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普段毎日乗り降りしていると全く気付かないことが多いですが、最近首都圏のJR電車は全面的に新型車になってきています。そのなかで、およそ40年近くも首都圏通勤電車の主役であった、103系と呼ばれる形式の電車がひっそりと姿を消して行きました。この電車が登場したのは1967年頃(山手線)ですから、高度経済成長の時代からバブル崩壊に至るまでの日本をずっと見続け、サラリーマン達を黙々と運び続けてきたわけです。山手線、京浜東北線、常磐線へと次々に投入され、大阪など日本各地に広がりました。一時は全国で3500両という、世界でも珍しい大量生産車になったのです。それが新型電車の投入が相次ぎ、昨年からは首都圏ではわずかに常磐線と鶴見線にしか残されていませんでした。3月17日のダイヤ改正で、最後の103系が現役から身を引くことになったのです。常磐線の103系は全国でも唯一最大15両という長大編成で走り、しかもすべて快速なので103系電車の最高速度を超えるような100km/h以上の力行運転をモーターの力を振り絞って走る姿をもう見ることはできません。話せば歳がわかってしまうのですが(苦笑)、自分の高校時代から社会人までの長い間利用させてもらったことを考えると、自分の半生と共に活躍してきた仲間と別れていくような寂しさを禁じ得ません。毎日毎日、いろいろな思いを共に自分を乗せて学校まで、会社まで、自宅まで、そして恋人の元へと定刻通りに走ってくれました。
知らせを聞いて、想いが溢れついたまらなくなって、わざわざ休みを取って写真を撮りに行ってきました(写真：3月7日)。本当にありがとう。そして、さようなら。