2012年IRC最終戦キプロスラリーは、11月2-4日、キプロス島南西部にある世界遺産都市、パフォスを拠点としたミックス路面の設定で開催。同イベントを得意とするナッサー・アル‐アティヤ(フォード・フィエスタRRC)が、同イベント6度目の勝利を獲得した。2位には、IRCタイトル2連覇を確定させていたアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアS2000)。スバルWRX STIの新井敏弘が、R4車両で総合3位に入る快挙を果たした。
アル‐アティヤは、1分半以上の大差をつけて2日目をスタートすると、クルーズ走行。最終的にその差を3分半以上にまで広げての圧勝を飾った。ミケルセンは初日に複数のパンクに見舞われ大量のタイムロス。午後にはダブルでタイヤのデフレーションが起因してのヒットを喫したところで、ラリー勝利の望みはほぼ途絶えた。しかし、タイトル争いでのライバル、ユホ・ハンニネン、ヤン・コペッキーが欠場したことから、2連覇が確定しているミケルセンは最終SSで、このラリーを最後にミケルセンのコ・ドライバーを退くオーラ・フローネにドライバーを交代する演出も見せ、このイベントのコリン・マクレー・フラットアウト杯も受賞した。
「IRCは僕やチームにとって、パーフェクトだった。このマシンで連覇を果たすことを疑問視していた人が間違っていたことを、証明できたと願いたいね」とミケルセン。
一方、プロダクションカップは、シリーズ2位につけていたアンドレアス・アイグナー(スバル・インプレッサWRX STI R4)が、SS2の序盤からブレーキをロスするアクシデントに見舞われ早々にレグ撤退。再スタートしたレグ2では、6SS中5本でカップベストのタイムをマークしたが、タイトルが確定する4位には届かなかった。このため、ルノー・メガーヌRSにグラベルのホモロゲーションがなく今回のラリーではプロダクションカップ対象外だったロベルト・コンサニがプロダクションタイトルを獲得。一方で、ルノー・クリオR3で挑んだ2WDカップは、クラッチトラブルによりレグ1でリタイア。ハリー・ハント(シトロエンDS3 R3T)が2WDタイトルを獲得した。
昨年のこのラリーで勝利を果たし初代プロダクションカップタイトルを獲得した新井は、SS3ではオーバーシュートでコースオフ。一時スタックしたものの、コ・ドライバーのデール・モスコットが巨石を動かしてステージに復帰を果たすと、その後は周囲にもトラブル続出のサバイバル戦を走り抜いて今季プロダクションカップ初勝利をマークしたほか、総合でも3位に入りポディウムフィニッシュを果たした。キプロス戦にはダブルポイントが懸かるため、新井はプロダクションカップ、シリーズ2位で今季を終えた。
RALLY PLUS NETより抜粋
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IRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ)はWRCよりは格下シリーズだとは思うケド、かつてWRCに組み込まれていたラリーがこちらに移動していたり(今回のキプロスやツールドコルスなど)、日本の新井選手が出てたりと興味ある部分も多い。
ただ、そのIRCも今シーズンで終わり、来シーズンからはERC(ユーロ選手権)になると。
それにしても、上の動画を見れば改めてグラベル仕様のラリーカー(特にS2000)のサスストロークの量に驚く。
あれくらいストローク(特にリバウンド側)を確保していないと、ハイスピードでグラベルコースを走れないよな~と思う。
今回はS2000勢の参戦が少ないのと、序盤で離脱するケースが多くてプロダクションカーの走るシーンが多く見れたけど、やはりS2000勢と比べると動きが鈍重に見えるね。
新井選手が3位に入ったとは言え、トップから10分くらい離れているわけで、単純な速さでは差があるな~と。
Posted at 2012/11/07 09:14:04 | |
モータースポーツ | 日記