
オートモビルカウンシル2018、今回はイギリス車編です。
去年のブログでも書きましたが、古いイギリス車の持つ「人間への近さ」。これはライトウェイトスポーツカーから最高級車まで変わりませんね!本当に、車好きとして惹かれるものがあります。
== ロータス ==
セブン シリーズⅠ(1960年)

イギリスのライトウェイトスポーツカーって言えばコレですよね。

60年近く前からずっと!

現在のケーターハム・スーパーセブンの原型なわけですが、見た目はほとんど変わらない印象です。
イレブン(1957年)

なんとか乗れそうな(?)セブンと違い、こちらは「絶対ムリ」(笑)

あまりにストイックすぎて何が何だか(笑)

とはいえリアから見るとグラマラスで、どこかジャガーDタイプにも似ています。
23B(1963年)

これはさらにストイックで…稀少で…

走るためだけに造られた、という感じ。

ぺったんこです。
コーティナ マークⅠ シリーズⅡ(1963年)

いっきに近代化!(笑)
それにしてもマークⅠとかシリーズⅡとか、イギリス車の命名法ってわかりずらいんですが、なんか優雅でイイですね。トヨタは「マークⅡ」だけ頂戴していますが(笑)
エスプリ(1991年)

中も外も真っ白な、北米仕様のエスプリです。個人的に、これを手に入れたなら前後のサイドマーカーは取り外したいところです(と、夢想w)

この内装は総張り替えとのこと。仕上げはとても良かったですね。にもかかわらず、500万円以下の値付けでした。
== BAC ==
MONO(2018年)

新車のMONOです。去年も2017年モデルが展示されていました。MONOなだけに一人しか乗れない…カーボンボディ…価格は2,500万円以上…何もコメントできません(笑)

ってかイギリス人って今も昔も本当にこういうのが好きなんでしょうね。「公道を走るフォーミュラーカー」、300馬力以上で重量は600kgもありません。快適装備も何もありません(笑)
== ランドローバー ==
レンジローバー

今回、初代レンジローバーの3ドアモデルが出展されていました。今年は3ドア推しでしょうか?これは1973年モデル。

これは1982年。

初期~中期の初代レンジローバー3ドアは、とてもシンプルでスポーティでした。年を経るごとにレンジローバーは高級高価格路線を邁進しますが、それは「素の良さ」があったからこそ成立したのだと思います。
ディフェンダー

ランドローバーと言えばこんな厳ついディフェンダーもありました。詳細がよく分からないのですが、ディフェンダー90がベースの「Ultimate V RED LABEL」というスペシャルモデルのようです。

豪華な赤内装と、軍用車のような厳つい外観の組み合わせ。とても魅力的でしたね。

この車が引っ張っているのはコレです(笑)
== ジャガー ==
XJS コンバーチブル(1987年)

XJS、バブル時代に都内でよく見かけた記憶があります。

華奢ですが、とてもエレガント。この優雅さ、今後はもう生まれないのでしょうね。

前期型の三角形リアランプ。魅力的です。これ、光り方が独特なんですよねぇ…
デイムラー・ソブリン 4.2クーペ(1977年)

XJ(シリーズ2)ベースのクーペ。XJS登場まで、数年間生産されたのみです。

このスポーティなスタイリングはまさに「ジャガー」!

しかもそのデイムラー版。これはスーパーレア!

XJサルーンのショート版をクーペ化しているだけに、後席にも余裕がある印象です。
デイムラー・DS420(1980年)

ジャガーに吸収されてからはバッジエンジニアリングに甘んじていたデイムラーブランドでしたが、このDS420はデイムラー専用のリムジンとして登場しました。エンジンはジャガー共通の4.2リッター直6エンジン。リムジンとしてはずいぶん高性能です!

そのスタイリングは威厳に満ち、隣のシルバークラウドⅡにも決して引けを取りません。

それでいてイカツさ一辺倒ではなく、どこかユーモラスで親しみやすい印象もあります。後席に座る人物の人柄すら表現している印象。こういう高級車…今後はもう登場しないのでしょうね。
こちらは言わずと知れた
ダブルシックス

1992年式ですから最終モデルですか。この小さなリアランプは本当に素晴らしい。
==アストンマーティン ==
DBS スーパーレッジェーラ(2018年)

今回、メーカー公式ブースにて最新モデル「DBS スーパーレッジェーラ」が!
ベースはDB11、個人的にはベースのままで充分じゃないかなんて思いますが(笑)

この迫力はタダモノではありません。これからの時代、スーパースポーツのフラッグシップを張るにはこれくらいでないと通らないのでしょうね。
DB6 Mk2 ヴォランテ

で、隣にこのスーパーレアなヘリテイジカーを置くというのが心憎い。

わずか38台のみ!
2003年の
DB7 ザガートと、1967年の
DB6 MKI
DBS ヴァンテージ(1969年)
2台並んだ色違いの
ヴィラージュ ヴァンテージ V550、ともに1994年式。お値段も同じ3200万円!

今まで滅多に見たことのないアストンを堪能できました!

こちらはアストンマーティンの販促カバンですか。
== ベントレー ==
ショーの常連、ワクイミュージアムは歴代ベントレーのGTモデルをずらりと並べる趣向。
4 1/2 ブロワー(1929年)

しかも、その中の1台は…
ラ・サルト(2018年)

これです。1950年代の「Rタイプ」をベースに、「当時のベントレーがリアルスポーツカーを手掛けていたら?」という想定のもとにイギリスで24台のみ製作される、いわば「if」モデル!

レプリカでもなければ完全オリジナルでもないという。こういうの、本当におもしろいですよね。
そして1955年の
Rタイプ・コンチネンタルと、

フルモデルチェンジしたばかりの最新
コンチネンタルGTと相成ります。
== ロールス・ロイス ==
ファントムⅡ セダンカ・ド・ヴィル(1934年)

去年に引き続き展示されていた、ペニンシュラ東京のファントムⅡ。ペニンシュラ東京で結婚式を挙げれば乗れるそうです。敷居が高い(爆)
シルバークラウドⅡ(1959年)

丸目二灯とV8エンジンの、いわば中期型。

このアンテナはツボ(笑)

そのV8エンジン。

ロールス・ロイスブランドを手に入れたBMWは、過去のモデル名を次々と現代に復活させていますが、この「クラウド」は使わないのでしょうか?
「社長!クラウドいいですよ!」「うちにそんな余裕があるわけないだろ!」って(爆)
シルバーシャドウⅡ(1978年)

ゴールドのボディが美しい。

W126のSクラスのように、「ロールス・ロイスといえばこの形」という人も多いのではないかと思います。私もそうです。

そしてこの価格。こんな綺麗な素晴らしいシルバーシャドウⅡがこの値段で買える国って、日本くらいでしょう。
そして1988年の
コーニッシュⅡ

コーニッシュといえば、我が国のパレード用御料車にも採用されました。コーニッシュⅢです。

こうしてみると、1970~80年代のロールス・ロイスって、ものすごくゼイタクなのにどこか控えめというか…良い塩梅のところで止めているというか、そんな感じがします。やはり上品ですよ。まぁ維持費は良い塩梅で終わるわけないのでしょうけど(爆)
…おっと、イギリス車といえばスポーツカーや高級車ばかりではなく、小型車もありますね。
== オースティン ==
A36 2ドアサルーン(1959年)

このキュートなスタイルに、

まつげがステキです(笑)
そしてミニ!
これは
== モーリス == の、
クーパーS マークⅡ(1967年)

さっきの金色ロールスより高いっすね(汗)

ともかく、やはりこの小ささは良いです。旧ミニ、座ったことはあるのですが運転したことはありません。ぜひ一度、走らせてみたいものです。
今年は、例年以上にイギリス車が充実していましたね。やはりイギリス車は魅力的ということでしょう。残念なのは、当時の勢いは一部を除いて既になく、今やその「残り火」を懐かしむことしか、ほぼできないということ…
ビジネスや効率でいえば、むしろ「人間に近すぎた」のかもしれません。
←次回はイタリア・フランス車編です。