キングキャブのリペア　その１

トシは取りたくないなァ、と痛感しているところです。

キングブラックフットをリビルトする過程で、キングキャブの足回りを組み、さらにフロントを6角ハブ化することでワイルドウイリー2とタイヤを共用させようと作業して、前後のトレッド揃えまで上手くいったところでハタと気づきました。

キングキャブって専用の足回りではなかったか？

キングキャブはスーパーアスチュートの系統で、スーパーアスチュートは2018年に復刻されていますから、絶版のキングブラックフットと違って、足回りの部品が出ます。

足回りの部品が出ることを理由にスーパーアスチュートの足回りを流用しようと、てっきり同じものだと勘違いしたキングキャブから足回りを拝借したのがことの始まり。

しかしよくよく調べてみると、キングキャブの足回りはスーパーアスチュートと同じではなく、専用設計なんですね。
部品番号は違うし、形状やランナー構成は違うし。

絶版車を走らせるにあたっては、特に足回りの部品を入手できる状態にすることが最低条件であって、これまた絶版になっているキングキャブの足回りを流用したところでまったく意味はありませんから、キングブラックフットへのキングキャブの足回り流用は中止し、キングキャブを元に戻すことになりました。

そうと決まればさっそくキングキャブのシャーシを洗ってきて、点検をしていきます。

キングキャブは素性が素性でよく走りますから、よく壊れもします。
クラックなんかはあちこちに入りますね。

どのタイミングで僕の手元に来たのか覚えていませんが、いまあるのはジャンクとして譲り受けたもの。
いつか機会を見て直してみようと取っておいたものでした。

まさかそのタイミングが、いま、それも急に来るとは思っていませんでしたが、やる機会に恵まれたということでもあるので、精一杯やってみようと思います。

親の仇でも討つかのごとく、強烈に締め上げられたビス・ナットを全部取り外し、シャーシを捻ったりしながら残った応力を抜いて、クラックの調査。

クラックは全部で9箇所ばかりありましたかね。

目印を兼ねてリューターで開先加工をしていきました。

幸いABS製だったので、プラリペアが効きます。

盛り土をしては樹脂を流していって、ひとまずの強度まで戻せました。

盛りの大きいところは、削って形を整えていきます。
何とか元通りになりそうですよ。

足回りを戻すとき、状況が許せばせっかくトレッド揃えまでやったので、キングキャブの6角ハブ化と洒落込んでみたいですね。

たぶん前例がないでしょうから。