記録しているわけですから、容量もかなり消費しますので、もっと大きな容量のパーティションを割り当てればよかったと思います。
今度パーティションを切り直すか、もっと大きな容量のドライブに交換したいと思います。
ただ、特に高耐久の車載用でもない、普通のPC用のSSDなので、グローブボックス内という環境でこの夏の猛暑を壊れずに乗り切れるかも心配ですが、壊れたらまた対策を考えたいと思います。
Posted at 2025/06/15 00:05:12 | |
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