
暑過ぎて溶けそうでな毎日でしたが、昨日今日は涼しくて気持ちいいです。
え?かきあげが溶けたらどうなるかって?
(笑)
さて、ちょっと前のことになりますが、7/9(日)に北海道厚真町主催による
「厚幌ダム工事現場見学会」へ参加してきました。
ここでちょっと前置きを。
厚幌(あっぽろ)ダムは、厚真町に建設中のダムで平成31年完成予定。
躯体工事はかなり進んでおり完成間近、今年の秋前ごろから1年かけて試験湛水(実際にダムに水を溜めての性能試験)、再来年の春に引き渡しとなり本運用開始になります。
治水(洪水調節)、かんがい(農業用水)、水道用水が主な利用目的。
ダム名は「
厚真町の
幌内地区」にあるためこの名前となったようです。
なお、厚幌ダムの上流には既に「厚真ダム」があります。

<厚真ダム>
厚幌ダムの建設に伴い、厚真川沿いを通る道道235号(道道北進平取線)は新しく道路が付け替えられており、厚幌ダムを通りさらに上流の厚真ダム左岸を経由して隣町のむかわ町穂別へ通じるよう新しく工事を行っています。
この道は
「メルクンナイ林道」として従来より存在していたようですが、通行止めで一般には解放されていなかったようです。
(GoogleMapの航空写真画像を見ても、既にセンターラインが確認でき舗装化がかなり進んでいるようですね。)
現場見学会は今までも何度か行われていたようですが、ダムが完成に近く今回が最後の現場見学会となるでしょう。
当日朝に、厚真町の会館前に集合。
参加定員は80名とのことでしたが、この日参加したのは50名ほどだったようです。
実は知らなかったのですが、この日他にも
ダム好きのハイドラーが数名参加していたんですね。( ´艸`)
誰がいたのかはナイショw
参加申し込みは各自行っていたようなので、自分もこの日ここへ来るまで誰が参加するのか知らなかったんです(;^_^A
バス2台に分乗してダムへ向かいます。
あつまバス(株)さんのスーパーハイデッカー
当日は暑かったので、クーラーが効いてて「最高のおもてなし」でした。
頂いた資料

厚真町公式キャラ
「あつまるくん」のクリアファイル付き!

まずはダムサイトに着いてJVの方から概要説明

厚真ダムは
台形CSGという新しい形式で、過去のブログでも紹介していますが従来より安く早い工法なのです。
既設のダムでは、沖縄県の
金武ダム、北海道の
当別ダムの2つしかなく、工事中のダムではここ
厚幌ダムと
先日行ってきたサンルダムだけのまだ新しい形式のダムです。
(北海道の三笠市に同じ台形CSG形式で
「三笠ぽんべつダム」が建設予定されていますが、進行状況が全く分かりません。完成予定時期も未定のまま。公式HPにも説明がなく、そもそも工事が進んでいるのかも不明です。)

その後、天端を歩いてダムの上から見学。
途中、JVの方に色々と質問します。
こんな機会、滅多にないですからね。
続いて、ダム内部の監査廊へ。

まだ階段はまだ仮設の状態でした(^_^;)

いざ潜入w

めちゃくちゃ涼し~い(´艸`*)
管理用の内部通路なので、完成後はほぼ一般には公開されない場所です。

再びバスに乗って一度かなり上流にさかのぼり、土煙をあげながらダム上流(ダム湖側)の直下へ移動。

ダム湖側なので、今いる場所は実際には水が溜まっている部分です。
ゲートレス(自由越流)なので見た目シンプル。

てっぺんに四角く穴が並んで開いてますが、ここが水が越流する
クレストゲート。
通常は左側のゲートの高さまで水が溜められて、あふれた分がダムから流れます。
右側のゲートはちょっと高い位置に穴がありますが、こちらは100年に1度在るか無いかの洪水時を想定したものです。

このでっぱりは、下部にある
コンジットゲート(一番下の網の奥です)の入り口側水門を開閉する機構が収まっています。
水門板をワイヤーで巻き上げて開閉します。
ここで全体の
記念写真撮影がありました。
(後日、「参加者に全員に送られる」との説明があり驚きました)
Σ(・□・;)
またバスに乗って今度は下流側に移動。

特徴的な階段状の
常用洪水吐き(ダムの水が流れてくる部分)
間近で見ると階段の一段々々がかなり大きいです。
(2m以上はありますね)
この階段は流れる水の勢いを減衰する目的があります。
勢いのあるままダムから水を流すと、河岸や川底が削れて土砂が下流に堆積したり、川の流れが早くなって危険だからですね。

この台形のコンクリートは「副ダム」といって、水をぶつけて勢いを減衰するための構造物です。
上から見たら小さく見えましたが、4mほどの高さがありますね。
上から流れてきた水がここに当たって勢いを減衰し、上を乗り越えて下流へ流れていきます。
(今は作業中なのでまだ断面が見えてますが、奥から手前まで隙間なく繋がります)

横(JVのかたの後ろ)の方に何やら怪しげな穴があります。

何だか金庫の扉みたいですね(笑)
先ほどの
コンジットゲートの出口側です。
直径1.8m程の導水管で繋がっています。
開門時はここから副ダムに向けて勢いよく水が吹き出します。
このダムは、通常あふれるまでいっぱいにならないと上から水が流れてきませんが、必要な時は水が少ない時でもここから流すことができます。
お昼に見学会は終わりましたが、
参加費無料でこの濃~い内容には正直びっくりでした。(゚Д゚;)
次は試験湛水が始まって越流する(来年の春~夏頃?)時期にまた見に来たいと思います。
あ、今なら珍しい「建設中Ver.」のダムカードを配布中ですよ。
・・・で、本日、
記念撮影の写真が届きました。
(^^♪
Posted at 2017/07/18 20:40:28 | |
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