ハコスカを電動パワステ化①

トリトンさんの希望によりハコスカ（KGC10）の電動パワステ化を行うことにしました。
パワステ本体は某オクでよく出品されているものです。
過去に出品者さんと取り引きがあったので、事前にネットや出品者さんから情報収集。

それなりの時間が必要だと思われたので、仕事が空くのを待って入庫をお願いします。

まずはコラム周りを分解しノーマルをよく観察。
あらゆる箇所でオフセットや角度調整があるので、この時点で容易ではないと判断できます。

まずはノーマルのステアリングシャフトを外します。
ギアボックスを外しエンジンルーム側からシャフトASSYを抜きます。
エンジンルームに空間が多いので、外すのは意外に楽です。

並べて観察と寸法取りを行います。
寸法を測って、中間シャフトは出品者さんに作成を依頼します。

他の部品の製作の打ち合わせにシャフトとパワステを持って某工業所さんへ出向きます。
本来は何でも内製で作れるのが理想ですが、下手な工作を苦労してやるより、その道のプロに依頼した方が早くて綺麗に出来ることも多いです。
ただし、図面を書いたり材料の指示などを的確に出す必要はありますね。

とりあえず大体の場所を手で持って決め、ブラケットの形状を頭でイメージします。
どう考えても本来の位置よりシャフトが通る場所が低くなりそうです。
少しでも上げて付けたいので、干渉しそうな部分を切除します。
これでも純正のシャフトよりは少し低い位置となってしまいますが、何とか収まりそうです。

中間シャフトが届いたので、仮組みで吊ってブラケットの寸法取りと形状の決定を行います。

ノーマルに戻してスケッチを描いたりと何かと大変な作業でしたが、ここでミスは出来ないので手間は惜しめません。
上下左右色んな場所でオフセットがありましたが、右脳と左脳を頑張って使います＾＾

ブラケット用に図面を作成。
コラム周りの部品と共に作成を某工業所に依頼。

一連の作業の中でここまでが一番大変でした。

出来てきた製作途中のブラケットを仮組みし、シャフトの角度を調整。
ここの角度調整でハンドル位置が決まりますから、ウチの仕様だと任意で角度を設定できます。
旧車はノーマルのハンドル径が大きく、シャフトが立ち気味ですからね。

空いた時間に電気の配線と車速センサーの取り付けを行います。

強度を上げる為の三角のプレートと追加の穴開けを行ってブラケットを仕上げます。
寸法取りがうまく行ったお陰で位置の狂いもなく狙い通りの場所に収まりました。
車両側への固定は純正の穴を利用し４点留めをギリギリ再現。

同時進行していたコラム周り用のパイプもチェック。
全ての部品が純正そのままに付くように作成しています。

パワステ本体のシャフトなどにも穴開けや切削を行いハンドルロックを使用できるようにしました。