非貫通タイプのネジ穴をリコイルしてみる

実は前回のバンテージ巻きエキマニ交換で体調不良も手伝ってカボルトがナナメのまましめてしまい・・・ヘッドの一番奥のネジ穴をやっつけてしまいました。
画像では分かりにくいですが、内部はもはや地獄絵図・・・(涙）

強引に締め付けてみてとりあえずは排気漏れしなかったので闇に滅そうと思ったら、今回エキマニ交換２ndが発生したために修正もセットですることになりました。

我らが味方のリコイル先生です。今回はM10-1.25ノーマルタイプです。下穴処理の要らないパイロットタイプの方が楽だったかな？？

皆さん見たことはあるかもしれないけど、微妙な位置付けの工具であり、値段も安からずなのでなんともアレな工具です。
過去に何度か使用してますが修正されたネジ穴は確かに完璧に直り、しかも修正部がアルミなどの場合は間違いなく強度が増します。

ホントはこんな工具を使用するような状態にならなければ良いんですが・・・

本来リコイルは貫通したネジ穴の方がやりやすいんすけど、ファクトリーギヤに相談してみたら、切りくずと折れたタングさえしっかりできれば使用できる・との返答でした。

ドリルでネジ穴をさらうんですが非貫通なので実際に入るボルトの突き出し量を測定し、それよりも短くリミッターを設定しましょう。

終わったら内部を針金等の細いものでグリグリして、奥に詰まった削りかすを出し、仕上げにラスペネ等の潤滑剤を大量投与して洗浄。

さらにリコイルの専用タップをかけます。

やはり非貫通なので削りかす対策に３６０度回転したら一度外し内部洗浄・・・を数回繰り返しました。

こんな感じで下穴の処理は完了です。
使用したドリルは、推奨は10.25ミリ。でも一番近い10.00ミリのドリルしか用意できませんでした。

アルミ相手だからなんとかできたって感じですかな。でもリコイル専用タップも切れ味が良いです。

リコイルを付属の治具にセットし、先ほどの穴に垂直に入れていきます。

これで処置完了です。なかなか良い感じ。

最後にタングを折って撤去・・・するつもりが救出できませんでした。

苦肉の策で考慮したのはボルトとスタッドボルトの位置変更です。ささる量が異なり、スタッドボルトの方が結構短いです。

配置を変更してそこにスタッドボルトを入れて封印！折れたタングの逃げ場を考慮してもうそのまま闇に滅することにします。さすがにこれならば何も支障ないですからね。

リコイル化した方がスタッドボルト取り付け時の感触が良くグッと締まります。既存のアルミ穴は弱弱しい感触で、少しでもオーバートルクしたら逝きそう。