2007年10月20日
まずタイトルが気になった。
そのまんま直訳っぽく解釈して『忠犬』て意味かな?
なんて思ったら、
どうやら聖書の言葉の引用『良き羊飼い』のようです。
『公僕』って事で
まんざら間違ってはいなかったかな。。
CIA設立時を描いたスパイ映画です。
めちゃくちゃリアルです。
だからド派手なアクションは皆無。
淡々と語られる史実に基づいたスパイ映画。
わたしの好きなジャンルの作品だったので
2時間50分程の長尺でしたが最後まで楽しめました。
でも、一般的ではないでしょう。
自身の生まれる前の映画とか、ひとりで映画館に足を運ぶ年齢になる前の映画とか
幅広く映画を観ているタイプのひとじゃないと「耐えられない」かも?
CIA設立メンバーの多くが
「イェール大学内秘密結社スカル&ボーン」のメンバーだった事は知らなかったので
とても興味を湧きたてられて面白かった。
ブッシュ父がスカル&ボーンのメンバーなのは有名な話だし。
アメリカの支配層は、建国時から今日までWASPなんですね。
そんなCIAが大活躍するとおもったら!
防戦一方なんです。
攻めに転じた「キューバ侵攻」は大失敗。
史実に忠実に描いている訳だから、
当時のCIAは「ディフェンス」だったのか。
終始防戦一方の。
この作品の主人公は《家族》《組織》《国家》を守ろうと苦闘します。
それがこの物語の縦線。
そして、どれもが「守りきった」とは言えない苦悩の結末。
物語自体は、CIA本部完成をエンディングに選んでいます。
ここからCIAの攻勢が始まる・・・・
『守る』がこの作品の重要な鍵かもしれない。
守る事の意味や、守り方を問うているのでしょうか?
ロバート・デニーロ監督は。。
その辺はまだ自分の中で消化しきれません。
あと何回か観れば、自分の答えが見つかるかも。。
Posted at 2007/10/21 02:14:18 | |
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映画鑑賞 | 音楽/映画/テレビ
2007年10月17日

鉄道マニアではないけど話題だったので
休日利用して見てきました。
平日なのに何故にの人出にビックリです。
スーツ姿に胸の社章が輝くビジネスマンの人数が
やたら多かったのは、何故?
あとでフォトを挙げようと思いますが、何も専門知識ないので適当になると思います。
素人なりに「マニア」の気持ちが判ったような一日でした。
Posted at 2007/10/17 22:58:06 | |
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武蔵路 | 日記
2007年10月17日

もちろん、特急車内で食べてます

Posted at 2007/10/17 12:54:29 | |
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2007年10月17日

わたしは違います。
でも、話題に誘われ来てしまった(^_^;)
知識ないから全く判りません。

Posted at 2007/10/17 10:35:06 | |
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2007年10月14日
極上の映画です。
いつものような「おふざけレビュー」は書けません。
そのくらい秀逸な作品でした。
興味のあった作品でしたが今まで鑑賞する機会に恵まれませんでした。
今回、幸運にもシネコンが期間限定の特別上映(1000円均一!)してくれたので
観る事ができました。
ナチスドイツのゲシュタポ。
日本の特別高等警察(特高)と同じく、
体制維持の為に全国民の言論・思想・運動を監視・弾圧した
東ドイツ秘密警察(シュタージ)の物語。
前者とシュタージが決定的に違うのは、
シュタージがほんの20年程前まで活動していたという事実。
ゲシュタポも特高警察も、
いまのわたし達にとっては十分過ぎる距離感があり
無意味な不安感や恐怖心を掻き立てられる心配もなく、安心して
史実・記録と向かい合う事ができるけど。
シュタージを描く事は、
そんな「ぬるい」感覚では語れない生々しい戦いだったと思う。
実際、作品中のシュタージの実態は、入念な調査の結果だと思う。
とてもリアルでした。
リアルすぎて作品全編、息苦しい緊張感に覆われています。
しかし
その世界で語られた「筋立て」は明らかにノンフィクションでした。
シュタージに関った多くの人間は、確実に今でも存命でしょう。
過去を忘れてひっそりと暮らす人もあれば、
肩書きを変えて表舞台に立つ人もいるでしょう。
調査に基づいたリアルな世界でノンフィクションを描いたのは、
監督陣の「配慮」だったのは間違いないでしょう。
東ドイツ高官の私的な横恋慕から、主人公の大尉が上官の命を受け、
舞台女優の同棲相手である劇作家を盗聴する事になり、
物語が始まります。
ありえないけど上手な「始まり」です。
もし、政治的事由の命を受けて主人公が盗聴を始めたのなら、その後
主人公の葛藤に同情を覚えるのが困難だったでしょうし、
人間を描こうとしている監督の意図にも合致する絶妙な設定です。
大尉は薄暗い屋根裏部屋から大きなヘッドホンで、
劇作家と舞台女優の生活を24時間盗聴する訳です。
聞こえてくるのはインテリ層の一般市民のささやかな自由生活と愛し合う男女の営み。
映画が他の(芸術)ジャンルと決定的に違う点は、
瞬時に時間と空間を飛び越える事が可能な点です。
同じ時間軸の別々な場所で発生した事を簡単に「映像と音響」で表現できます。
例えるなら「神の目線」を描けるのが映画です。
大尉は2人の生活を盗聴する事によって「2人にとっての神」になりました。
神は罰を与える事もでき、救う事も出来るのです・・・・・
やがて大尉は、
このオペレーション自体が高官の横恋慕からスタートした事を知る事になり。
劇作家の友人の死をきっかけに、劇作家の反体制行動計画がヘッドホンから
聴こえてくる・・・・
「目ヂカラ」って言葉があるけど、この大尉役の演技こそ目ヂカラです。
すばらしい演技でした。
殆ど行動も表情もないけど、目だけで心情の変化を演じきってます。
大尉の人物像がまた秀逸でした。
強く社会主義という独裁政治に忠誠を誓っている訳でもなく、
自分の生きる世界を疑問を持たずに受け入れ、
与えられた職種を勤勉に行なっていく。
その職種がシュタージ・秘密警察だっただけ。
だからプライベートになれば、あくまで一個人として葛藤をし、娼婦を呼んだり酒を飲む。
その大尉が偶然に酒場で舞台女優と出会い
「あなたのファンです。ファンとして・・・・」
と心情を明かすシーンはハラハラどきどきの感動モノでした。
結局大尉は、重大な職務履行義務違反により職と地位を追われます。
この辺の筋書きがまた良く出来ている。
職を失う時、上官の読んでいた新聞には「ソ連・ゴルバチョフ書記長就任」の記事が。
秘密警察シュタージの非人道的な弾圧の数々は、
ソ連でのペレストロイカ・グラスノスチ開始からベルリンの壁崩壊までに
集中している事を、いまのわたし達は知っています。
夜明け前が一番温度が下がる のです。
その期間に主人公は失職して単純作業労働者となってます。
監督陣の見事な筋立てです。
この時期からの物語だったらこのノンフィクションは成立しなかっただろうし。
もし別なストーリーとして描いたら、この超弾圧時代の主人公には決して
感情移入することもなかったでしょう。
そして映画史に残る「ラストシーン」へ。
このラストシーンは、泣きます。
心の一番おくの方から湧き出てきます。
こんなラストにはなかなか出会えないです。
すべてが穏やかに開放されていきました。
あまりにも唐突にきたので、エンドロール終わって場内明るくなっても
湧き出す涙を止められずに醜態を晒してしまいました。。
こんなに映画らしい映画は近年稀です。
劇場で鑑賞する機会があれば、絶対に劇場で観てください。
DVDで家庭鑑賞なら、その時間だけは観ることに集中して下さい。
重苦しく息苦しい東ドイツの物語を体感して、ラストを迎えて下さい。
最後の最後。
一番最後のたった一言の台詞です。
Posted at 2007/10/15 00:03:29 | |
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