ZL-VEとZL-DEのエンジン性能曲線を比較

ファミリアS-ワゴンを購入した当初、RSに載っているZL-VEエンジンの性能曲線を探していたのですが、カタログはおろかネット上にも見つけることができませんでした（いまはどうだかわかりませんが）。
その後BJ系ファミリアの資料を集めたら、『モーターファン別冊ニューモデル速報新型ファミリアのすべて』の中にありました。



ZL-VEはVVTががウリでしたので、VVT採用による効果として、従来型の1.5Lエンジンとのトルク特性の比較表も載っています。
しかし、なぜここでわざわざ旧型のエンジンと比較するのかと…同じBJ系で採用されたZL-DEと比較しなければ意味がないのでは、と思い、隣のページに載っていたZL-DEの性能曲線を重ねて作図してみました。



すると、旧型（B5D）と比較すると、ZL-VEは全回転域でトルクアップしていましたが、ZL-DEとの比較では、3000-4000rpmと6000rpm以上の回転域以外ではほとんど同等のトルクだとわかりました。
なるほど、差があまりないから、旧型を比較対象に持ってきたのか。
でも3000-4000rpmあたりというのは坂道を上るときなどによく使う回転域ですので、ここのトルクアップは実用上とても有効です。

しかしながら、同じ排気量のエンジンの性能を、一目で比較できないというのはなんとも不便だと思います。
これは前に載っていたトレノのときも感じていたのですが、トレノに乗るなら4A-Gにしないと意味がないという先入観もあり、あまり深く考えませんでした。
そこで今回、ついでにトレノ（AE101）に載っている2種類の1600ccエンジンについても比較表を作ってみました。
それがこちら。



びっくりしたのですが、3000rpm以下では普及版の4A-FEの方がトルクフルなんですね。
日常的に使うには、4A-FEの方がパワーがあって早いわけです。
NAのスポーツエンジンというのは大概このように回してナンボということのようですが、マツダのZL-VEに関しては、普及版のエンジンに対してネガティブな部分はほとんどないわけで、より良心的なような気がしました。

トレノのカタログでも1600ccどうしで性能比較ができないようになっていて、このあたりは大人の事情なんだなあという感じです。