…えぇ。またなんですよ。
どーなっちゃってるの、JR北海道さん?
JR特急床下から煙 伊達 脱線事故車両と同型(06/06 12:22)
【伊達】6日午前8時半ごろ、JR室蘭線の伊達市付近を走行中の札幌発函館行き
特急列車「スーパー北斗2号」(7両編成、乗客130人)で、運転台のモニターに
ディーゼルエンジンの排ガスの高温を示す表示が出たため、列車は最寄りの
JR長和(ながわ)駅で緊急停車した。
運転士が
先頭から3両目の3号車床下のエンジン付近から白煙が出ている
のを確認。
乗客は後続の列車に乗り換えた。
乗客や乗務員にけがはなかった。
JR北海道によると、
運転士が白煙を確認後、列車のエンジンを止めると、白煙は収まった。
同社はエンジン付近に問題があったとみて原因を調べている。
この列車は、
5月27日に上川管内占冠村のJR石勝線で脱線炎上事故を起こした特急列車「スーパーおおぞら14号」と同型の振り子型ディーゼル車「283系」。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/297383.html
まぁ、大事には至らなかったそうで、乗客も後続の特急列車で函館に向かったとのこと。
ちなみに、調べてみたら、緊急停車した駅って、普通、
特急は止まらないんです。
…運輸指令が指示出したんだと思いますけどね(^^ゞ
しかし、夕方、この故障を受けて行われたJR北海道の会見の様子を、札幌ローカルのNHKニュース見ていたんですが、
「エンジンから漏れたオイルが、排気管カバー(要するに遮熱板だと思う)内に侵入、エキパイに触れて煙が出た」
っていう話になってました。
う~ん…。なんだか解せんなぁ( ´_ゝ`)
前職で、レガシィとかに積まれている
EJ20のDOHC版で、これとよく似た現象に何度か遭遇してます。
あれの場合、
タペットカバーから漏れたオイルが、エキマニの遮熱板の隙間に入り込んだり、遮熱板に掛かったりしてオイルがこげ、明らかにヤバイ臭いを発しながら煙を噴き上げるっていう現象です。
しかし、これにしても漏れた量にもよるとはいえ、エキマニの温度が下がるまではなかなか煙って収まらないんです(´ε`;)
無論、これを放っておくと車両火災にもつながりますし、車検もアウトなんで修理するんですけど、遮熱板の中まで入り込んじゃうと後始末が大変で、
パーツクリーナーを突っ込むor高圧洗浄機で洗う
↓
走行して乾燥させる
っていう工程をなんどか繰り返しておかないと、
クレームで再入庫なんてことになるんですよ。
幸い、
スバルさんは素晴らしくて(洒落じゃないです、念のため(笑))、
遮熱板とそれに付随するグラスウールもパーツとして出してくれるんで、最悪そっちも交換できるんですけどね(^^ゞ
なので、この推測は可能性としては低いような気がします。では、私が考えたのはというと…。
「エンジンを止めたら煙が収まった」ってのが、ヒントっぽい気がしますね。
エンジン停止から煙が収まるまでの状況を考えなければなりませんが、もし、エキパイから煙が出て、エンジン停止と同じタイミングで収まったんなら、むしろ
エンジンブローじゃないかな、と。
エンジンブローっていうと、
「コンロッド・ベアリングが焼き付いてカタカタ音を立てて…」なんてのを想像される方もいると思いますが、シリンダー摩耗等によって引き起こされる
「エンジンオイル消費増加」なんて場合は、程度にもよりますが
音だけでは判断できませんし、異音すらしないってのが殆どです。
そして、悪化させるとエンジンオイルが無くなり、油圧警告が点灯して、終いには焼き付き起こして異音が発生。
挙句の果てには、自分のこと棚にあげてヒステリックに
「この野郎!普通に乗ってたのに、エンジンブッ壊れたぞゴルァ!」
とクレームが入るってのが大方のパターンです…。
…「棚に上げるな」とは言いませんが、せめて
手の届く高さに上げていただくと、幸いに存じます(^^ゞ
流石に
ノーメンテで酷使するなんてアホなことをやってるとは思いませんし、一定期間ごとにエンジンオーバーホールぐらいはやると思うんですが、
シリンダなりバルブステムシールの摩耗や、
バルブにスラッジとかカーボンが挟まって圧縮不良起こすついでに、
オイルが混入して異常燃焼起こして、と言うのが妥当な線だと思います。
もしくは、
何らかの原因でブローバイ通路が詰まって、エンジン内部の圧力が高くなり、シリンダ内にオイルが必要以上に入り込んだか、かもしれないですな…。
正確な原因はこれから調査ということになりますが、こんな所にも
「メンテサボった車の末路」ってのが見え隠れしているんですね。
ちょっとでも気になることがあったら、迷わず近くの整備工場へご相談ください。
ちなみに、今月は
「不正改造車撲滅月間」です。
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【元】車屋のへっぽこ整備士、かく語りき | 日記
Posted at
2011/06/06 22:51:32