久しぶりにWRCネタでも書くかと。
ちょっと最近WRC関連に触れていなかったけど、その間に起きた衝撃的ニュースがVWの撤退だろう。
4年連続ドライバー&マニファクチャラータイトルを獲得し、来シーズンより変更されるレギュレーションに合わせた新型ポロR WRCを開発していたのに、突然の撤退発表に驚いた。それも最終戦オーストラリア前に発表され、すでに来シーズンのドライバーも契約していたのに、そのドライバーたちは突然シートを失うことになったわけで、こりゃ一大事である。
特に、4年連続ドライバーチャンピオンのオジェが乗るマシンが無いというのは、異常事態である。
そんな中、他のマニファクチャラーは予定通りニューマシンを発表。特に来シーズンより参戦のトヨタは大注目。

ヤリスWRC2017がこれ↑
来シーズンからの新たなレギュレーションに合わせ、空力性能を重視したデザインを採用。
なんかもうラリーカーじゃなくて、シルエットフォーミュラっぽい前後フェンダーや巨大なリアスポイラーやディフューザーが大迫力だけど、ターマックはまだしもグラベルでこれらが走行中に破損しないのか、破損した場合のダウンフォースのバランスが崩れて操縦性が大きく変わらないのか?など、余計な心配をしてしまう。
トヨタは元4度の世界チャンピオン、トミ・マキネンをチームリーダーとして、フィンランドに拠点を置く。確かにWRCで北欧勢、特にフィンランド人が大活躍したわけだけど、それも過去の話で近年はローブやオジェといったフランス人が活躍し、ドライビングスタイルも北欧勢の豪快なドリフト走法ではなく、グリップ走行的な走り方が実績を上げている中で、いわゆる古い部類の経験者が舵取りをするチームが成功するのかが、やや疑問ではある。
トヨタは早くからドライバーとしてベテランのフィンランド人、ユホ・ハンニネンと契約していたが、ここにVWからこれまたフィンランド人のヤリ・マテ・ラトバラが加入。さらにWRC2チャンピオンのエサペッカ・ラッピが3台目に乗ることに。
テスト走行の動画を見ると、まだまだ全然仕上がっていない感じだったが、ラトバラが加わり集中的なテストを繰り返した動画を見ると急速に仕上がってきたなと。これなら、序盤のモンテカルロ、スウェーデンが楽しみかもしれない。
次は昨年急速に速くなったヒュンダイのニューマシン、i20クーペWRC2017だ。

トヨタほどじゃないが、これまたシルエットフォーミュラっぽいエアロデザインで、ベースモデルの関係かルーフが低く、非常に速そう。
フロントのカナードがインパクトあるデザインで、リアスポイラーはトヨタほど複雑な形状ではないが今シーズンまでのマシンより大型化されている。
ドライバーは今年と同じダニエル・ソルドとティエリー・ヌービル、そしてヘイデン・パッドンの3人だ。
そして、早くも今年の本命との噂のシトロエンのニューマシン、C3WRC。

今シーズンはワークス活動を休止し、ニューマシンの開発に専念していただけに、VW撤退もあり最有力のマシンじゃないかと。
トヨタやヒュンダイほどシルエットフォーミュラ的な過激なエアロ重視のデザインじゃないが、テスト走行動画を見る限り早くから非常に仕上がっているように見える。
それにしても、ベースモデルのC3ってどんな車かと思ったら、なんともSUVちっくな雰囲気↓

ドライバーは今シーズン、スポット参戦ながら2勝を上げたクリス・ミーク、そしてフランス期待の若手であるステファン・ルフェーブル、そしてクレイグ・ブリーンが乗る。その他にカリド・アル-カシミが数戦走る。
最後はMスポーツ。新型フィエスタベースのニューマシンを発表。

ほとんどのパーツを新規開発し、非常に期待できるニューマシンだ。
さらに、ドライバーにVWで4度の世界チャンピオンを獲ったセバスチャン・オジェが加入したのがビッグニュース。
オジェは事前にトヨタとMスポーツのマシンをテストし、Mスポーツを選んだ。ここ数年、Mスポーツ(フォード)は優勝していないだけに、ニューマシンとオジェの組み合わせで一躍優勝争いのトップに躍り出そうな感じだ。
その他のドライバーは今シーズン大活躍したオット・タナクと、エルフィン・エバンスが乗る。
そんなMスポーツがついさっき、カラーリングを発表。なんと、VW撤退で動向が注目されていたレッドブルがメインスポンサーとなった模様。

レッドブルカラーのフィエスタWRC、超絶にクールだね。
Posted at 2016/12/25 20:44:29 | |
モータースポーツ | 日記