
昨日、「第二回エスク道」の帰り道、あわや大惨事という事態を引き起こしてしまいました。日頃からの愛車の整備に問題があったことが原因です。エスク道のHPではえらそうな事を書いていますが、四駆乗りとして、また自動車の運転者として、とても恥ずかしく思い、自己嫌悪に陥っています。皆さんには、「反面教師」として参考にして頂こうと思います。
事が起こったのは、くろかんノマドさんとしげっち君の二人と諏訪で別れた後、塩尻峠を超えて長い下り坂を快調に走っているときでした。
ブレーキを踏んだ拍子に、左側から「カンカンカン・・・」という打音が聞こえてきました。軽いショックを伴っているので、すぐにクルマの異常だと分かりましたので、すぐさま速度を落とし、間もなく見えてきたチェーン装着場に入り点検を始めました。
打音は、左側の前側から聞こえているような気がしたので、まずは左前輪の締め付け具合、次にドラシャやサスペンション部分のガタを調べます。エスク道では雨にやられ、かなり水分を含んだ重い雪の中で四輪チェーンを巻いて無理をしていたので、特に駆動系がやられてしまう可能性は大きいのです。しかし、最初の点検では何も発見できませんでした。
雪中走行をすると、車体各部にこびり付いた雪の塊がいたずらすることは良くあります。主な所では、ホイルにこびり付いた雪の塊によって、ホイルバランスが大きく崩れ不安定な走行になってしまうということも経験しています。
もう一度、少しだけ走ってみると、やはり音とショックは消えず。なんとなく、駆動系のどこかのバックラッシュのような感じ。私は完全に、下回りの雪を疑い始めました。下回りに詰まった雪が走行により溶け出し、今頃になっていたずらを始めたと・・・。
もう一度、次のチェーン装着場に入り(幸いな事に塩尻峠はチェーン装着場や休憩場がたくさんある)、下回りを覗きます。良く見ると、トランスファーケースとケースの下側のメンバーの間に雪が詰まり、その中をペラシャが貫通しています。この為に、バックラッシュが起きているのではないか?
そこで、前側から長い棒で雪の塊をつついて落とし、再び走ってみるもののまったく症状は消えません。
今度は広めの駐車スペースに入り、ホイルの締め付けを疑った私はジャッキアップをして左前輪を一旦外し、着け直しました。左後輪はあまり疑っていなかったのですが、念のためガンガンと激しく何度も蹴飛ばして見たところ、特にガタはなさそう・・・。
しかし、この事があとであわや大惨事という事態を起こしてしまいます。
左前輪の着け直しでも症状は治まらず、ここで天才メカの意見を仰ごうと、PS4X4さんの携帯にかけてみるも留守電・・・(T-T)
この時点で、下回りに入り込んだ雪の塊のいたずらだろうと完全に疑っていた私は、「ゆっくり走って帰り、自宅でゆっくり見てみよう」と思いました。或いは、雪のせいならば、途中ですっかり溶けて症状も治まるかもしれない。
で、ゆっくりと走り始めます。すると、今まで出ていた打音、ショックはなりを潜め、すっかりとスムーズになっていました。少しだけ速度を上げてみると、全然スムーズ。ああ、これは治ったかな?・・・と思った瞬間、激しいショックが私を襲いました。今までのショックとは比較にならないほど大きなショック。今まではどちらかというと車体の前部~中間あたりを疑っていましたが、実は後ろ側だったんだとすぐに分かりました。
「しまったーーーっ」と思いながらゆっくりと速度を落としましたが、音とショックは更に激しさを増し・・・。エスクは蛇行を始め、私はそれを押さえ込むのに必死になりました。色んな思いが、走馬灯のように頭の中を駆け巡ります。どうやって大惨事を防ぐか、どこにクルマを止めるか、どうやって家に帰ろうか・・・。
数秒後、「ガッコーン」という大きな音と共に、後ろ側が落ちました。その瞬間は、「すわ、ホーシングが抜け落ちたか??」と思わせるほどでした。が、すぐに左後輪が外れたのだと気がつきました。
幸い、後のクルマは、明らかに挙動がおかしな私からかなり離れた位置をゆっくりと走行中。私の前には、歩行者や他のクルマはなし。一瞬、「良かった・・・」と思ったのもつかの間、対向車のドライバーの顔が激しく引きつるのが目に入りました。そして、その対向車の前を横切る黒い塊も・・・。
しかし、本当に幸いな事に、外れたタイヤは誰にも、どこにも当たらずに反対車線の向こう側の土手の中腹に落ち着いたようです。
必死の思いでエスクを左側の狭い路側帯に停めた私は、胸をなでおろしました。もしあのタイヤが、人に当たっていたら・・・。対向車の窓を突き破り、中の乗員に当たっていたら・・・。おそらく、こんな日記など書いている私はいなかったでしょう。
なんとか外れたタイヤを回収して着け直しましたが、スタッドボルトの一本がダメになっていました。もちろん、ナットは全て紛失してますので、スペアタイヤから一個、他のホイルから一個ずつ間引きしました。狭い路側帯でのジャッキアップは不可能でしたのですが、幸い20cmほどの縁石の上は広い緑地帯になっていましたので、トランスファーを4-Lにしてむりやり乗り込み、作業を行いました。その足でゆっくりと、来た道を戻りPS4x4さんの工場へ向かいました。
着信履歴を見たPS4X4さんが、折り返し電話を下さったので、アドバイスに従い作業を行えました。
おそらく、第一回エスク道でスタッドレスとジープサービスを入換えて走ったときに、締め付けが甘かったのでしょう。その後、タイヤを蹴飛ばして点検する事はあっても、ナットの締め付け具合まで点検する事はしていませんでした。
そこに、富山のSポイントでのクロカン遊び、今回の雪中と、二週続けてクロカンを行った事が、ナットの緩みを大きくさせたのだと思います。
特に、重い雪についた深い轍を四輪チェーンでグリグリ走行するのは、ホイルにかなりの負担をかける行為だと思います。その辺を分かっていながら、事後に点検を行っていなかった。
四駆乗りとして、まったく恥ずかしいことでした。
Posted at 2004/03/01 15:13:29 | |
1号車の話 | 日記