
本日は日産のディーラーに行きましたヽ(・∀・)ノ
お目当てはもちろん、新型スカイラインです!!!
担当の方からウチじゃ珍しく試乗車配備されましたのでどうでしょうか?とお誘い頂いていたので突撃しますた(*゚▽゚*)
それではまず写真をどうぞ!
フロントは押し出しの強いものになって、若干フーガに近いものになりましたね。
なんと今回、日産を外してインフィニティバッジです。
リアはスカイラインでは何十年ぶりかにナンバーがトランクリッド内に移動されて、リアの雰囲気は丸っきり変わっています。
リアはインフィニティも日産のバッジも付かず、スカイラインのエンブレムも付かずにナンバー上部のガーニッシュ内にSKYLINEと小さく刻印されているだけです。
タイヤ&ホイールはタイプSPなので19インチの40タイヤです。
タイプSPは4ポッドキャリパーで武装されます。
フロントフェンダー上にはHYBRIDのエンブレムが...
内装デザインはV36と見比べて大きな変化は感じませんが、質感は大幅に上がっています。
メーターはそこまでハイブリッドっぽくないモノです。
今回、タッチパネルの操作盤がナビ下に新たに装備されて各種設定などが任意に選べます。
中身はフーガHVやシーマと同じ3.5リッターV6ハイブリッドで、一時期Zにも搭載されていた最高出力306psを6800回転で、最大トルク35.7kgmを5000回転で発生させるVQ35HRと68ps、29.6kgmを発生させる電動モーターと組み合わせられてシステムトータルで364psという欧州の6発過給勢も真っ青のパワーを誇るハイパワーハイブリッドです。
乗って見た印象は良い意味でハイブリッドらしさを感じさせない、ガソリン車と同じような感覚で乗れるっていうところがこのシステムの美点でしょう。
フルハイブリッドとは言っても、トヨタみたいなものではなくてマイルドハイブリッドを発展させたものであり、モーターもトランスミッション内に収められるというモノです。
街中域ではモーター単独走行もできるけど、思いっきり踏んだらエンジンアシストに変わるモノです。
厳密には構造は若干違うものの、BMWを始めとする、メルセデスやアウディ、ポルシェと考え方は同じです。
街中ではエコモードで走っていましたが、確かにモーター単独でも走ることができます。
でもちょっとでも強めにアクセルを踏めば瞬時にエンジンがかかり、エンジンパワー+モーターの走行に移ります。
ここで感じたのが、とても静かでエンジンの再始動とストップを繰り返しているのが意識しなければ全くと言ってもいいほど分からない...ということでした。
VQ35HRってかなり野太いサウンドで低回転でもかなり響くのが良くも悪くも特徴のユニットです。
フーガの時がそうだったんですが、低負荷時の走行でエンジンの始動/ストップが割と分かるもので、充電状態や気温などによっては忙しない印象を持つものでした。
それが今回ほぼ無音で空気に徹するようなものになっていて、メーターを見ていなければわからない程までになっています。
BMWの5シリハイブリッドもそれなりに静かではありますが、エンジンの始動やストップはわかりやすいものです。
ちょっと強く踏んでも、すっとエンジンが立ち上がってそのまま加速体制に移行するので普通の静かなクルマといった感じですね。
こういうのがスカイラインらしいか...と言われたらちょっと疑問が残ってしまいますが(´Д`;)
やっぱりクーペや先代3.7リッター仕様みたいに、低回転でも野太いサウンドをガンガン伝えてくるあのスポーティな感じを期待しちゃうとちょっと物足りなさを覚えるかも...です。
でもパワフルさを見れば先代3.7リッター以上のもので、5リッターV8エンジン並みのパワー感があります((((;゚Д゚))))
エコモードではアクセルレスポンスをかなり穏やかにするのでノーマルモードで街中を流すと、とにかくトルク感が半端ないです。
唯でさえ3.5という大排気量+モータートルクなので、どんなシーンでも余裕綽々の走りです。
ちょっと速度を上乗せさせたい...と思って反応してくれるかどうかぐらいの微妙な踏みたしでも想像以上にスーっと加速してくれるし、きつい上り坂でもエンジン回転が2000回転も回らないぐらいでグイグイ登れます。
街中では常に余力がありすぎて...な感じですね。
高速道路並みに流れの早いバイパスの側道からの合流もペダルに足をちょい乗せで何とでもなるという余裕...(´Д`;)
逆に半分も踏んじゃうと周りの流れを一瞬で置き去りに出来てしまいます((((;゚Д゚))))
BMWの直6ターボハイブリッドでもここまでの余裕感はなかったはず...
車も温まり、慣れてきた頃に全開加速もしました。
ドライブモードはSport、ミッションは完全シーケンシャルの本気モードです。
発進では、トラコン介入しているにも関わらずガガガ!!!とリアが暴れます(ノД`)
2速に入ってもトラコンの警告ランプがチカチカしっぱなし...
Dレンジでフル発進すると、何故か上手い具合にトラクションがかかります。
全開で発進した瞬間にギャァァーーーーと思わず言ってしまうほどの物凄い加速....
踏んだ瞬間にモータートルクが立ち上がり、エンジンも大排気量スポーツの本領発揮と言わんばかりの物で、ヘッドレストに頭が叩きつけられてシートに沈み込むぐらいの鮮烈な加速が襲いかかってきます...
高回転が得意なエンジンと極低速~低速が得意なモーターが上手い具合にお互いを助け合うような物で、踏んだ瞬間からレッドゾーンまで超がいくつも付く位の圧倒的なパワーです((((;゚Д゚))))
さっきまで静かだったエンジンもスポーツ用HR型らしいコォォォォォォォン!!!!!!!という野太くて乾いた音をかなり響かせます。
純ガソリン用よりもレッドゾーンが500回転低く設定されていますが、7000回転まで一瞬で吹けきる物で大排気量NAならでは..そして日産VQならではの豪快なフィールがしっかりと残されていました。
ハイブリッドになってさらに過激に、暴力的になったこのパワーは凄まじすぎます...
高速の合流の中間加速も踏んだ瞬間にえぇぇ....!?と思わず引く位のパワーを叩きつけてきます。
先代3.7リッターの中間加速は怖いと直感で感じるぐらいのものでしたが、今回も相変わらず...いやそれ以上のパワフルさをぶつけてきます(((゜Д゜;)))
モーターの立ち上がりもスゴイので踏んだ瞬間にドン!!ときたかと思いきやエンジンで思いっきり持ってかれるというもので、BMWのハイブリッドよりも断然速いし、レクサスの3.5ハイブリッドよりも過激で危ない香りします...
純ガソリン車で言えば、同じ位の大きさで考えると4.7リッターV8ターボのメルセデスE550よりも...スポーツカーで考えればポルシェの991カレラよりも速いかも((((;゚Д゚))))
回転域などの条件を上手く合わせられさえすれば、レクサスIS Fにも食いついていけるんじゃないでしょうか...
スカイラインはハイブリッドになっても、高級車になっても他のスポーツセダンどころかスポーツカーをも蹴散らすのは変わらない....といった感じでしょうか。
それ故にリアには堂々と日産とスカイラインのエンブレムを装着して欲しかった...
この車にはツインクラッチ付き1モーター一体型7速ATとの組み合わせとなります。
このトランスミッションはトルコンの代わりにクラッチ付きの電動モーターが組み込まれたものです。
モーター単独走行の際は第一クラッチがエンジンとミッションを切り離しエンストさせ、モーターのみが動力を伝えて走行します。
エンジン+モーター走行では第一クラッチがエンジンとミッションを繋ぎ、第二クラッチで7速トランスミッションの発進、変速を行うというものです。
普通のトルコンとは違うので、少なからずフィーリングは違います。
でも悪い方向ではなくトルコンのレスポンスの悪い部分が一切なくなった進化なので、ATでありながらもアクセルに対してのレスポンスや変速レスポンスは相当いいです。
ハイブリッドという性格上、50km/hぐらいで普通にエンジンが回っていてもエンストしたり再加速ではいきなり3000回転スタートなどの過酷な制御が必要とされて、似た構造のメルセデスのハイブリッドはギクシャクしがちのモノになってしまいE400ハイブリッドは違和感だらけ...と聞きます。
モーター内蔵のトランスミッションの難しいところがソコなんですが、ギクシャク感などは全く感じません。
先程も少し書いたようにメーターを見ていないと分からないぐらいスムーズで空気に徹するような静粛性と制御なので、意識することはまずありません。
この辺もフーガやシーマよりもさらにスムーズになっていて進化しているなぁ...と思いました。
40km/hからブレーキも何もせずに惰性で走るとそこでエンジンがストン...優しく踏むとモーター走行..そこから再始動の振動やパワーのムラが分かりやすいようにジワジワとアクセルを踏み多してエンジンを再始動させてやっても全く雑な振動やギクシャク感が出てきません。
BMWはじめ、メルセデスやアウディ、ポルシェなどのドイツ系の欧州車が似た構造を持ち、好んで使う方式のHVシステムですがこのあたりの制御は日産のユニットが一番進んでいる印象です。
乗り心地の方はというと、今回のスカイラインの肝の1つとも言えるダイレクトアダプティプステアリングをはじめ可変減衰サスなどハイテク装備満載のグレードだったので書けるネタはありますww
今回、世界初となるダイレクトアダプティプステアリングと名付けられたステアリングバイワイヤはその名の通り、従来のシャフトで物理的に繋がれているステアリングギアボックスではなく、電動アクチュエーターを使って電気信号でステア操作をする、つまりシャフトで繋がってないステアリング機構という「なにそれ!!?」的なシステムです。
これはハンドルからフロントアクスルまで繋がっていないのですヽ(´Д`;)ノ
前からある技術で言いかえれば、電動スロットルバルブに似たようなものでしょうか。
なのでステアフィールが未知のものなのですww
一番衝撃だったのがキックバックが全くないところでした。
不整路面のところを走っても轍のうえを走ってもハンドルが全く取られない...
ハンドルが取られると感知した場合はCPUで制御して自動的に舵修正、物理的につながらないハンドルには何も伝わらないというものです((((;゚Д゚))))
どんなによくできたパワステの車であっても轍の上では力を抜いてハンドルに触れる位の力で握っていればハンドルが取られてしまうのは当たり前のことですが、このスカイラインにはその当たり前が通用しない...
普通にからだではゴツゴツとキックバックが来るぐらいの振動を感じているのにハンドルには全く力が伝わってこない...
慣れるまでは気持ち悪いですよ(;´∀`)
これ、かなりのウェット状態や雪道での感覚が物凄い気になりますね。
そして中立付近が過敏すぎるかなぁ...と感じました。
どんな車でもまっすぐ走っているようでもドライバーは無意識のうちにハンドルは僅かながら左右に振れているモノです。
それによる違和感をなくすためにどんな車も中立付近は僅かながら不感帯というものがあります。
簡単に言えば遊びというものですね。
それがこのスカイラインは、まっすぐ走っていても小刻みにピクピク...と向きを変えるような動きが伝わります。
遊びが全くないのかな...というもので、まっすぐ走っているつもりでも無意識のうちにハンドルは小刻みに左右に僅かに動かしているんでしょうね。
その動きがクルマからダイレクトに伝わって来るので、場合によっちゃ乗りにくい...となります。
でも従来の電動可変パワステ以上に自由が利くといった側面もあり、スポーツモードとエコモード時ではアシスト力は勿論の事、切れ角まで全く違います。
そして速度を上げていけば、同じハンドル角でもタイヤ切れ角が大きく変わるので街中~中速域ではロックトゥロック2回転のクイックステアですが、高速域では運転しやすいようにハンドル切れ角に対してタイヤ切れ角を少なく設定しているので、スムーズなレーンチェンジも容易にできます。
ちょっと攻められるスポットで全開で行ってみると、Sportではかなりずっしりとしたアシストで両手でしっかり切らないとちょっとしんどいぐらいです(;´∀`)
でも操舵感の違和感などは全く感じず、ハンドル切れ角とタイヤ切れ角の関係も自然なクイックさになっていて、切り返し時のアシスト量や反力感は違和感ないものでした。
現段階ではこのステアリングバイワイヤは始まったばかりの発展途上の技術とも言えるので違和感もありますが、熟成していけばこの先、走りの感覚に大きな影響を与える技術なので日産にはこれからも頑張ってもらいたいモノです。
極端なことを言ってしまえば今まででは不可能な素早い動きやハンドルは右に切ったのに車は左に曲がるなんて事もできてしまう技術なのです...
今回試乗したタイプSPは可変減衰ダンパー付きのサスが組み込まれています。
ドライブモードに連動して減衰力が変わります。
ノーマルやエコモードではかなりしなやかな脚で、19インチのスポーツセットとは到底思えない快適なモノです。
恐らく例のハンドル機構も一役買っているのか、40タイヤという扁平タイヤながらも快適性は全く損なわれません。
この快適性は先代トップグレードだった370GTタイプSPとは比べ物にならない物で、フーガ並みに静かで優しい乗り心地と言えるものですヽ(´Д`;)ノ
可変減衰なので、当たりは柔くてもフワッと来ない物なのでフワフワの不快感も全くありません。
ドライブモードをSportに入れるとハッキリと変わります。
正直やりすぎじゃない!?と思うぐらい引き締まっていますヽ(´Д`;)ノ
他のスポーツセダンが気持ちスポーティという感じになるのに対し、これは本気スポーツに近い脚に変わりますw
スポーツモードに入れておくとゴツゴツ感はかなりあります。
でも可変減衰らしい感じで、突っぱね感や揺すられ感はそこまで感じませんね。
今回のV37では現代版HICASの4輪アクティブステアの搭載は見送られましたが、先代アクティブステア車並みのクイックさがあって一癖あるステアリングもここでは本領を発揮して、ネットリずっしり重い特性とクイックステアで正確無比といった印象を受けます。
このバイワイヤはキックバックをなくすだけでなく、今までの物理的に限界だった応答のすばやさとキレのある動きを実現できたということですが、確かにメチャクチャ動きは速い印象を受けます。
直線番長とは言わせない!というのが伝わってくるかんじですなヽ(・∀・)ノ
V36の時もそうでしたが、大きさやキャラ的には疑問だらけで今回に至ってはもう「スカイライン」を無理して名乗らなくても...と思ってしまうほどでしたが、乗ると紛れもなくスカイラインだ...と納得させられます。
ハイブリッドになってもレザーシートが似合う大きいセダンになっても走ればスポーツカーなんだな...と思ってしまう物でした。
すました顔しながらも中身は相変わらず本職スポーツカーをも蹴散らす化け物です...
今回ステアリングバイワイヤなど世界初の飛び道具も数多く搭載されて、まだ発展途上ではあるものの久々に懐かしい技術の日産を感じる車でした。
今まで積み上げてきた経験に加え今回は技術力を武器に世界とやり合おうという想いは感じられます。
V36は初期350GTと後期370GTでは中身が別物!?という位進化していました。
これも絶えず進化してくれれば数年後には真面目に欧州メーカー以上のFRセダンになる日が来る予感がします。
あとはもう2回り小さいFRスポーツセダンだったら...もしくは電動レザーシートも追従走行のハイテク装備なんかいらないし、せめてもう少し手の届きやすいバージョンを追加してくれ..と思うのは私だけじゃないはず?.....