a7RII を中心に各社のマウントアダプタを使ってみた結果をまとめておきます。
コンタックスGレンズ用のマウントアダプタ
コンタックスGマウントのレンズには、
● Hologon に代表される、絞り固定のマニュアルレンズ
● Bigon, Planar, Sonnar に代表される可変絞りのAFレンズがあります

Hologon

Biogon, Planar, Sonnar
このうち Hologon については
● そもそもがマニュアルレンズであったことに加えて
● 比較的小規模の改造でライカMマウントに変換できたことから
● Hologon をいったんライカMマウントに改造したうえで
● ライカMマウント→ソニーFEマウントに変換するマウントアダプタを
かませる手順を踏むのが一般的のようです。

RayQual ライカMマウント→ソニーFEマウントアダプタ
Hologon 以外のレンズについては、コンタックスGマウントから直接ソニーの
FEマウントに変換するのが一般的のようなのですが、ここでこれらのレンズ
の機械式AFをどう取り扱うかで、方針が2つに分かれます。
第一のアプローチは、ボディ側に駆動機構のないAFをMFで代用するもの。
具体的には、コンタックスAF機構のロックピンを駆動するマニュアル機構を
マウントアダプタに内蔵する方法で、マウントアダプタにフォーカスリングが
追加されます。この種の代表例としては METABONES アダプタがあげられます。
この手のマウントアダプタはコンタックスGレンズのロックピンの嵌合が渋い
ため、レンズ常設で使うことが多いようです。

METABONES コンタックスG→ソニーFEマウントアダプタ

レンズと一体運用するようにすると、機動性が増します。
第二のアプローチは、ボディからのフォーカス信号を電子接点経由で受け取り
マウントアダプタに内蔵したアクチュエータを動かすことで、レンズ側のAF
機構のロックピンを直接駆動してしまおうというものです。これについては、
TECHART TA-GA3が発売されていますが、今のところ短所としては
● やや動作が不安定なこと
● アクチュエータが動作することでバッテリーの消費が早いこと
があげられます。ですがその一方で
● ファームアップをすることのできる仕組みがあること
はこの製品の美点であって、今後の改良に期待をしたいと思います。

TECHART TA-GA3

TA-GA3 をGレンズに装着する
キヤノンEFレンズ用のマウントアダプタ
キヤノンEFレンズは基本的にボディとレンズの間に機械式インターフェース
を持たず、すべてが電子接点経由の通信で処理されているため、比較的早くか
らAFに対応したマントアダプタが登場してきました。通信で処理できるもの
にはその他に絞り連動や手振れ連動などがあり、マウントアダプタをきちんと
設計すると、レンズの持つほぼフルスペックの機能をりようできるようになり
ます。
このタイプのマウントアダプタとしては:
● METABONES Smart Adapter Mark IV
● KIPON EF-S/E AF
などがあり、選択肢も多いようですが、ファームウェアのアップデートで一日
の長があるのは、METABONES のようです。METABONES ではボディ内手ぶ
れ補正とレンズ内手ぶれ補正が連携動作するなど、作り込みの面でも安心感が
あります。

METABONES Smart Adapter Mark IV
KIPON のアダプタでもファームウェアのアップデートはできるようなのですが、
まだアップデートが公開されておらず、詳細は不明です。今後に期待です。

KIPON EF-S/E AF