[散策] 旧ジャスコシティ名店街 (兵庫県 姫路市) [56枚]

ジャスコ飾磨店は昭和46年（1971年）開業・平成18年（2006年）閉店。店舗正面にジャスコシティ名店街とされる全蓋式アーケードからなる商店街を形成。

開店当時のジャスコ飾磨店
http://blog.livedoor.jp/buna_1267/archives/1046323037.html

2015年ごろの名店街
http://mikkagashi.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-ea26.html

上のリンク先（三日画師さんのブログ）の2015年5月の様子と比べると，ここ2-3年の間に名店街の店舗の移転や閉鎖がさらに進んだようで，アーケード内部の現役の店舗はには2-3件しか見受けられませんでした。


かつて大規模スーパーが各地に進出していく際，しばしば問題視されたのが既存の個人商店や地域の商店街を寂れさせてしまうことだったと思います。一部のスーパーでは既存の個人商店を取り込んだテナント街などを形成することによって，共存と共栄が図られていました。勝手な想像ですが，このジャスコと名店街もそんな関係だったのかもしれません。

ジャスコが時代の移り変わりとともに役割を終えた後，棟を別にしていたこの名店街は閉鎖することなく残されました。改装や改築が施されていない様子から，イオン本体としてはジャスコの店舗とともにこの施設も取り壊す予定だったのでしょう。しかし，店によっては移転を望まなかったり移転が困難だったため，施設の維持がなされてきたのかもしれません。ジャスコの解体が名店街側だけ中断されている様子や，共同駐車場のゲートの真新しさからは，営業を続けている店への配慮や管理の継続の意志もうかがわれます。

それにしても，スーパーが進出するときだけでなく撤退したときも，商店街は寂れやすいものだという厳しい現実を見せつけられた気がしました。閉店時のジャスコ飾磨店は，同じイオングループの別店舗（姫路リバーシティ店）に客足を奪われた格好にもなっていたようです。高齢化だけでなく人口減がさらに進んでいく日本で，商業とまちの関係にはますます工夫や計画性が必要になっていくのでしょうね。