
あけましておめでとうございます。
ここに書くタイミングを失っていたのですが、一昨年に家を買いまして。
新築の木造2階建の建売住宅。
駐車場には2台停められる、余裕の土地165平米。
いつでも洗車できる!
好きにクルマいじりできる!
やった!!!
……だったのですが、、、
引き渡しから1年経たない昨年の4月頃に、窓から隙間風が吹いて。
なんで??ピカピカの新築だよ?と調べてみたら、家が傾いてる事がわかりまして。
なんか、、、
東側の2m程度の床が傾いてる→どうも家が歪んでる→掃き出し窓の窓枠が歪む→窓がちゃんと閉まらない→隙間風が吹く
という状況。
周りより低い窪地で、明治の時代から田んぼ、ここ20年くらいは湿地だったところを開発した土地なので地盤が良くない事は知っていました。
とはいえ、そんな分かりきった状況だし、地盤改良してるし、大丈夫だろう、と。
同じ続きの窪地のとこに40年前くらいに大規模造成した住宅街も(多少に難はあるにせよ)ちゃんと建ってるし、と。
と、思ってたんだけど。
結論としては、売主のデベ(中小)がカスで、欠陥設計になってるのに気付かず、建った後におかしいの気付いた後も隠蔽しようとしてて。
対策してるってのを信じて買った僕は、まあ、地盤悪いし多少はな、、、とかしてたら
いやいやいや、設計ミスってて救えねえじゃん、どうすんだよ、これ。という。
なんかデベの担当者が見た事ない書類持ってんな?それ、貰えます?って貰ってみたら
本当は重要事項説明の時に受け取っているはず(引き渡し書類一覧に書いてある)の地盤改良の設計・施工報告書で。
それ見たら、ああ、これ、ダメじゃん。となって。
そこから半年かけて、色々調査だのなんだので裏取りして、やっぱりな。となったのですが
そこまで分かったところでデベが逆ギレしてきて、(中途半端な修理を)やるって言ってんだからそれでいいだろ!文句あるなら裁判しろよオラ、だそうです。
原因分かってて、再発も目に見えてるのに、もう沈まないからとか目先の傾きの修正だけで済ませようとしてきてくれて。
今の沈下も昨年の能登の地震+3月辺りの弱い地震がキッカケとしか考えられず。どっちも この辺は震度3くらいしか揺れてないってのに、大きいの来たらどうなるんだよ、これ?という感じで
はあ、まあ、付き合いきれんわ、と損切りする方向になりました。
このおうち、地下の比較的浅い層に腐植土層(未分解の植物とかの泥の層)があって、これが沈下の原因となるので〜と地盤改良で家の下に9.5mだかの鋼管杭を打っていました。
合わせて、2.5mのRC造りのL字擁壁を設置して、その上に建っているのだけれど
家の一部が擁壁の底板と重なる位置なので、そのままだと杭が底板にぶつかってしまう
→ 短くきってつっかえ棒にしてしまおう
🏠
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この状態で、地盤沈下発生
↓🏠↓ ↑
__/
|||||┃
||||━┛
↓ ↓ ↓
擁壁に つっかえ棒したのが、下から突き上げてくる、、、!
擁壁の底板と家の基礎を重ねた時点で、まずあんまり良くないんだけど、まあ、これだけならよくある話。
次につっかえ棒にした時点で、これも良くない設計なんですけど、まあ、だいぶ良くないとはいえ、まだ、致命的とまではいってない。
先々に不具合が出るかもな、というのはあるけどそんな建ってすぐにどうこうとなるのではなかった。
そこにさらに、擁壁を作ってみたら、地盤の悪さから傾いて市の検査を通らない、という事が起きたそうで、この合わせ技が致命的。
ミスは1つなら何とかなっても、複数合わさるとダメなんですね、の体現。
市役所の人曰く、最初から数字的にギリギリで、これはダメじゃない?って感じだったけど、一応に基準内ではあるから建築許可は出して。
ただ、建てた後に検査したらやっぱ傾いたんで、ダメだね、って話になったと。
それを受けたデベは、一度崩してから、25mの基礎杭付きで再設計して、再建築をしたと。
25mの杭、マンションじゃねえんだからよ、って感じの強固な奴です。
家の底に打たれてる小口径の地盤改良のではなく、ちゃんとした基礎杭。
とても強固な、絶対に沈まない、擁壁のできあがり。
結果、、、
25m下の強固な地層まで基礎杭を打った擁壁は一切に沈まず。
10m下の緩い砂層に小口径鋼管杭の地盤改良をした家は、呆気なく沈み。
その沈下差が、家を下から突き上げる形となって発現。。。。。
異種基礎っていうらしいですね、これ。
一つの家が、複数の支持地盤を持っちゃっていて、その差異から問題が起きる。
教科書的なのには、山を削った土地と谷を埋めた土地に跨って家を建てたとかの場合が例示されてました。
強度的なのが違うから、弱い方が沈んじゃって傾くよね、と。
あとは杭を打ったけど、ちゃんと届いてなかった、とかの場合にも似たようなことになります。
いや、これ、普通に建築基準法違反やろ、って感じなんですけど
市役所と県とのそれぞれの建築課としては、互いにウチの管轄じゃないから向こうに持って&もう建築許可出しちゃってるし、民事で争って、勝ってから話持ってきてくれたら許可取り消すよ?みたいな話だそうです。
流石、お役所。お役所仕事な、たらい回しがお上手。
あと、設計した建築士は、うちは設計しただけで関係ないんで!(少なくとも書類上は施工も監督したことになっているんで、んなわけない)と初手から逃げてました。
まあ、気持ちは分からんでもないけど、まあ、クソい。名義貸しなのかなんか知らんけど、ちゃんと行政処分喰らってほしい。
建築・地盤改良関係の業界向けの資料とか論文とかを読み漁り。
複数の建築士に話を聞いて周り。
で、原因の確定と必要な対策の提示、までは順当に行ったんだけれども
意思決定を行う奴が馬鹿だと、まあ、どうしようもない。
そこを上手く話を通す営業力があれば、という話もなくはないのだろうけど、そこまで付き合いたくもない。
という事で、一軒家でいつでも洗車可能!!!を手放す事になりました。
実際に出来る環境に1年ちょっとは身を置いてみてたわけですけど、
いやまあ、実際問題、そんなに洗車しなかったですね。
お隣さんとかはかなりマメに洗車してらしたので、僕の性格の問題な気がします。。。
とはいえ、出掛ける前にホースで水掛けて土汚れを落とせるのは、とても便利でした。
駐車場に停めて、家のドアまで数メートルも、やはり便利でした。
これを、失うのか、、、
ここには書いてないアレな事がまあ、たくさんあって。
つうか、地面に産廃埋まってんだけど、どうなってんの???という感じとかも、まあ、手放すに至った理由。
庭掘って畑作ろうとしたら、アスファルトの塊とか出てくんだもん。
舗装剥がしたような奴。
どこで土買ってきたんだよ?
つうか、擁壁の内側だから、何cmか毎にローダー入れて固めてるはずだろ?
なんでそれで気付かないんだ?気付いて無視してる?
と、デベ(中小)がカスなので、うん。
土地は大事だし、中小は頭沸いてて話通じないから高くても大手から買おうね、が今回の反省です。
「弊社は労働基準法を採用していません」みたいな話がありますが、本当にそんな感じ。建築基準法とか民法より自分らの慣習が優先すると思ってるの。
今だに運が悪かったな、くらいの態度で、全く反省してねえのよ、彼ら。凄い。
あと、世の中、馬鹿が本当に多いし、それで回っている。
どう考えても無理だろコレ。ってのも、馬鹿だから、理解できない。本当にヤバい。
家を建てて売るのに地盤の知識が必要ないのはそうなのかもだけど、
自分の頭で考えず、下請けがこう言っている(言わせている)からこうだ!(現実は見ない物とする)とかさ。。。
いやいやいや、住むのはこっちなんだぞ、と。
ちなみに傾斜的には3m離れて5/1000いくかどうかくらい。
家の一部だけが傾いているので、数字的にはショボい(とはいえ、新築で許される数字ではない)んだけど、1m離れた点でなら10/1000くらいイケそうなやつ。
傾きキツいとこ立ってると、普通に気持ち悪くなるし、一番キツいとこがキッチンで、生活に支障が出る奴でした。
家周り、法規制で消費者側がだいぶ保護されてるんだけど、それでも対業者だと資本力が違いすぎるんで、すごいキツイ。
こんだけ保護されてるのは、それだけ保護してもまだ足りないの裏返しなんだな、と。
コトがコトなので、弁護士入れるのも当然に検討したけど、得られる利益=家の価格になるので、弁護士費用だけで家価格の1割くらい(=数百万)が飛んでくんですよね。
裁判官は建築についてはシロウトなので、技術的な正しさは伝わらない/立証失敗すると負けるし、仮に裁判勝っても、弁護士費用は自腹になるって。
最後の方は差し違えても(相手の会社を)潰すまでするか?週刊誌でも巻き込むか?となってたけど、それやっても特に得られる物ないからなぁと。
ローン抱えてやるコトじゃないですよね、そんなの、と。