「オートモビルカウンシル」2020、イギリス車を紹介します。
今年はコロナ禍の影響で全体的に出展が減っており、当初参加が予定されていたアルヴィス正規代理店の明治産業も参加を見合わせることに。
アルヴィス、また見たかったなぁ…
今が非常時であることを実感します。それでも多くのメーカーやショップが精力的に、じつに魅力的なイギリス車を展示していました。とても嬉しいことです。
== マクラーレン ==
620R(2020年)
マクラーレン620R。メーカー曰く、公道走行可能なレーシングカー。

本邦初公開です。というか、このショーで初お披露目。メーカーのニューモデル発表の場にこの展示会が選ばれたわけですね!

3.8リッターV8ツインターボ、620馬力、0-100km/h加速2.9秒。大型リアウイングはカーボンファイバー製。国内価格3,750万円、すでに完売(汗)
モノからしたらむしろ安いんでしょうね。
720S(2020年)
現行マクラーレンの中核「スーパーシリーズ」、その「720S」

720馬力だから720S、でしたっけ…620Rより、こちらのほうが高価ですが、並べてみるとそうは見えなかったりします。

シルバーのボディカラーがなんとも控えめというか、とても上品に見えます。
GT(2020年)
こちらはグランドツアラーとしても設計された「GT」、シンプルなネーミングです。

マクラーレンは他のブランドと比べ上品で紳士的な印象。イギリスだけに…というのはひいき目に見すぎでしょうか。

個人的には、路上で無意味にパフォーマンスをひけらかしたりするようなオーナーが極めて少ないと思っています。ってそれ以前に見かける機会自体少ないのですが(爆)
== アストンマーティン ==
DBS ヴァンテージ(1969年)

2年前に出品されていた車と同じでしょうか?

2年前はアトランティック・カーズからの出品でしたが、今回はオートダイレクトによる展示です。

ともかく、とても貴重な一台です。この時代のアストンって独特の雰囲気がありますね。アメリカ車風でもある。
ヴィラージュ ヴァンテージ V550(1994年)
こちらはアトランティック・カーズからの出品。

語弊があるかも知れませんが、獰猛で、どこか野蛮な印象です。英国紳士って上品な振る舞いの中にも野蛮さがあるって言いますよね(って誰が言ってるのか?w)

ジェームズ・ボンドですかね(笑)
野蛮さを秘めているっていうのはこのブランドの魅力の一つなのかも。
== ジャガー ==
I-PACE(2020年)
今年はジャガー・ランドローバー・ジャパンがブースを構えていました。そこには、この魅力的なレッドに塗られたI-PACEが。

高級SUV市場に参入したジャガーですが、同グループ内のランドローバーとうまく差別化できていると思います。

って、隣には真っ白なレンジローバー・スポーツP400eがあったのですが、配られていたノベルティをもらうのに一生懸命で、ついスルーしてしまいましたorz
XJ-S 4.0 クーペ(1994年)
ジャガーはここにも。「MOTOR Logic Company」出品のXJ-Sです。

非常に魅力的です。地味かと思いきや、かなりの注目を集めていました。ショー2日目にしてすでに売約済みでした。

この濃いスモークのリアランプ。これで純正なんですよね。

ふと思ったのですが、この時代のXJ-Sってワイパーの停止位置が年式?によって運転席側だったり助手席側だったり、まちまちな気がします。なにか理由があるのでしょうか?
== ランドローバー ==
レンジローバー Nostalgic Style(2003年)

レンジローバー専門店「RANGERS」から、面白い1台が。3代目レンジをベースに、初代へと外観を似せたカスタマイズカー。なかなか良い雰囲気が出ています。

リアはこの通り。さすがに内装の変更はありませんでした。
レンジローバー Burgandy Edition(1991年)

こちらは、その隣にあった初代レンジローバー。ヘッドライトはLEDに換装。左右で13万2,000円とのこと。ディフェンダーにも付くそうです。

バーガンディなだけに、内装はこの通り。

高い着座位置に低いウエストライン。いわゆる「コマンドポジション」ですね。見晴らし最高!

リア周りはシンプルそのもの。上下2分割式のリアゲートは使い勝手が良いでしょうね。
レンジローバー 4.0 HSE(2001年)

「BRITISH LABEL」ブースでは、2代目と3代目レンジローバーが。まず濃紺の4.0 HSE、この紺は良い色ですねぇ。イギリス車らしい。
レンジローバー 4.6 HSE(1999年)
こちらの白も良い。真っ白ではなく、クリームがかった白。BWM MINIの白もこの系統です。それにしても、2代目レンジってもう20年前なんですね。

初代と比べると評価の低いモデルでしょうか?個人的にはこのスクエアなスタイルはとても好きです。初代のイメージをとても上手にモダナイズしていると思います。

2代目レンジローバーといえば、個人的にはS.キューブリックの遺作「アイズ・ワイド・シャット」を思い出します。トム・クルーズ扮する主人公が乗っていたのはダークグリーンの2代目レンジ。キャラクターにぴったり合った選択でした。
レンジローバー 4.6 HSE(1999年)
3代目です。

3代目、最近めっきり見かけなくなってしまったように思います。やはり、みなさん新しい車に買い換えてしまいますよね。残念ながら、この年代の車はあまり残らないように思います。
== ロータス ==
エラン シリーズ3 FHC(1967年)

愛知の「ACマインズ」から。

ライトブルーの美しいエラン・クーペ。そのまま乗って帰ることができそう…

装備も充実していて、この車にはETCも付いているそうです。
エキシージ・スプリント(2009年)

ここのショップさんはショーの常連。いつも、とてもシンプルな展示です。でも並んでいる車は毎度スゴイのばっかり!

いろいろな年代やメーカーの貴重なイギリス製ライトウェイトスポーツを一堂に展示。このエキシージも希少車ですよね。乗ったことないので想像ですが(汗)、さぞがしよく曲がるのでしょう。
== MG ==
TA Q-Type(1936年)

派手な演出なんてしなくても、車自体がスゴければいいんですよね。車の展示会ってそもそもそうだったんじゃないかな。

この作り込み、仕上げ。この値段も当然だろうという感じ。

小さい車ですが存在感はデカい。

この記事を書きながら、「もうちょっとじっくり見ておけば良かったなあ」なんて思っています(笑)
== モーガン ==
4/4

こちらのモーガンもACマインズから。

エンジンはフォードの1600cc、トランスミッションは5MT。このモデルはすでに生産終了ですが、これは最終入荷の「新車」だそうです。

急がないと、売れてしまいますね…

雰囲気のあるポスター。ハンドビルド・since・1936…

ヴィンテージサイクル!
== AC ==
グレイハウンド・ブリストル(1959年)

「ガレージイワサ」による出展。ブリストル製のエンジンを積んでいるそうです。

少し調べたのですが、1959年から1961年に、わずか82台のみ生産されたとのこと。その1台がここにあるわけです。もうちょっとアピールしても良いと思うのですが…

「分かるヤツにだけ分かればいいんだよ」的な、突き放したようなところもこの展示会にはあるのかも知れません(汗)
== デビッド・ブラウン・オートモーティブ ==
MINI Remastered Limited Model
よみがえった旧Mini!

デビッド・ブラウン・オートモーティブは、イギリスのコーチビルダー。私は全く知りませんでした…その会社が作った、ミニ・リマスタード。

社名の由来は創業者の名ですが、アストンマーティンの「David Brown」とは別人。とはいえ、なかなか奇遇な同姓同名ですな。

ボディはアルミニウムで新規に作っているそうです。旧Miniを特徴付ける、Aピラーからフェンダーアーチに伸びる雨どいは無くなっています。

エンジンは、今のものに載せ替えるというようなことはせず、旧Miniの1275ccをイチから手作業で組み直しているとのこと。出力も30%アップしているそうです。内装も豪華に仕立てられていますね。ちょっと日産フィガロを思い出しました。

このブルーと白のデモカーは限定車「DAY TRIPPER」。価格は1,600万!

日本での取り扱いは「ホワイトハウス」で。旧いスタイルを現代の技術で…というのはある意味ありがちな感じですが、ここまで徹底されるとたいしたモノです。ただ、お値段もたいしたモノなんですよね。
ほかにも、こんな車があるというのを知りました。スピードバックGT。

ベースはジャガーXKR、スタイルは1960年代のアストン。「David Brown」という名前がなおさら誤解を招きそう(汗)
値段は邦貨で8,000万円以上とのこと。実車を見てみたいものです!
←次回はイタリア・フランス車などまとめてアップします。