手放しちゃったのでソニーアルファのデータはないのですが、ここで紹介した
方法を使ってキヤノンの色作りを見てきた結果では、おおよそ色再現は忠実で、
青空のトーンについてのみ若干ハイキーに振れている、というのが結論でした。
というわけで、キヤノンのファインダーや背面液晶の「見え」には、あんまり
違和感がないのだと思われます。
ポジ画像の色調については、モニタやプリンタの色合わせをするのでなければ、
まあ、お好みで調整すればよいのではないか、という考えですけれども・・・
ネガ画像の色調については、まずそれがそもそもどんな色であったのか、という
のがあって、それをきちんと再現したうえで、好みの色味にアレンジするように
しないと、どんな色をどう表現しようとしているのか、曖昧になってしまうのが
あまり好きではなくて、これまでいろいろ試行錯誤、してまいりました。
(というか、そうしないとネガフィルムをうまくスキャン、できませんでしたね)
そんなわけで、カラー画像の色再現を調べるために使ってきたカラーチャートを
ここにまとめておきます。使い方はアイデア次第ですけれど、カラーチャートを
撮影してそれを現像したものを、オリジナルの色と比較することで、その画像が
どう色転びしてしまっているのか、どのように階調が潰れてしまっているのかが
わかります。ネガフィルムの特性を調べるのに使ってきましたが、デジカメ画像
の色再現などを診るのにも使えます。
ほんらいの使い方は:
① オリジナルのカラーターゲットを測色器で測定しておき
② そのカラーターゲットを撮影したものを、さらに測色器で測定し
③ その測色データを比較することで、どう色再現されているのかを調べる
なのですが、オリジナルのカラーターゲットの測色データを使って:
① オリジナルのターゲットの測色データをカラー画像に落としておき
② オリジナルのターゲットを撮影したカラー画像と直接比較する
ようなこともできますので、測色データから生成されたカラー画像についても
(=Simulated Color Targets) 、あわせてまとめておきました。
● Kodak Q-60 Color Input Target (IT8 Target)

Transparency (EKTACHROME) 版と Reflective (EKTACOLOR) 版があります

Simulated Q60 (
ダウンロード)

FUJI HG400 ネガフィルムで撮影したもの (5000K あたりで撮影)
モニタやプリンタの色合わせには必須のカラーターゲットですが、それをネガに
焼きなおしておけば、ネガフィルムから取り込んだカラー画像の色転びを調べる
のにも使えます。Kodak 製は入手困難なので、サードパーティ (
Walf Faust) 製
も使っておりました (こちらには Provia 版や Velvia 版などがありますが、現在
も入手できるかどうかについては未確認です。スミマセン)
● Kodak Q-13 Gray Scale

グレー階調を調べるのに使います。カラーパッチとセットで提供されています。

Simulated Q13 (
ダウンロード)

FUJI HG400 ネガフィルムで撮影したもの (5000K あたりで撮影)
グレーの階調を調べるターゲットです。ネガに焼きなおしておけばネガフィルム
から取り込んだ画像の階調潰れの状態を調べるためにも使えます。
● GretagMacbeth (現 X-Rite) ColorChecker

ColorChecker Classic

Simulated ColorChecker Classic (
ダウンロード)

ColorChecker Digital SG

Simulated ColorChecker Digital SG (
ダウンロード)
ColorChecker はデジタル世代のカラーターゲットで、比較的入手が容易です。
Classic のほうは、デジタルカメラのホワイトバランスをとるために使います。
Digital SG のほうは、デジタル機材のカラーマッチングをとるために使います。
これらの ColorChecker の商品紹介は
こちら。
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