山手線が今年で50周年

先日、といっても結構前ですが、テレビで「山手線が今年で50周年～」とかやってました。
山手線が開業した年をどの時点とするかでいくらか前後しますが、いずれも戦前なので「は？　今更50周年？」と思いましたが、今年で50周年というのは「色」が50周年という意味だったんですね・・・






「まあるいみどりのやまのてせん、まんなかとおるはちゅうおうせん～」という、某家電量販店の歌にもあるとおり、現在山手線の色は”うぐいす色”と呼ばれる黄緑色（正式名称は国鉄標準色黄緑6号）ですが、この色の電車が山手線を走り始めたのが50年前の1963年（昭和38年）、東京オリンピックや東海道新幹線の開業を翌年に控え、高度経済成長期を謳歌していた時代でした。

この黄緑色の電車こそ、後に3400両あまりが製造され通勤電車の代表格となる103系でした。
当時山手線には茶色い旧型電車（72系等）の他、黄色い101系の投入が進められていましたが諸般の事情により101系が本来の性能を発揮できていなかったことから101系の改良型として103系が開発され、その投入第一弾に山手線が選ばれました。
その際投入された103系の試作車900番台が黄緑色に塗られて作られ、翌1964年から本格投入された103系一次量産車も黄緑色としたため山手線のラインカラーは黄緑色と制定されました。
この103系は改良を加えながら1980年代まで製造され、山手線でもATCや冷房の導入などにより新車の投入や他線への転出を行いながら1988年、国鉄民営化直後まで活躍を続けました。
そして最初の103系、さすがに試作車900番台は国鉄時代に廃車解体されてしまいましたが量産車第1号であるクハ103-1は国鉄時代に関西へ転属し2011年春まで活躍を続け、現在でも吹田工場内で保存を前提に保管されています。

ちなみに、山手線の103系投入に伴い、黄色い101系は総武線（現在の総武・中央各駅停）へ転属したため、総武線のラインカラーが黄色に制定されています。

それから半世紀、車両は変わりましたが色は変わらず現在でも使われ続けています。


※もし、山手線が黄色いままだったらどうなっていたんでしょうね～