ドイツのエステリングで行われていた世界ラリークロス選手権第5戦は21日にファイナルを迎え、プジョー・ハンセンチームのデイビー・ジャネイ(プジョー208 RX)が初優勝を飾った。

ジャネイは、日曜日の予選ヒート4ではクラッシュとなったものの、ほかの3ヒートをすべて一番手タイムで制しており、予選をトップでセミファイナルに進出していた。荒れたスタートとなったセミファイナルでも彼はトップで通過、ファイナルのポールを獲得していた。
そして、ジャネイと並んでファイナル・レースをフロントローからスタートすることになったのは、選手権リーダーのペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)。予選ヒート4でトップタイムを奪って予選2位でセミファイナルに進出したペターは、スタートで出遅れたものの、ジョーカーラップを効果的に使ってトップでフィニッシュ、ファイナルのチケットを手にしていた。
そして迎えたファイナル・レースでは、最後列のアンドレアス・バッケルド(フォード・フィエスタST)がすばらしいスタートをみせて1コーナーにトップで進入するも、途中からターマックからグラベルに変化する路面でコースオフ、ポールのジャネイが1番手、ペターが2番手で続き、早くもフロントローの2台による一気討ちになるかにみえた。
しかし、ペターは2周目、ジャネイの背後で周回することを避けて、ジョーカーを選択。しかし、このチョイスは失敗だった。ペターは、ペースが上がらないヨハン・クリストファーソン(VWポロ)の背後につけてしまい、プレッシャーをかけ続けたものの、最終ラップでクリストファーソンがジョーカーに入るまで4ラップにわたってペースアップを阻まれ、ジャネイを追撃するチャンスを失ってしまった。
ジャネイにとっては楽な展開となり、ペターを5秒近く引き離して世界RX初優勝を飾ることになった。
「ファイナルで勝てるなんて信じられないよ」とジャネイは語った。「ヒート4でのミス1回だけを除けば信じられない週末になったよ。僕の最初の優勝だけに本当に特別なレースになった」
ペターは大きなアクシデントにも見舞われずに2位でフィニッシュ、5戦連続の表彰台を獲得する。ドライバーズ選手権でも、レースで激しくやりあった選手権2位のクリストファーソンとの差を35ポイントへと広げている。
また、ティミー・ハンセン(プジョー208)がペターに続いて3位でフィニッシュ、ジャネイとともにチーム・プジョーハンセンの二人がポディウムに立つことになった。予選から快進撃をみせたジャネイに反してハンセンはヒート2でリタイアとなったため初日は18位と苦しいスタートとなったが、二日目のヒートで盛り返してどうにか予選9位でセミファイナルに進出、苦しいポジションながら前方で発生するアクシデントを冷静に避けて、ファイナルで3位を獲得することになった。
ファイナルの4位にはクリストファーソン、そして5位にはトルド・リンネルッドとVWチーム・スウェーデンの2台のポロ・スーパーカーが続くことになった。
オルスベルグMSEのレイニス・ニッティス(フォード・フィエスタST)は予選3位からセミファイナルに進出、フロントローからスタートしたものの、ジャネイとクリストファーソンの接触に巻き込まれてフロントサスペンションを壊して無念のリタイアとなり、同じくEKSチームのアントン・マルクルンド(アウディS1)も行き場を失ってクラッシュ、リタイアとなった。
マルクルンド・モータースポーツは、ヒート1でリタイアしたトーマス・ヘイッキネンが予選13位、P-G.アンダーソンもヒート3のリタイアが響いて予選14位に終わり、ともにセミファイナル進出を逃している。
マンフレッド・ストール(フォード・フィエスタST)はヒート4の4位と速さをみせて予選6位でセミファイナルに進出したものの、スタート直後のストレートで多重クラッシュに巻き込まれてリタイアとなっている。
昨年のファイナルでは0.005秒差で優勝を逃しているマティアス・エクストローム(アウディS1)はプラクティス後のエンジン交換が裏目となり初日の2ヒートともエンジンのトラブルでリタイア。ヒート4での3位となったものの、予選は15位に終わり、セミファイナルには遠く及ばないままレースを終えることになった。
世界RX第6戦はスウェーデンのホリエスで7月3〜5日に行われる。
以上、Rally-X mobileより抜粋
今回もライブストリームで見てたけど、ペターのマシン以上にプジョー・ハンセンチームの2台のプジョー208が仕上がっていた感じが見て取れた。

特に、エンジンパワーは明らかにペターのマシンよりも出ていると思えるし、あのスタートダッシュの速さは尋常じゃない。
上の記事にもあるけど、今回ペターはレース運びでミスをしちゃったね。2ラップ目のジョーカー消化の選択は悪い方にいってしまい、ペースの上がらないマシンの後ろに着いてしまった。
プジョー勢が速いのなら、最後までその後ろで走るべきだっただろうし、その中でチャンスを見つけ出すしか勝つ要素はなかったと思う。
まあ、チャンピオンシップのことを考えれば2位でも十分だし、ペター以外が勝っても勝者が複数となればペターが有利になるからね。
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モータースポーツ | 日記
Posted at
2015/06/24 04:49:13