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ソーラ・レイのブログ一覧

2013年12月08日 イイね!

『利休にたずねよ』

実在の人物・千利休の物語ですが、実際どんな人物だったかなんて誰も判らない。
年表に残されたイベントと伝承されたエピソードでしか人物像を思い描く手段はない訳です。
この作品で創造された若かりし頃のエピソードも、大胆な発想だけど面白いと思いました。
「美のためには死をもいとわない」という姿勢は、まんざらこういうエピソードがあったからかもしれないなぁ~って思います。
「死をもいとわない」って、いつ死んでもいいって覚悟だし。
そういう考え方をするのは、もう半分死んでいるって事に思えます。

この作品のダメなところは、物語の展開の「構成の仕方」
過去と現在が行き交う構成ですが、クライマックスへ向けた展開の仕方にかなり難があります。
切腹へ向けた本筋に、利休の美の原点である若かりし頃のエピソードを重ねようとする構成ですが、若い頃のエピソードへの伏線が少な過ぎて唐突感を否めません。

この作品の凄いところは、11代目・市川海老蔵の存在感。
やっぱ歌舞伎界のビッグネームを継ぐ人物だけはあると思いました。
「荒事」が十八番の市川宗家の海老蔵の「動」な演技を封印した「静」の演技。
静かな演技なんだけど所作の動きのキレだけで凛とします。
演出サイドもそれを判っているので衣擦れの音のSE(効果音)を際立たせています。
配役も海老蔵を際立たせるようにキャスティングしていたと思いました。
みな演技上手な役者を揃えていますが、もっともっと上手い役者は他にもいます。
海老蔵の存在感を引き立てる演技の役者を意図して選んだと感じました。
ただ、利休の妻役は中谷美紀しかいないなぁ。
この作品の海老蔵の、存在感と抑えた静の演技を正面から受け止められるのは、彼女しかいないでしょう。
12代目・市川團十郎との最後の親子共演も、劇中劇と実生活での出来事が、妙にシンクロしていて感慨深く観る事ができました。

役者の存在感を楽しむ作品として観ると、とても楽しめる作品でした。
Posted at 2013/12/08 20:42:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画鑑賞 | 音楽/映画/テレビ
2013年12月01日 イイね!

『キャプテン・フィリップス』

ラストのトム・ハンクスの演技に圧倒されて涙が滲んでしまった。

ソマリア海賊人質事件という実話を基にした作品を、ラストのトム・ハンクスの熱演に集約してきた製作陣の意図に共感しました。

コンテナ船の船長は被害者。
海賊行為を行ったソマリアの漁師たちは加害者。
それは紛れもない事実。
たとえどんな理由があったとしても海賊行為を行う事を正当化はできません。
でも、双方とも「人間」であった。
と、この作品は描いています。
被害者も加害者も間違いなく人間。

しかし、途中から介入してくるアメリカ軍は、人間として描かれていませんでした。
「海賊駆除マニュアル」を粛々と実行するシステムでした。
まさに駆除と呼べる方法でスピード解決。

実話とおりに人質救出に成功したのだから、本来ならスカッと爽快な終わり方のはずですが、真逆な余韻を残す終わり方。
救出後の人質の取り扱いもマニュアルに沿ったシステムの中で行われていき、そこでのトム・ハンクスの熱演が、人の血の通わないアメリカ軍の姿を暗に痛烈に批判している。
と、わたしは感じました。

こういう上品な表現で反骨精神を示す映画は好きだなぁ。


余談ですが、日本国もソマリア沖に軍艦(自衛艦)を派遣していましたけど、威圧によって海賊行為自体を「させない・行動を起こさせない」という危機回避は正解だったと、この映画を観て思いました。
海賊行為が無ければ加害者も被害者も生まれないのだし。
Posted at 2013/12/01 00:39:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画鑑賞 | 音楽/映画/テレビ

プロフィール

「週末はクルマ2台のオイル交換&フィルター交換。2台とも元気になりました。」
何シテル?   11/01 14:21
基本的に『インドア』で出不精です。 でもじっとしていられない性質なのでアウトドアします。 長時間の寝貯めが出来るので、 活動期と充電期がはっきりしています...

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