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2020年09月06日 イイね!

オートモビルカウンシル2020 - その4(日本車編)

オートモビルカウンシル2020 - その4(日本車編) 「オートモビルカウンシル」2020、日本車です。

コロナ禍により出展取りやめも相次ぎ、日本車の展示も減っていました。やむを得ないことです。しかし例年に劣らず見応えがありました。単にノスタルジーに浸るだけではなく、今後へのヒントも隠されているように感じました。


== トヨタ ==
セリカ・リフトバック 2000GT(1973年)
ますはトヨタブースから。セリカ誕生50周年を記念した展示がされていました。

シルバーの初代セリカです。

子供の頃、この車はよく見ました。血気盛んな若者だけでなく、いろいろな人が乗っていました。当時は、若い夫婦が2ドアクーペの狭い後席に子供を乗せてドライブするなんてごく普通だったように思います。

今だと、ヘタすりゃ虐待呼ばわりされかねません(汗)

セリカ ターボ(1988年)
モータースポーツにおけるトヨタの尖兵だったセリカ。この車は、北米IMSA選手権に参戦し勝利した車。日本車初勝利です。

車重900kgで447馬力。

運転席(というかコクピット)は本当にスパルタン。

フロントに比べ、リアは市販車のランプ類をそのまま使っているようですね。マフラーは真ん中のナンバー-プレートスペースっぽくデザインされているところ(TOYOTAロゴの下)から生えています。

セリカ GT-FOUR(1990年)
セリカという車は、初代モデルからずっとラリーに参戦していたんですよね。世界におけるトヨタの、いや日本車のイメージアップに大いに貢献しています。

いまではとっくにモデル廃止ですからね。仕方のないこととはいえ、もう少し顧みてやってもよかったんじゃないかな。セリカ50周年と言われても、売ってないんじゃありがたみが薄いです。

たとえばセリカのモデルとなったのはフォード・マスタング(と言っていいですよね)ですが、マスタングは未だ現役バリバリ。北米フォードってセダン廃止とかいう暴挙をするくせに、伝統のマスタングはしっかり残しているんですよ。

そのほか、トヨタでは旧車のパーツを復刻しているという紹介。こういう試みは素晴しいですね。トヨタのような大メーカがやるからこそ、もっと言えば、失礼ながらそういうことに関心がないと思われてきたメーカーがやるからこそ、大いに意味があると思います。

って偉そうな講釈すみませんorz
写真もなんか暗いなぁ…今後はもうちょっとがんばります。

カローラレビン(1972年)
「ヴィンテージ宮田自動車」から、初代レビンです。

当時風にカスタムされたタイヤやホイールなどの効果もあるのでしょう。ギュッと締まっている。どことなくラテン車っぽい印象も。

つまり、とても良い感じということです。

ただ、この「TOYOTA」オーナメントはちょっと上すぎませんか?「Levin」のエンブレムと同じラインになるよう下げるか、思い切って外したいなぁなんて勝手に思ってしまいました(笑)

== 日産 ==
スカイライン2000GT-R(1971年)

日産です。毎回恒例のハコスカGT-R。今までは定番のシルバーか、レーシング仕様が多かったのですが白って初めてかも。

真っ白ではなく、旧いイギリス車のようなクリームがかった白です。個人的にはこういう白の方が好きですね。

それにしてもすごい価格。いまのコロナ渦が、ヒストリックカーの市場にどう影響するのかなんて、つい余計なことを考えてしまいました。


GT-R 50th Anniversary(2019年)
現行GT-Rの50周年記念車ですね。

2007年登場の現行R35。そろそろフルモデルチェンジすべきだと思います。ポルシェなどライバルが絶え間なく進化していく中、12年以上もフルチェンジなしってのはまずいでしょう。全面刷新せずとも今なお一線級の性能なんだといえばそうなのですが…

大いに話題と影響を振りまいたにもかかわらず、継続した発展がなかったためいつの間にかフェードアウトしてしまった初代NSXを、個人的に思い出してしまうのです。一線級のスポーツカーを飼い殺しみたいにしても意味がないでしょう。

すみません、日産の話になるとなぜかネガティブになってしまう。個人的にも応援したいのに。

R391(1999年)
というわけでR391を。富士スピードウェイからの出展です。1999年のル・マン優勝を目指して開発されたものの完走ならず。同年の「ル・マン富士1000km」に参戦し、優勝を果たした。ドライバーはエリック・コマス、影山正美、本山哲。

「やっちゃえ日産」とわざわざ言わずとも、ほんの21年前にはホントにやっちゃってたんです。頑張ってくださいよホント。

== ホンダ ==
S800(1966年)
ホンダです。

「ヴィンテージ宮田自動車」から、名車SシリーズのトップモデルS800が展示。

S500やS600、それからS800の最初期型は後輪がチェーン駆動でしたね。チェーンケースがトレーリングアームを兼ねた独創的機構。まさにホンダらしい。S800は登場間もない1966年5月に一般的な方式に変更されたそうですが、この赤いS800はどうなんでしょうかね。

大学のときの講義を思い出します。なんの講義かすっかり忘れてしまいましたが、教授がなぜかホンダS600の話を始めたんです。

あの車、峠で攻めると後輪のチェーンが外れて大変なことになったんだ…と。本当なんですかね??大学のセンセーってふつーにウソつくことありますからねぇ(笑)

バモス(1971年)

ホンダが発表したレジャーカー。「バモスホンダ」が正式名称とのこと。後年のクーペフィアット的な名付け方でしょうか。

残念ながら当時は不人気で、3年足らずで生産終了。後継車種も無し。ただし「バモス」という名称自体は形を変え去年まで使われていました。そちらは「ホンダバモス」なのがややこしい(汗)

このバモスはお値段150万円でした。定番的な人気車と、そうでない車とで価格差が激しいのもヒストリックカーならではでしょうか?

ビート(1991年)

実にダイレクト感のある車です!
って乗ったことはありませんが(汗)

日本車初のDOHCを軽トラックに積んだり、こんな本格オープンスポーツを出したり。ホンダの軽自動車に対する取り組みって面白いですよね。

なお、今回ホンダもメーカー自身がブースを構えていたのですが、どういうわけかスルーしてしまいました…というか時間配分を間違えました(泣)

== マツダ ==
最後はマツダです。初回よりマツダはこの展示会に力を入れています。今回も、もっとも広いブースを確保していました。少々間延びした感もありましたが、それは仕方ありませんね。以下、特に記載のあるもの以外はマツダブースでの展示です。

マツダ号 GA型(1938年)

年代順にいきます。まずは戦前の三輪トラック!マツダは三輪トラック製造から始まったのです。メーターパネルが緑色に塗られていたことから「グリーンパネル」という愛称も付けられた。モダンですねぇ。決して貧相な感じなどしません。

当時の事情もあり燃費の良さが追求され、トランスミッションは4速とのこと。先進的ですよね。1938年、昭和13年から12年間も製造。終戦から4ヶ月後には生産再開。

広島の企業である東洋工業、いまのマツダ。本社社屋は、原爆の爆心地から5kmしか離れていないそうです。原爆投下時、近くにあった丘のおかげで爆風の直撃は免れ、奇跡的にも壊滅しなかった。しかし、社員や家族はおおぜい亡くなっています。

R360クーペ(1960年)

終戦からわずか15年です。もちろんファミリーカーとしては小さな車ですが、一人前に「クーペ」です。

この当時、すでにトルコン式オートマチック仕様のR360もあったそうですね。


R360クーペ(1960年)
こちらは「Auto Roman」展示の車です。ノンレストアの初期モデル。この車が本当にスゴイのは、走行距離がたったの730kmということ!ありえない…まさに奇跡!!

この花柄シートカバー、当時の手作りかと思いきや、これは純正オプション品。なんともはや…

スライド式のサイドウインドウもレアで、めったに見ることはないそうです。

ずっと倉庫で保管されていたそうです。後世にこの車を残してくれた方の功績を称えたい。それにしても後席は暑そうだ(爆)

ファミリア 800バン(1963年)
当時のマツダは、乗用車のデザインをベルトーネに委託していました。このファミリアもベルトーネデザイン。どおりで洗練されています。

当時、仕事用のライトバンをファミリーカーとして兼用するケースが多かったそうです。スタイルといい性能といい、この車は理想的だったかも知れません。

このリアスタイルも、決してビジネスライク一辺倒には見えません。

ルーチェ 1500セダン(1964年)

デザイナーは当時のベルトーネに所属していたジョルジェット・ジウジアーロ。

せっかく良いデザイナーがいても、製品化に際しメーカー上層部の意向で凡庸なものへいじられるケースも多い中、

このルーチェは実に洗練されていますよ!

コスモ スポーツ(1964年)

世界初の実用ロータリーエンジン搭載車!

プロジェクトXを思い出します。この車も取り上げられていましたね。華やかなスポーツカーですが、開発現場では復興への強い思い、いや執念が込められていたのです。

ルーチェ ロータリークーペ(1970年)
ヴィンテージ宮田自動車から。

このエレガントなクーペ。R360クーペからたった10年ですよ。信じられません。

ジウジアーロによるセダンをベースに、マツダ社内でクーペ化。見事、いや美事です。

内装は、イタリア風とアメリカ風の折衷という印象。ユーノス・コスモもそうですし、マツダって優雅なクーペをときどき出しますよね。


コスモAP(1975年)
ここから3台、昭和50年代前半特集が続きます。

APとは「アンチ・ポリューション」つまり低公害車。当時の昭和50年排気ガス規制をクリアした車。車名に堂々と掲げているわけです。

数年前にケーブルテレビで観た昔の刑事ドラマ…なんていったかな。タイトルを忘れてしまいましたが、そこでコスモAPが警察車両として使われていました。

アメリカ製パーソナルクーペのイメージを、うまく消化しています。独自の世界観を築いています。

とても魅力的なL字型リアアンプ。ただ、反射板(リフレクター)の位置はもうちょっと考えて欲しかった。ランプ点灯時、発光がいびつになってしまうんですよ。かつての日本車にはよくありました…

ボンゴ トラック(1976年)

初代ボンゴ。マツダは商用車造りも長いですよね。この顔は愛嬌があります。これでヘッドライト周りも丸かったらケ○ロ軍曹?(爆)

リアエンジンのため、荷台の後ろ側はエンジンが占めます。

そのため、真後ろから荷物の積み卸しが出来ない。実用面ではどうだったんでしょうかね。このモデル以降も、ボンゴはリアタイヤを小径ダブルにして荷室をフラットにするなど、独創的なことをします。

しかし、そんなボンゴも今年の5月13日に生産終了。マツダオリジナルの商用車は90年近い歴史に幕を閉じました。

現在はトヨタ、スズキ、いすゞからのOEMです。って、ハイエースまでOEMで、ボンゴ・ブローニイとして調達しているとは知りませんでした…

ファミリア 1500XG(1980年)

前輪駆動に切り替わった「FFファミリア」、当時は売れまくりましたね。同クラスのライバルにはないシンプルさがイイです。


ユーノス ロードスター(1989年)

マツダは国内向けと輸出用とで車名が全然違うという状態がずっと続いてきました。今はそれを統一するほうへ是正していますね、賛否両論ありますが。

しかしこの車は国内向け「ロードスター」のほうが良い名前だと思います。マツダもそう思ってるのでしょうか、ロードスターは改名しませんね。

RX-7 タイプRZ(1991年)
「Auto Roman」出品車です。

自制心が必要な車だと思います。今となっては、これだけ綺麗なFDで乱暴な運転をする者もいないでしょうけど。

MX-5(欧州仕様車)

個人的には、免許証が何枚あっても足りない車より、こういう車の方が好みです(笑)


MAZDA MX-30(欧州仕様車)

今年の秋にも正式発表されるというMX-30。

かなり大きな印象でした。観音開き式ドアなど、スペシャリティーカー的な立ち位置を目指しているのは明らか。しかし、こういうニッチな車こそ、マツダの得意とするところだと思います。


MAZDA MX-30(日本仕様車)

最後は、そのMX-30の国内仕様車です。

MX-30。当初はマツダ初の量産EVとして発表されましたが、国内向けにはハイブリッド版も追加されるとのこと。航続距離が200kmちょっとというEV仕様と比べ、こちらの方が国内ではずっと実用的でしょう。良い判断だと思いますね。

前席シートはぶ厚く、スペース効率一辺倒的思考とは無縁なことが分かります。ゼイタクです。その分、後席は狭いのですが…それがなんだというのか!

こんなスペシャルな車、輸入車を含めてもなかなかありません。存在感は充分に示せると思いますよ。マツダが作れば、EVもハイブリッドもこれだけ面白くなる!みたいな。マツダは大丈夫でしょう。


日本車は、世界のあちこちで高い人気を誇ります。その人気も実力も、トップクラスと言って良いでしょう。それは一朝一夕にできたものではありません。脈々と築かれた歴史と実績によるものです。それらを時々振り返ってみることは、とても大切なことだと思います。ユーザーだけではなく、メーカー自身もです。それを忘れてしまったメーカーは、何を作ったら良いか分からなくなるだけ。それで消えていった会社は世界にいくつもあります。我が国からそんな例がこれから出ないことを願いたい。


オートモビルカウンシル2020に関するブログは以上です。いまの時期に、この状況でこれだけのイベントを開くことがどれほど大変か。仮にもクラスターを発生させるなどあってはならず、その対策とプレッシャーはいかほどか。その苦労は想像もつきません。運営者には感謝しかありません。

次回は2011年4月9日から3日間を予定!期待しています。
Posted at 2020/09/06 00:00:01 | コメント(2) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2020年08月21日 イイね!

オートモビルカウンシル2020 - その3(伊仏瑞米車編)

 オートモビルカウンシル2020 - その3(伊仏瑞米車編)「オートモビルカウンシル」2020、イタリア車、フランス車、スウェーデン車、それからアメリカ車をまとめてアップします。


出展台数が減っているのは事実ですが、それでも魅力的な車がたくさんありました。


最初にイタリア車。まずは主催者展示コーナー「60年代ルマンカーの凄みと美しさ」から、こちらをご覧あれ。

== イソ ==
グリフォ A3/C(1966年)

車の詳細はこちらを。簡潔でとてもわかりやすい説明です。

エンジンはコルベットベースなんですね!

確かに、凄みがあります。

おっかないくらいのフロントに比べてリアは流麗な印象。これは確かに美しい。

当時の車だけに、ボディにはウイングもスポイラーもありません。今のようなコンピュータを使った空力シミュレーションもない時代です。ほんとうに優秀な人たちが関わっていたのだろうと思います。

== フェラーリ ==
328GTB(1989年)

前回は青いフェラーリ308がありました。今回は赤い328GTBが、フェラーリ専門ショップ「アリアガレージ」から。

別の日には、1993年の308GTBが置いてあったようです。

リアのエンジンフードはロックが解除されていますね。エンジンを見せてもらえないかと、ショップの方にお願いしてみたら良かったかな。

F40
江戸川区の車磨きさん「アクティブガレージ」ブースにて。

これはびっくりF40!コレクターの愛車でしょうか。アクティブガレージさんでボディコーティングが施工されていて、さすが曇りひとつ無くピッカピカです。

前から見ると、この顔はちょっと怖い…

そういや、ここで展示されている車たちはどんなワックスやコーティングを施しているのでしょうか。意外と普通のものも使われていたりして。

== ダラーラ ==
ストラダーレ(2019年)
前回も登場したダラーラ・ストラダーレ。「アトランティックカーズ」から。

4気筒2.3リッターエンジンはツインターボ化され400馬力。そしてカーボンによりわずか855kgという超軽量ボディ。

カーボンですよ。ぶつけたら大変です…

== ランチア ==
ラムダ S7(1927年)

「ガレーヂ伊太利屋」から出品。名車中の名車ですね。

初のモノコックボディに前輪独立サス。コンパクトなV型4気筒エンジン。当時最先端の超高性能車。

白洲次郎氏、小林彰太郎氏の名前もありますね。

フルヴィア・クーペ ラリー 1.6HF(1973年)
「コレツィオーネ」から。

この車からでしたでしょうか、ラリーシーンにおけるランチアの快進撃が始まるのは。

ランチア。こんな超名門ブランドも今は昔、というのが悲しいです。このままフェードアウトさせるのは、あまりにもったいないと思います。

次はフランス車です。

== アルピーヌ ==
M63(1963年)

主催者展示コーナーにてイソと並んで展示されていた、1960年代ル・マン参戦車です。

そのボディは見るからに流麗です。それだけではなく、信じられないのはエンジンスペック。大パワーなのではなく、その逆。

1,000ccに満たない小さなエンジンは、ほんの95馬力。しかし驚異的な空力特性を持つボディによって、最高速240km/hを叩き出した。その高速性能を武器に、ストレートでの勝負に照準を絞り戦った。

すごいなぁ。限られたリソースで最高の成果を出すための、選択と集中ってことですかね。

プロジェクトXみたいな感じだったのでしょうか?

プロジェクトX 〜ル・マンに挑め アルピーヌ魂〜

リアに積むエンジンは、たったの95馬力。アルピーヌの技術者たちは、悩んでいた。
「これでは、勝てない…」
リーダーは言った。
「違う、そうじゃない!発想を変えろ!空力だ、空力を突き詰め、ロングストレートに賭けるんだ!」
そうだ、パワーに頼るのではなく、効率を極限まで追求する。それがフランス流だ。
「わかりました!やります!!」
アルピーヌ魂が、熱く燃えた。
男たちは、泣いていた…

すみませんorz
次行きます…

== シトロエン ==
DS21 パラス(1970年)
常連の「アウトニーズ」です。去年は展示していなかったDS(およびその派生車種)ですが、今年のために溜めていたのでしょうか?3台も出品していました。

この車の先進性は言い尽くされた感があります。目の前にして改めて思ったのは…「デカい!」「長い!」

アメリカ市場の影響はもちろんあったのでしょうが、当時のフランス車としては異例なビッグサイズです。一般向けだけでなく、タクシーから政府高官の公用車、果ては救急車まで幅広くカバーしていたためでしょうか。

「パラス」は上級仕様でしたか。銀と黒のボディにクロームの加飾が映えますね。

D スーパー(1972年)

それにしても、本当に先進的です。Cピラーのハイマウント式リアウインカーとか。

当時はこのあたりの位置にウインカーが付くこともありましたが、それはコストダウンのため。DSの場合は違いますね。

ID21 FH ブレーク(1971年)

この「ブレーク」は、ルーフが長いぶん、さらに大きく長く見えます。

横から見ると、その長さが強調されます。

リアエンドのこの造形、凝ってますね。

上下2分割式のリアゲート、テールフィンっぽい縦型リアランプ。

ステアリングのスポークがわざとずれているのもDSの特徴ですね。衝突時の安全のためとか。知らずに走ったらヤバそう、コクピットドリルは必須です。

シトロエンDSは映画にもよく登場しました。個人的に印象深いのは、アラン・ドロン主演の「サムライ」

ドロン演じる寡黙な殺し屋が足に使うのがグレーのDSです。とはいえ、路上で盗んだ車ですが。

ドライバーが鍵を掛けずに車を離れた隙に乗り込み、懐に隠し持った大量のキーを順にシリンダーに差し込みエンジンを掛けようと試みる。何本目かで無事に掛かり、雨の中そのまま走り去る。ほっとしたのか、ドロンはタバコに火を付けます。

GS ブレーク(1988年)

ワゴン(ブレーク)が多いですね。今や世界中でマーケット縮小傾向のステーションワゴンですが、これらの車を見るとやはり、これはこれでイイもんだなぁと感じます。

GSはサイズ的にちょうど良く感じます。日常使いで持て余すことはなさそう。壊れさえしなければ(笑)

CX IEブレーク(1988年)

個人的にシトロエンと言えば、CX。後輪がスパッツで隠れた、大柄で直線的なボディ。幼少期の刷り込みです(笑)

その5人乗りワゴンが、この車ですね。

CX ファミリアール(1985年)

さらには、ブレークの3列シート・7人乗り版のファミリアール。高級車ってわけでもないはずなのに、とても贅沢な車に感じます。

CXはDSの後継ですが、打って変わって直線的なデザインです。

== プジョー ==
406 クーペ(1999年、2001年)

「原工房」からは魅力的な406クーペが。ライトブルーと赤の2台。

ピニンファリーナの傑作です。

この美しいスタイルを見てください。

特に斜め後方からが素晴らしい。中でも、Cピラーとリアウィンドウの処理が実に見事です。一部の高級車の場合は、高速道路で追い抜きざまにこれ見よがしに見せつける、なんてことも想定してリアをデザインするらしいのですが(本当?笑)、この車に関してはそんな下世話な発想が入る余地はなさそうです。

価格も実に魅力的ではありませんか?この車を見せられ、オーナーから「100万円だったよ」って言われて…信じられます?

お次はスウェーデン車。

== ボルボ ==
アマゾン 122S(1969年)

毎回参加のボルボジャパン、KLASSISK GARAGE(クラシックガレージ)です。今年も充実していました。

白いアマゾンの122S、前回も出ていました。しかしそちらは1970年式。クラシックガレージはアマゾンが得意なのでしょう。

ヨーロッパ車でありながらアメリカ車の雰囲気も感じさせる。個性的で魅力的な車です。

P1800E(1971年)

優雅なクーペ。傑出しています。

運転席に座ることが出来ました。が!面食らってしまいました。クラッチペダルが…遠い!どこまで踏み込んでも踏みきれない(笑)
ポジションが合っていなかったというのもありますが。

S90 Classic(1998年)
ワゴンも良いですが、個人的にボルボのセダンって大好きです。

ドイツ車とは似ているようで違いますね。シートも柔らかい。

このリアも最高。三段積みのリアランプ。上が四灯式のテールランプで真ん中はウインカーとバックランプ、下段外側がブレーキランプで内側がリアフォグ。視認性抜群です。

細かいところですが、トランクリッドの下側にこんな工夫が。

閉める際の持ち手です。これなら手も汚れない。こういう細かい配慮は大好きです。

アメリカ車は去年に引き続き1台のみ。

== GM ==
シボレー・コルベット(1956年)
「AUTO ROMAN」出展、初代コルベット。斜め後方から。

コクピット。

本当に飛行機のコクピットみたいです。さすがですね、雰囲気満点。

しまった。フロントの写真を撮り忘れました…丸目四灯が魅力的でした。

今後、アメ車ももっと増えるといいですね。今まではマッスルカーがよく出ていましたが、高級車たとえばキャデラックやリンカーン、インペリアルとか。国内にはローダウンされた個体ばかりかも知れませんが。

←次回は最後です。日本車で締めます。
Posted at 2020/08/21 00:00:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2020年08月14日 イイね!

オートモビルカウンシル2020 - その2(イギリス車編)

オートモビルカウンシル2020 - その2(イギリス車編) 「オートモビルカウンシル」2020、イギリス車を紹介します。

今年はコロナ禍の影響で全体的に出展が減っており、当初参加が予定されていたアルヴィス正規代理店の明治産業も参加を見合わせることに。

アルヴィス、また見たかったなぁ…

今が非常時であることを実感します。それでも多くのメーカーやショップが精力的に、じつに魅力的なイギリス車を展示していました。とても嬉しいことです。

== マクラーレン ==
620R(2020年)
マクラーレン620R。メーカー曰く、公道走行可能なレーシングカー。

本邦初公開です。というか、このショーで初お披露目。メーカーのニューモデル発表の場にこの展示会が選ばれたわけですね!

3.8リッターV8ツインターボ、620馬力、0-100km/h加速2.9秒。大型リアウイングはカーボンファイバー製。国内価格3,750万円、すでに完売(汗)
モノからしたらむしろ安いんでしょうね。

720S(2020年)
現行マクラーレンの中核「スーパーシリーズ」、その「720S」

720馬力だから720S、でしたっけ…620Rより、こちらのほうが高価ですが、並べてみるとそうは見えなかったりします。

シルバーのボディカラーがなんとも控えめというか、とても上品に見えます。

GT(2020年)
こちらはグランドツアラーとしても設計された「GT」、シンプルなネーミングです。

マクラーレンは他のブランドと比べ上品で紳士的な印象。イギリスだけに…というのはひいき目に見すぎでしょうか。

個人的には、路上で無意味にパフォーマンスをひけらかしたりするようなオーナーが極めて少ないと思っています。ってそれ以前に見かける機会自体少ないのですが(爆)


== アストンマーティン ==
DBS ヴァンテージ(1969年)

2年前に出品されていた車と同じでしょうか?

2年前はアトランティック・カーズからの出品でしたが、今回はオートダイレクトによる展示です。

ともかく、とても貴重な一台です。この時代のアストンって独特の雰囲気がありますね。アメリカ車風でもある。


ヴィラージュ ヴァンテージ V550(1994年)
こちらはアトランティック・カーズからの出品。

語弊があるかも知れませんが、獰猛で、どこか野蛮な印象です。英国紳士って上品な振る舞いの中にも野蛮さがあるって言いますよね(って誰が言ってるのか?w)

ジェームズ・ボンドですかね(笑)
野蛮さを秘めているっていうのはこのブランドの魅力の一つなのかも。


== ジャガー ==
I-PACE(2020年)
今年はジャガー・ランドローバー・ジャパンがブースを構えていました。そこには、この魅力的なレッドに塗られたI-PACEが。

高級SUV市場に参入したジャガーですが、同グループ内のランドローバーとうまく差別化できていると思います。

って、隣には真っ白なレンジローバー・スポーツP400eがあったのですが、配られていたノベルティをもらうのに一生懸命で、ついスルーしてしまいましたorz

XJ-S 4.0 クーペ(1994年)
ジャガーはここにも。「MOTOR Logic Company」出品のXJ-Sです。

非常に魅力的です。地味かと思いきや、かなりの注目を集めていました。ショー2日目にしてすでに売約済みでした。

この濃いスモークのリアランプ。これで純正なんですよね。

ふと思ったのですが、この時代のXJ-Sってワイパーの停止位置が年式?によって運転席側だったり助手席側だったり、まちまちな気がします。なにか理由があるのでしょうか?

== ランドローバー ==
レンジローバー Nostalgic Style(2003年)

レンジローバー専門店「RANGERS」から、面白い1台が。3代目レンジをベースに、初代へと外観を似せたカスタマイズカー。なかなか良い雰囲気が出ています。

リアはこの通り。さすがに内装の変更はありませんでした。

レンジローバー Burgandy Edition(1991年)

こちらは、その隣にあった初代レンジローバー。ヘッドライトはLEDに換装。左右で13万2,000円とのこと。ディフェンダーにも付くそうです。

バーガンディなだけに、内装はこの通り。

高い着座位置に低いウエストライン。いわゆる「コマンドポジション」ですね。見晴らし最高!

リア周りはシンプルそのもの。上下2分割式のリアゲートは使い勝手が良いでしょうね。

レンジローバー 4.0 HSE(2001年)

「BRITISH LABEL」ブースでは、2代目と3代目レンジローバーが。まず濃紺の4.0 HSE、この紺は良い色ですねぇ。イギリス車らしい。


レンジローバー 4.6 HSE(1999年)
こちらの白も良い。真っ白ではなく、クリームがかった白。BWM MINIの白もこの系統です。それにしても、2代目レンジってもう20年前なんですね。

初代と比べると評価の低いモデルでしょうか?個人的にはこのスクエアなスタイルはとても好きです。初代のイメージをとても上手にモダナイズしていると思います。

2代目レンジローバーといえば、個人的にはS.キューブリックの遺作「アイズ・ワイド・シャット」を思い出します。トム・クルーズ扮する主人公が乗っていたのはダークグリーンの2代目レンジ。キャラクターにぴったり合った選択でした。


レンジローバー 4.6 HSE(1999年)
3代目です。

3代目、最近めっきり見かけなくなってしまったように思います。やはり、みなさん新しい車に買い換えてしまいますよね。残念ながら、この年代の車はあまり残らないように思います。

== ロータス ==
エラン シリーズ3 FHC(1967年)

愛知の「ACマインズ」から。

ライトブルーの美しいエラン・クーペ。そのまま乗って帰ることができそう…

装備も充実していて、この車にはETCも付いているそうです。

エキシージ・スプリント(2009年)

ここのショップさんはショーの常連。いつも、とてもシンプルな展示です。でも並んでいる車は毎度スゴイのばっかり!

いろいろな年代やメーカーの貴重なイギリス製ライトウェイトスポーツを一堂に展示。このエキシージも希少車ですよね。乗ったことないので想像ですが(汗)、さぞがしよく曲がるのでしょう。

== MG ==
TA Q-Type(1936年)

派手な演出なんてしなくても、車自体がスゴければいいんですよね。車の展示会ってそもそもそうだったんじゃないかな。

この作り込み、仕上げ。この値段も当然だろうという感じ。

小さい車ですが存在感はデカい。

この記事を書きながら、「もうちょっとじっくり見ておけば良かったなあ」なんて思っています(笑)

== モーガン ==
4/4

こちらのモーガンもACマインズから。

エンジンはフォードの1600cc、トランスミッションは5MT。このモデルはすでに生産終了ですが、これは最終入荷の「新車」だそうです。

急がないと、売れてしまいますね…

雰囲気のあるポスター。ハンドビルド・since・1936…

ヴィンテージサイクル!

== AC ==
グレイハウンド・ブリストル(1959年)

「ガレージイワサ」による出展。ブリストル製のエンジンを積んでいるそうです。

少し調べたのですが、1959年から1961年に、わずか82台のみ生産されたとのこと。その1台がここにあるわけです。もうちょっとアピールしても良いと思うのですが…

「分かるヤツにだけ分かればいいんだよ」的な、突き放したようなところもこの展示会にはあるのかも知れません(汗)

== デビッド・ブラウン・オートモーティブ ==
MINI Remastered Limited Model
よみがえった旧Mini!

デビッド・ブラウン・オートモーティブは、イギリスのコーチビルダー。私は全く知りませんでした…その会社が作った、ミニ・リマスタード。

社名の由来は創業者の名ですが、アストンマーティンの「David Brown」とは別人。とはいえ、なかなか奇遇な同姓同名ですな。

ボディはアルミニウムで新規に作っているそうです。旧Miniを特徴付ける、Aピラーからフェンダーアーチに伸びる雨どいは無くなっています。

エンジンは、今のものに載せ替えるというようなことはせず、旧Miniの1275ccをイチから手作業で組み直しているとのこと。出力も30%アップしているそうです。内装も豪華に仕立てられていますね。ちょっと日産フィガロを思い出しました。

このブルーと白のデモカーは限定車「DAY TRIPPER」。価格は1,600万!

日本での取り扱いは「ホワイトハウス」で。旧いスタイルを現代の技術で…というのはある意味ありがちな感じですが、ここまで徹底されるとたいしたモノです。ただ、お値段もたいしたモノなんですよね。

ほかにも、こんな車があるというのを知りました。スピードバックGT。

ベースはジャガーXKR、スタイルは1960年代のアストン。「David Brown」という名前がなおさら誤解を招きそう(汗)
値段は邦貨で8,000万円以上とのこと。実車を見てみたいものです!


←次回はイタリア・フランス車などまとめてアップします。
Posted at 2020/08/14 00:00:31 | コメント(2) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2020年08月08日 イイね!

オートモビルカウンシル2020 - その1(ドイツ車編)

 オートモビルカウンシル2020 - その1(ドイツ車編) 毎年恒例、千葉幕張メッセでの「オートモビルカウンシル」

当初は春開催の予定でしたが、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス(COVID-19)のため2度にわたり延期。7月31日〜8月2日の開催となりました。私も今回ばかりは行ってみようか悩んだのですが…開催にあたり厳重な対策をしているとのことで、思い切って行ってみました。

まずは、無事に成功させた主催者さんに敬意を表します。たいへんな苦労があったと思います。

オートモビルカウンシル2019
オートモビルカウンシル2018
オートモビルカウンシル2017
オートモビルカウンシル2016

今回、感染防止対策として全員のマスク着用や事前の体温測定はもちろん、入場制限や事前のアプリ登録(千葉市コロナ追跡サービス)などが実施されました。そして、当初予定されていたライブ演奏などもすべて中止。例年にも増して静かで落ち着いた展示会になりました。

まずはドイツ車から。

== メルセデス・ベンツ ==
300SE(1963年)

前回も展示されていた、300SE(LWB)です。ヤナセが運営する「ヤナセ クラシックカーセンター」にてレストア中の車両。吉田茂元首相が晩年に所有していた車です。

お客様お預かり車両。現在の所有者って、吉田元首相の孫の麻生太郎副総理?
って思いヤナセのスタッフに聞いてみましたが(去年は聞けなかったので)…今のオーナーは麻生さんではないそうです。

総理在任中に当時の西ドイツを訪れた吉田総理は、アデナウアー首相に「メルセデス・ベンツを買う」と約束した。しかし当時は輸入制限があったため1963年(昭和38年)にやっと実現。「われ約束を果たせり。新しいベンツに本日から乗っている」と吉田翁はアデナウアーに電報を打った。

美しいストーリーだと思います。

同センターでこれからレストアするという3台。「最善か無か」のメルセデス!

560SL(1989年)
えらくロングライフだったR107のSL。560SLは排ガス規制の関係から日本・アメリカ・オーストラリアのみの販売で、欧州では500SLが販売されていた。1989年式ってことは最終モデルですね。

エレガントですよねぇ…何とも言えない良さがあります。いま、こういうデザインは難しいでしょう。でも、どこかやってみても良いと思うのですが…ミツオカあたり?

500SL(1991年)

こちらはその次の代、R129の500SL。前回出品されていたシルバーの500SLと同じ車のようです。改めて、R129のこのスタイルは先進的です。メルセデス・ベンツって変えるときは思い切って変えますよね。

E280(1995年)

みんな大好きW124!

いろんな車がマネた台形テール&ナナメ切れ込みトランクリッド。よくよく考えると、これだけ開口部が大きいのに相応の強度を保ってるわけで、さすがです。多くの車は、この見た目だけマネしたに過ぎません。

3台ともボディカラーはシルバー。代表的カラーのはずが、いつの間にか少数派になってしまった感があります。とはいえ、メルセデスにはやっぱり銀色が似合うのではないでしょうか!

500SE(1991年)

バブル期に街にあふれたW126のSクラス。しかもロングの500SELではない。なにげに希少ではないでしょうか。これを最初に買った人はドライブ好きに違いありませんね!

この時代のメルセデスは他のブースにもありました。

500SL(1989年)

こちらのR107は500SL。「WANNA DRIVE」の展示。正規モノ560SLより欧州仕様500SLのほうがむしろハイパワーで、当時は並行輸入で日本に入ることも多かった。私もカーグラフィック誌の後ろの方の広告で見た記憶が(笑)

この白い500SLも、新車並行輸入で入ってきた車だそうです。内装はネイビーブルー。外も中もすごく綺麗です。


190E 2.6(1993年)
「MOTOR Logic Company」出品の190Eです。しかも2.6、この年式は最終モデルですね。

SPORTSLINEではないのでスポーツシートもリアスポイラーも付かない。でも2.6リッターの直6。このエンジン、「ついにメルセデスはBMWのユニットを手に入れた」と評したジャーナリストがいたと記憶しています。

しかもこの価格。どなたかいかがでしょう…私も欲しいです(爆)

190E 2.5-16 Evo2(1989年)
190といえばこれも。「AUTO ROMAN」出品の2台。

よく知らないので改めて調べたのですが、全生産台数は502台のみなんですね。しかも最近は「25年ルール」でアメリカに渡るケースもあるとか。この車を手に入れても、たくさん走って楽しむなんてことはしないのが当たり前なんでしょうね。修行みたいです…

190E 2.5-16 Evo2 Look(1990年)

こちらはLook仕様だそうですが、ホンモノと区別が付きません(汗)

190SL(1958年)
ヤナセに戻ると、保管用バルーン「カーカプセル」に入ったレストア中の190SLが。

このアメリカ製バルーン、少し聞いてみたのですが10万円を少し超える程度の価格からとのこと。思わず「安いですねぇ」なんて答えてしまいました(笑)

内部の空気を循環させ車の状態を最適に保つこのバルーン、屋内・屋外用とあるそうです。旧車にお乗りの方、いかがでしょうか?

190SLですが、レストアのためにはやはりドイツから部品を取り寄せなければならない。しかし、メーカーに言えば今でも新品で部品が手に入るとのこと。さすがです!

170H(1936年)
そして、きわめて歴史的なこの1台。

「なんだか変わった形のビートルがあるなぁ」なんて思ったらこれです。三つ目のヘッドライト、違和感のあるスリーポインテッドスター。

私が説明しても仕方ないので、詳細はこちらの解説をご覧ください。

フェルディナント・ポルシェ設計によるリアエンジンのベンツ。ビートルにもつながる設計。

1936年。ナチスが猛威を振るっていた時代。ベルリン・オリンピック開催年です。

スタッフの方のご厚意により運転席に座ることが出来ました。ふわふわしたシートは、今のドイツ車とは全く違います。

「すごい車を見た!」というより、その歴史的背景に圧倒されます。

1936年。その後、ヒトラーに率いられたドイツは焦土と化し、国土を削られ分断されたわけです。しかし、この車は今も生きています。

== BMW ==
2002(1974年)
やっと次のメーカーです(笑)

BMWの出展といえば常連の「シンプルオート」。3シリーズの源流、マルニです。

右ハンドルですね!珍しいと思います。当時のカタログってとても良いですよね。素朴というか、表紙からしてその車が欲しくなる(笑)

視認性の良さそうな四角いリアランプ。トランクリッドはちょっと重そう。

3200 CS(1966年)

わずか3年ほどしか生産されなかった高級クーペ。デザイナーはジウジアーロ。って、知りませんでした…

V8エンジンです。総生産台数はほんの600台ほど。まさにコレクターズアイテムです。

この美しい尻下がりデザインを、若き日のジウジアーロが手がけたわけです。

オートモビル・カウンシル2020 カーオブザイヤー受賞車!

スバッロ BMW 328(1974年)

こんな車もありました。スバッロってスイスのビルダーですよね。オリジナルだけではなく、こういうレプリカモデルも展示されるのはとても面白いですね、


== ポルシェ ==
Beck GTS

これもレプリカですね。新車で買えるポルシェ904!

北米Beck社による精巧なレプリカ。それを日本で買えるというのですから、良い時代です。もちろん私は買えませんよ(爆)

356B Super 90
こちらは「ガレーヂ伊太利屋」出品のポルシェ356です。

元はホワイトだったものをスレートグレーに塗り替えたそうです。スレートグレーって、空冷911に多い色ですよね。内装はレッドでした。

911に連なるスタイル。この時代ですでに完成されていますね。

水平対向4気筒、1,600cc、90馬力。商談成立したのでしょうか。


== フォルクスワーゲン ==
ゴルフ2専門店「スピニングガレージ」から。ショーの常連さんです。毎回、出品を楽しみにしています。2台のゴルフをじっくり観てきました。

ゴルフ CLi(1986年)
前期型、ガンメタ、左ハンドル。

スタッフさんたちのフレンドリーさは変わらず、快く車を観ることができました。

この時代のフォルクスワーゲンは視界が良い。とても良い。今の技術で、この周囲の見やすさを実現できないものでしょうか。センサーや360°カメラも良いのですが…どうせやるならAピラーを透明にするとか(爆)

角度の立ったフロントウインドウは圧迫感がなく快適。今の車はフロントが寝ていく一方です。空力はもちろん、対人安全性も考慮しなければならない。それはわかるのですが、それら要件を満たしつつもフロントは立てて欲しい。いま、軽のハイトワゴンが日本で大人気な理由のひとつは、圧迫感のない立ったフロントウインドウを持つ点だと思います。

水平基調そのものですね。なのでどの席に座っても圧迫感がない。

ゴルフ CLi(1986年)
後期型、白、右ハンドル。

ダッシュボードなんて「質感?なにそれ?」ってな感じですが、安っぽくは感じないのはなぜなんでしょうね。バイアスがかかっているかな。それはあるのでしょうけど。

高い位置にあるオーディオやエアコン、とてもわかりやすい配置のスイッチ類。今の車も、すこし手本にした方が良いでしょう。それにシートがとてもしっかりしています。

後席もいいですね。座面を一段上げ、背筋を伸ばして座らせる。シートバックを寝かせたりなんかするより、長距離で快適なのは絶対こっちですよ。見晴らしもいいし。

ラゲッジも広く、この車でコストコに行っても、よほど買いまくらない限り困らないでしょう!

タイプ1(1952年)
最後にまたヤナセへ。輸入第一号の初期型ビートル。前回出品時には保存用のバルーンに入っていてよく見えなかったのですが、今回は晴れて堂々展示。

ヤナセとフォルクスワーゲンについて、ヤナセスタッフの方から興味深いお話をたくさん伺うことが出来ました。

この時代から、フォルクスワーゲンはヤナセを信頼し、積極的に日本に車を売り込もうとしていた。ヤナセもそれに応え、日本の環境に適応するための対策など、積極的にフォードバックしていた。

なんと新車発売前のテストなどもヤナセが実施していたそうです。輸入権を持っていたのがヤナセだったとはいえ、フォルクスワーゲンの日本法人が出来る前からその仕事をカバーしていたわけです。

フォルクスワーゲン自身も、日本の顧客に対し「カスタマー第一主義」で対応していたと。メーカーから配られた定規には、それを示す言葉が彫られていたそうです。

車の良さだけではなく、売る側の熱意や誠意というのは国やメーカーに関係なく必要ですね。

いま、フォルクスワーゲン日本法人(VGJ)は「日本市場を販売台数の規模以上に重要視している。なぜなら日本市場で要求される高い品質レベルを満たすことは、他国の市場でも成功を収められることを意味している」と公式に発言しています。ヤナセの情熱はVGJに引き継がれたのでしょう。素晴しいことです。


最後に、メルセデス170Hを前にしてパチリ。やはり強い血縁関係を感じさせます。


←次回はイギリス車をアップします。
Posted at 2020/08/08 00:00:01 | コメント(3) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2020年03月26日 イイね!

オートモビルカウンシル2020 - 延期!

オートモビルカウンシル2020 - 延期!世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス(COVID-19)、我が国でもその影響が広がっています。

ついには東京オリンピックが延期されるまでに至りました。

私が第1回から欠かさず行っている「オートモビルカウンシル」も、延期が決定。

当初の来月4月3日から3日間という開催日程は、そのまま1ヶ月先となりました。この発表は一昨日で、運営としてはギリギリまで「通常開催」を目指していたのだろうと思います。

残念ですが、現在の状況では仕方ありません。このまま開催して何事もなく済む段階はとうに過ぎたということでしょう。

とはいえ、ほんの1ヶ月で状況が改善し事態が収束するとも思えません。公式サイトでも、含みを持たせた書き方をしています。正直、今年は中止という可能性もあるでしょう。

クルマを楽しむのも、イベントで心を豊かにするのも、すべては健康と安全があってこそ。改めて実感しています。当たり前のことなのに、つい忘れてしまっていましたね…

世界ではコロナウイルスによる死者が急増しており、お年を召した方や持病のある方のみならず、健康だった若者をも命が奪われています。我が国でも今後どうなるか。皆様、充分にお気を付けください。萎縮してしまってはいけませんが、油断せず「今が踏ん張りどき」かと。我々日本人には、どんな災害災厄にも決して負けない知恵と力があるはずです!!

===== 4月10日 追記 =====
やはり、再延期となりました。
こちらを。

東京オリンピック延期によるものとは書いてありますが、現在の状況では言わずもがなですね。この夏、無事に開催できるか…非常に難しいかもしれません。ともかく、新型コロナウイルス問題の早期収束を心から願います。
===================
Posted at 2020/03/26 22:18:36 | コメント(1) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ

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