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ソーラ・レイのブログ一覧

2020年11月01日 イイね!

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』

規制緩和による全席販売に不安を持っているので金曜平日最終レイトショーで観賞。
4割程度の込み具合でゆっくり鑑賞できました。

作品としては凡作。
映画としては、5点満点なら2.5点くらい。

原作の起承転結の『承』に当たるひとつのエピソードを、原作に忠実に映像化しています。
原作の中でのこのエピソードの位置づけは、
『絶対的な力の差』と
原作にもある炭治郎のセリフ「(生身の人間は)傷だって簡単には塞がらない!! 失った手足がもどることはない!!」が象徴するように
『負ければメインキャラだろうと死ぬ物語』
を読者・観客に示したエピソードです。

或る意味、読者・観客へ今後の展開への覚悟を持たせる重要なエピソード。
だから、最近の作品では珍しい『完全敗北のエピソード』
この敗北が重要な糧となりエモーションと変るのは、この先の展開によって。
最終決戦での炭治郎・義勇そして杏寿郎の三位一体での赫刀こそ、この完全敗北のエピソードの最終補完。

『想像していなかったショッキングな敗北』こそが原作でのこの章の位置づけで泣くエピソードでは、ない。


映画作品としての側面も、チョッと疑問。
TVシリーズと同じ制作会社さんですが、制作力の限界なのか?方針なのか?
とても映画クオリティとは呼べない水準の作品。

神回として名高いTVシリーズ19話。自分もそう思います。
しかし、それはTVシリーズの中であれだけのエモーショナルな話数を作り上げたからこそ。
舞台裏話になりますが、TVシリーズの1話の製作費は今でも3千万位だと思います。この製作費の中で1話を作り上げる訳。当然人件費も込みなので、作画枚数も当然ある程度の基準枚数が決まってきます。その制限の中でどれだけキャラを動かせエモーショナルな話数に仕上げられるか、が問われてきます。
神回19話は、挿入歌が入るクライマックス迄はほとんど紙芝居演出です。

『あしたのジョー』『エースをねらえ!』『ガンバの冒険』『ベルサイユのばら』『宝島』などの名作を遺してくれた、止め絵演出の巨匠・出崎統監督の技法の凡庸型と云えば聞こえが良いけど、実際にはそのレベルまで到達しておらず声優の力量でカバーした止め絵演出により、19話の殆どの部分が作られています。
そしてキモとなる挿入歌部分も、ヌルヌル動くけどクローズアップが多いアクションシーン。アップを多用すれば背景を制作しなくても良い訳です。
カットで分割された動作の動きも殆どなく、カットが切り替わってからアップアングルで振り返る等、極力制作費を抑えた演出。
でもTVシリーズの話数ならそれが正解だし、結果的にあれだけの神回を作り上げたのだから称賛します。

でもネ。
その演出方法を映画作品にまで持ち込むのは、どうなんだろう?
普通の2時間程度のアニメーション映画の制作費に比べ、相当低予算で作られていると思います。
(ココでの予算とは、動画枚数を中心とした事です)
抑えた制作費で最大の興行収入を出しているのだから、ビジネスとしては正攻法で正論だと思いますが…
どうしても自分の先入観なのか?
この制作会社にはお金の話が付いてきてしまいます…



原作に忠実であるが故に一見さんには酷なストーリー展開。
映画クオリティに疑問を感じる質。
なのに、記録的なヒットとその爆発力。
なぜ?
と、本来なら疑問を感じる事ですが、この作品に関しては至極単純明快。

このご時世みな娯楽コンテンツに飢えていた事と、
ファンの願いはひとつ『この続きを観たい』 
この願いこそが爆発的ヒットの主因です。自分もそーですから。

みな観たいんですよ。
堕姫・妓夫太郎の兄弟愛。
バランスブレイカー縁壱の逸話。
猗窩座との再戦。
VS童磨。
VS黒死牟。
最終決戦。

原作全話の映像化をするには急いでも5年。普通に10年程度かかるでしょう。
完結した物語の話題をこの年数維持するには爆発的なムーブメントが必要。
みな解ってるし、自分の推しのエピソードの映像化を望んでいるはず。

おとな禰豆子を見たいし、
狂気に近い珠世としのぶの執念だって見たい。
そして、
炭治郎・義勇・杏寿郎の三位一体での赫刀も見たい。
この時、杏寿郎を想い、泣くだろうな。


計り知れない経済効果をもたらしているこの映画は、
フレディ・マーキュリーを描いた『ボヘミアン・ラプソディ』のようなイベント型映画。
ただし『ボヘミアン・ラプソディ』はラスト20分の伝説のライブの疑似体験と云うエモーションが用意されていますが、
この作品は、多くのファンの望むものが映画の中にはなく、その先にある特別な事情の作品でした。
Posted at 2020/11/01 14:13:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | 映画鑑賞 | 音楽/映画/テレビ

プロフィール

「週末はクルマ2台のオイル交換&フィルター交換。2台とも元気になりました。」
何シテル?   11/01 14:21
基本的に『インドア』で出不精です。 でもじっとしていられない性質なのでアウトドアします。 長時間の寝貯めが出来るので、 活動期と充電期がはっきりしています...

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