2012年11月01日
このまま忘れ去ろう・・・と思ったけど、こんな状況はいかがなものか!とやっぱり思ったので、ブログに書きとめて思うと思います。
中古車業界の現状と言うか整備業界の現状と言うか・・・。
こんなの話すとイメージダウンになるかもですが、こんな酷い状況では整備業界には先がないなと思いますので、あえて日記として書きますね(〃´o`)=3 フゥ
画像を撮っておけばよかったけど、その時点では早く組み上げて確認したかったので、撮るの忘れてしまいました。
今回は画像がなくてすいませんです(;^_^A
それは只今仕上げ中の業者オークションで仕入れたパオ(←最近ブログに登場してるパオです)の話です。
今日の作業の中で、フロント側のクランクシールとカムシール交換(←オイル漏れのため)のため、タイミングベルト回りを分解して行きました。
で、そこまでは何と言うか、その時点ではこんな事になってるとは思ってもなかったです・・・( ̄▽ ̄;)!!ガーン
前作業者のタイミングベルト交換時は作業時距離は59,000㎞(記録あり)。
で現在60,000㎞(←正確には60,005㎞)。
ということで、前作業者がタイミングベルト交換してからは1,000㎞程経過。
けどカムフロントとクランクフロントからオイル漏れ・・・(|||_|||)ガビーン
ベルト回りチャッチャト分解して行き、カムスプロケとクランクスプロケ外す・・・そしてシールがお目見え~♪
タイミングベルト交換時、シール交換した様子も伺えず(←外したシールは硬化していましたし)漏れ漏れ・・・( ̄_ ̄|||) どよ~ん
まぁ、その時のその作業者の判断で、その時漏れていなかったら交換しないかもですけど、折角タイミングベルト新品になるのにね~(≧ヘ≦) ムゥ
だって、この作業以降間も無く漏れちゃったら、タイミングベルトもダメになるじゃんね・・・。
手間だって殆ど変わらないじゃんね・・・。
シールの部品代だって数百円(←2個でも800円弱)だし、これケチってどうなのよ!?的な。
案の定!漏れ漏れだったので、タイミングベルトも油分でしっとり・・・ノ( ̄0 ̄;)\オー!!ノー!!!!
こうなるの想像つかないのでしょうか・・・。
自分なら、漏れてなくても有無を言わずにシールも一緒に交換するけど・・・。
このお方の考えは違ったようですね・・・ε-(ーдー)ハァ
で、両シール換えてタイミングベルトも換えて、念のためマーキング(←ベルトとスプロケ側と)して外したので、新しいのにも合わせマークして取り付け(*^-^)
外した時は下で回してるのでクランクを見てるので、クランクのマークのみ合わせて(前回換えてるし、切れてないので当然カムも定位置に来ているよな的な)カムの位置はパッと見て合ってるな程度のみ(;^_^A
交換後手で回して確認するし、分解時は大体の位置の位置見ただけでした(←自分油断してたな)
外した位置から、カムもクランクも動いてないので、マーキング位置に合わせたら当然ベルトはピッタリ収まり(^▽^)
テンショナも交換したので緩めてあるので、手動で時計回り(←逆回転しないように注意が必要)に2回転♪
回転中テンショナースプリングの張力でベルト張るので、規定位置に戻ってきたらテンショナープーリー固定してこれで張りはOK!(←最近はワックス式の自動調整が多かったりですけどね)
確認のためクランクの合いマーク(切り欠き部とスプロケのマーク)を確認→OK!
カムスプロケの位置確認・・・えぇーっ!?1コマ遅れ方向にずれてルゥ~ルルルル??(←キタキツネは出てきません(;^_^A)
『自分が間違ったのか?』と、念のため更に2回転・・・が状況は同じ・・<(゚ロ゚;)>ノォオオオオオ!!
再度外したベルトとマーク位置合わせてみるが、お互いのマーキング位置は合ってるって事は・・・。
前作業者がコマを間違えてマーキングしちゃったとしか考えられませんね。
古いタイミングベルト(←装着されていたもの)自体にもマーキングされていましたので、その時の作業者が前々回のベルトと合わせた時のマーキング時に、ずれちゃったんじゃないか?と考えられますく(""0"")>なんてこった!!
確かに今思えばこのパオは、なんかエンジンの調子がすぐれなかったのですよ。
『キャブかなぁ~?、点火時期かなぁ~?』なんて思ってて、整備の間動かす位なら問題ないので、仕上げに見ればいいかなって思ってたのですが・・・。
○ガバッて踏み込んだ時、回転が上がる前に一瞬息つく(アウンッてなってから回転が上がる)。
↑加速時の状態に近い感じでの再現。
○ゆっくり踏み込んだ時、回転が重いながらもとりあえず上がる。
↑走行状態に近い感じでの再現。
が、キャブじゃなかったのですね・・・。
こんな恐ろしい状況有ってよいのでしょうか!?
多分?組み付け後手で回して確認していると思いますし(←そう信じます)、万が一当たっていればその時点で気が付くはず・・・。
多分、自分で付けたマーキングを信じ、回転してみて当たらないのを信じて組み付けちゃったんじゃなかろうか?←く(""0"")>なんてこった!!
けど、マーキング+スプロケと切り欠き部の位置合わせと、二重に確認していたらこんなことは起こらないのではなかろうか??
ってか、自分は見て確認して良かったぁ~、って当然か(;^_^A
そしてしっかり確認して、組み付け確認後エンジン始動ぉー!
問題なく始動♪一安心!
ガバッて踏み込んでも息つきもなく、ゆっくり踏んで行ってもかなりスムーズに回転上昇して行く(*^-^)
交換前もアクセル開けた状態のみおかしくて、アイドリング自体は特別ブルったりって言う不調は無かった(妙にアイドリング回転数が低かったけど)ので平気だと思います。(←念のためコンプレッション測定する!?)
原因はキャブじゃなくコマずれでした・・・゛(`ヘ´#) ムッキー
と言うか、これって前作業者の重大整備ミスじゃんねぇー!
こういう整備士も居るんだなって・・・恐ろしいぃー!!
前作業者がどうであれ、整備士としての基本を忠実に、自分の目でしっかり作業及び完了確認して欲しいものです。
自分がト○タにいた時、メカニックとしての心得として、基本7項目と言うのがありました。(←これ全て暗記させられて、新人の時毎朝大声で叫ばされてた←コレって洗脳!?)
もうト○タ退社して十年以上経ちますが、それは今でも覚えていますし、個人(家族)でお店やるようになって、更にそれを守って(心掛けて)作業していますъ( ゚ー^)
今回それに該当するのがその中に有りますので記載しますね(*^-^)
『第5項 作業完了時の確認は怠りなく』
個々の作業自体も一つ一つ確認しながらの作業(←よく観察する)はもちろん、その作業の流れや完成時に至るまでの状況を思い返してみて、本当に大丈夫か?再度確認する位でありなさいと。
早いだけでは何の評価にも値せず、確実に無駄のない作業こそが本来の姿であると教わりました(*^-^)
得てして作業後『大丈夫!』と自信を持って思っている時程何か問題が出たり、『大丈夫だったかな?』と流れを振り返り気にかける時程確実だったりもします。
流れを振り返られる方(作業中のポイントや工程を辿る方)に自信を持ってもらいたいものですね(*^-^)
無駄のない・・・時間短縮ばかりが無駄の削減ではなく、トータル(作業の流れ)で見た時、確実性に欠けた作業ミスの方が、二度手間三度手間となる可能性が高い。
慣れてくると、経験から過信が生まれる場合が往々に有ったり。
初心者だって熟練者だって、経験だけの違いであって、作業する内容は同じ。
『常に基本に忠実に行う事を心掛ける』
忘れてはいけないことだと思います(*^-^)
最近、自動車整備の専門学校が、どこも定員割れの状況らしいw(゚o゚)w
学校が増えすぎたのも原因かもしれないけど・・・。
そうなれば、比較的簡単に通えちゃうし、ということは入り口(入試)での競争はなくなる・・・。
厳しいかもですけど、質を上げるには、入り口である程度の淘汰が必要なのかもしれません・・・。
自分達の時代は、当然入試(一次二次とあって数学や物理や面接とかで何回か試験会場に行った)もあり、自分が受検した学校は300人しか入れない所に4,000人とかって受検者数で、かなりの狭き門だったのに(;^_^A
色々な社会状況もあるけど、整備士になろうと言う人も居ないんでしょうね・・・。
学校も“学校経営”して行かないといけないので、出来るだけ(最低限面接や最終学歴の内申は参考にするだろうけど)入学させちゃう状況だったり。
競争心もなく、学生生活を無難に送り卒業・・・かな!?(←これも“ゆとり教育”!?)
カスタムやチューンに興味が湧くのはいいと思うけど、それらってやっぱり自動車の基本が有って成り立つものだと思います。
今業界内では『質の良い整備士を確保出来ない』と言われているそうです。
自分達の時には『質のいい整備士・・・』なんて批判や文句すら出なかったけど・・・今の整備士予備軍はどんななのでしょう??
現在、業界内自体でも、整備の質について問われるようになったと言うことは、反面良い人材がいないと言う事なのでしょうね・・・。
今回は大きな事故(故障)になる前に原因判明しましたが、自動車は人の命乗せて走っているので、確認に確認!
怠らないようにして欲しいですねъ( ゚ー^)
一歩間違えば『殺人者』になりかねませんから・・・。
Posted at 2012/11/01 21:06:11 | | クルマ